小説を読み映画を見て
迎えたこの日
18きっぷ最後の1回を使って
東京へ
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スマホの天気予報は
くもりとなっていたのに
東京駅に着くと雨
折りたたみ傘を鞄に入れかけて
やめたことを後悔しつつ
信濃町駅でビニール傘を買った
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新しくなったばかりらしい
日本青年館ホールは
緞帳の富士山が目を引いた
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2階で自分の席を見つけると
クッションが敷かれてて
席の前に小さな貼り紙
"舞台の一部が見にくい場合がございます"
なるほど
目の前の手すりが
もう少し低かったらという高さで
舞台前方を隠してた
1階席に
生徒さんの誰かが来ていたらしくて
開演前の2階席が総立ちになった
私の席からは
どう頑張っても見えないので
あきらめて座っていると
月組生が何人も来てるって声が聞こえた
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朝美絢の組替え後
ようやく迎えた雪組公演だもんね
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初めて聞く
彩風咲奈の開演アナウンス
堂々としたいい声だった
あの優しい顔立ちと
あの細い体のどこから
あんなに力強い声が出るんだろうと
いつも思う
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ネモ船長といえば
ポスターのあの青い衣装と思っていたら
プロローグは真っ白の衣装で登場して
赤い衣装のダンサーたちと一緒に
美しく踊った
物語が始まり
青い衣装のネモ船長が
静かな威厳を湛えて登場
何度か衣装替えもあって
ネモ船長のさりげないファッションショーを
楽しめた
髪型も長い髪を下ろしてる時と
くくってる時があった
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物語は原作とは全然違っていたけど
原作の要素があちこちに散りばめられてた
原作では
ネモ船長は陸地を嫌い
ノーチラス号と海
そして乗組員が彼のすべて
宝塚版では
ノーチラス号が島に置きかえられて
描かれていた
その中にノーチラス号も登場して
ノーチラスinノーチラスといったところ
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原作では
博物学者 アロナクス教授
その使用人 コンセーユ
銛打ち名人 ネッド・ランドの3人が
軟禁状態でノーチラス号に暮らす
宝塚版は
海洋生物学者 ジョイス博士
イギリス海軍 ラヴロック少佐
新聞記者 シリル
海洋気象学者 レティシアの4人が
同様にしてマトカ島で暮らしはじめる
ジョイス博士+ラヴロック少佐
=アロナクス教授といったところかな
何かと引っかき回す勢いのシリルが
ネッド・ランド
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彩風咲奈のネモ船長は
はまり役だった
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朝美絢のラブロック少佐の頑なさもよかったし
華形ひかるのジョイス博士も
信頼できる感じが出ていてよかった
永遠輝せあのシリルも軽薄さ丸出しでよかった
レティシアの彩みちるは
こんなにいい声してるんだって感心した
舞咲りんのフローレンスは
『幕末太陽傳』のやり手おくまと同じ人が
演じてるとはとても思えず
さすが歌姫と思った
汝鳥伶のモリエ博士もよかったし
久城あす他のノーチラス号乗組員もよかった
舞台に浮かび上がる"N"も
かっこよかった
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それぞれすごくよかったし
ネモ船長が島民を家族と思って
何よりも大事にしているのもわかったんだけど
物語には今ひとつ入り込めなかった気がする
最初に歌われたボンゴの歌に
ちょっと出鼻を
くじかれた感じがしたせいかもしれないし
原作にない島マトカの名前が連呼されることに
違和感を覚えたのかもしれない
島民が歌うように口にした
モールス信号の意味を
拾いそこねてしまったせいかもしれない
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プログラムで
脚本・演出の谷正純の言葉を読んで
そうだったのか!と納得したことがある
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小説『神秘の島』で明かされる
ネモ船長の正体に触れるので
これから原作を読む方はご注意を…
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小説『海底二万里』のネモ船長は
その登場の場面で
血色がいいというよりは青白い肌は
血のめぐりが穏やかな証拠だった
と表現され
ネモ船長の肌は白いとインプットして
読み進めることになる
それが『神秘の島』のクライマックスで
船長の正体が明かされ
イギリスに迫害された
インドの国の王子だとわかる
そこで思い浮かべるのはやはり肌の黒い人で
あれ?となる
1954年製作のディズニー映画のネモ船長は
肌が白いが
1916年製作の無声映画には
肌の黒いネモ船長が登場する
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だから
ジュール・ヴェルヌは当初
ネモ船長をポーランド貴族として
描こうとしていた
と谷正純が書いているのを読んで
ストンと腑に落ちた
そしてそちらの設定をもとに
彩風咲奈のネモ船長は描かれている
インドの王子だったという設定のほうも
別のかたちで生かされているわけだけど
それを知らない人には
なんでインド?って感じになるかもしれない
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時代を超えたヒーロー
ネモ船長
彩風咲奈演じる新たなヒーロー
CAPTAIN NEMO
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原作のネモ船長も
彩風咲奈のCAPTAIN NEMOも
オルガンを弾く
CAPTAIN NEMOに
「別れの曲」を弾かせたのは
脚本上の必然か
早霧せいなへのオマージュか
・ 。..・ 。..。・・.。...。。・ ・。...
スマホの見出し写真が
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ご不便をおかけしました
迎えたこの日
18きっぷ最後の1回を使って
東京へ
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スマホの天気予報は
くもりとなっていたのに
東京駅に着くと雨
折りたたみ傘を鞄に入れかけて
やめたことを後悔しつつ
信濃町駅でビニール傘を買った
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新しくなったばかりらしい
日本青年館ホールは
緞帳の富士山が目を引いた
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2階で自分の席を見つけると
クッションが敷かれてて
席の前に小さな貼り紙
"舞台の一部が見にくい場合がございます"
なるほど
目の前の手すりが
もう少し低かったらという高さで
舞台前方を隠してた
1階席に
生徒さんの誰かが来ていたらしくて
開演前の2階席が総立ちになった
私の席からは
どう頑張っても見えないので
あきらめて座っていると
月組生が何人も来てるって声が聞こえた
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朝美絢の組替え後
ようやく迎えた雪組公演だもんね
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初めて聞く
彩風咲奈の開演アナウンス
堂々としたいい声だった
あの優しい顔立ちと
あの細い体のどこから
あんなに力強い声が出るんだろうと
いつも思う
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ネモ船長といえば
ポスターのあの青い衣装と思っていたら
プロローグは真っ白の衣装で登場して
赤い衣装のダンサーたちと一緒に
美しく踊った
物語が始まり
青い衣装のネモ船長が
静かな威厳を湛えて登場
何度か衣装替えもあって
ネモ船長のさりげないファッションショーを
楽しめた
髪型も長い髪を下ろしてる時と
くくってる時があった
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物語は原作とは全然違っていたけど
原作の要素があちこちに散りばめられてた
原作では
ネモ船長は陸地を嫌い
ノーチラス号と海
そして乗組員が彼のすべて
宝塚版では
ノーチラス号が島に置きかえられて
描かれていた
その中にノーチラス号も登場して
ノーチラスinノーチラスといったところ
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原作では
博物学者 アロナクス教授
その使用人 コンセーユ
銛打ち名人 ネッド・ランドの3人が
軟禁状態でノーチラス号に暮らす
宝塚版は
海洋生物学者 ジョイス博士
イギリス海軍 ラヴロック少佐
新聞記者 シリル
海洋気象学者 レティシアの4人が
同様にしてマトカ島で暮らしはじめる
ジョイス博士+ラヴロック少佐
=アロナクス教授といったところかな
何かと引っかき回す勢いのシリルが
ネッド・ランド
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彩風咲奈のネモ船長は
はまり役だった
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朝美絢のラブロック少佐の頑なさもよかったし
華形ひかるのジョイス博士も
信頼できる感じが出ていてよかった
永遠輝せあのシリルも軽薄さ丸出しでよかった
レティシアの彩みちるは
こんなにいい声してるんだって感心した
舞咲りんのフローレンスは
『幕末太陽傳』のやり手おくまと同じ人が
演じてるとはとても思えず
さすが歌姫と思った
汝鳥伶のモリエ博士もよかったし
久城あす他のノーチラス号乗組員もよかった
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かっこよかった
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それぞれすごくよかったし
ネモ船長が島民を家族と思って
何よりも大事にしているのもわかったんだけど
物語には今ひとつ入り込めなかった気がする
最初に歌われたボンゴの歌に
ちょっと出鼻を
くじかれた感じがしたせいかもしれないし
原作にない島マトカの名前が連呼されることに
違和感を覚えたのかもしれない
島民が歌うように口にした
モールス信号の意味を
拾いそこねてしまったせいかもしれない
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プログラムで
脚本・演出の谷正純の言葉を読んで
そうだったのか!と納得したことがある
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小説『神秘の島』で明かされる
ネモ船長の正体に触れるので
これから原作を読む方はご注意を…
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小説『海底二万里』のネモ船長は
その登場の場面で
血色がいいというよりは青白い肌は
血のめぐりが穏やかな証拠だった
と表現され
ネモ船長の肌は白いとインプットして
読み進めることになる
それが『神秘の島』のクライマックスで
船長の正体が明かされ
イギリスに迫害された
インドの国の王子だとわかる
そこで思い浮かべるのはやはり肌の黒い人で
あれ?となる
1954年製作のディズニー映画のネモ船長は
肌が白いが
1916年製作の無声映画には
肌の黒いネモ船長が登場する
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ジュール・ヴェルヌは当初
ネモ船長をポーランド貴族として
描こうとしていた
と谷正純が書いているのを読んで
ストンと腑に落ちた
そしてそちらの設定をもとに
彩風咲奈のネモ船長は描かれている
インドの王子だったという設定のほうも
別のかたちで生かされているわけだけど
それを知らない人には
なんでインド?って感じになるかもしれない
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時代を超えたヒーロー
ネモ船長
彩風咲奈演じる新たなヒーロー
CAPTAIN NEMO
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原作のネモ船長も
彩風咲奈のCAPTAIN NEMOも
オルガンを弾く
CAPTAIN NEMOに
「別れの曲」を弾かせたのは
脚本上の必然か
早霧せいなへのオマージュか
・ 。..・ 。..。・・.。...。。・ ・。...
スマホの見出し写真が
再び表示されるようになりました
ご不便をおかけしました