中国では、黒竜江省の五常市周辺で獲れる「五常大米」と云うコメが一番高級なコメとして知られている様です。ネット等調べると、この五常大米の年間の生産量は僅か100万トン程度の事ですが、市場には約1000万トンもの「五常大米」が流通しているとの事です。
五常大米は清朝時代には朝廷への献上米とされ、新中国が成立した後にも、国宴の席に出される米として、一層有名になったとの事です。(注:国宴とは国賓が訪れた際に開かれる政府主催の招待宴との事)
私も何度か五常大米を買った事があるのですが、私が買った五常大米も正真正銘の五常大米ではなく、所謂ブレンド米だった様です。中国で売られている「秋田小町」等の多くの高級ブランド米にも、ブレンド米が多いとの事で、米の産地ではブランドを守る為にも、ブレンド米が流通するのを防ぐ様に努力しているとの事ですが、如何ともしがたい様です。
大理市内の超市(中国語で、超市とはスーパーマーケットを指す)にも当然高級米として五常大米が売られています。5キロ入りと10キロ入りがありますが、5キロ入りで安い物は約50元程。一番高い五常大米は5キロ入りで100元と値段にかなりの差があります。
中国では、米の種類としては、粳米、籼米、糯米の三種類に分けられるとしていますが、籼米とはインディカ米を指し、粳米とはジャポニカ米を指す様です。稲花香五常大米と呼ばれる米は最も安い処では、一斤(注:500グラム。中国ではキロでなく斤で表示される事が多い)3.5元、有機稲花香五常大米は一斤4元、別の所では一斤5元と値段は実に様々だそうです。但し、正真正銘の稲花香五常大米は、一斤7元から8元はするとの事ですので、一斤4元から5元の価格帯の稲花香五常大米は間違いなくブレンド米で、ブレンドの割合で値段も異なるとの事。
外資系のスーパーウォルマートに置いてある高級ブランド米「五常大米」5キロ入りで約70元。
福臨門と云う中国の食品メーカーの「五常大米」。5キロ入りで約90元。これが大理では一番高い。
こちらは同じ会社の物ですが、5キロ入りで60元。この様に値段が開きがあるのは、ブレンドの比率によるとの事。