北京の紅黄藍幼稚園で起きた「児童虐待事件」に付いて、地元の警察当局が捜査した結果を28日に公表した様です。
それに拠れば、一人の幼稚園の先生が、子供に「教管」(注:中国語の教管とは、日本語に訳すと「しつけ」)と称して、縫い針で園児を刺したので、児童を虐待したとしてその教師は逮捕、拘留されているとの事。
一部の園児の親から訴えがあったので、第三者機関が園児を検査したものの、猥褻行為があったとは認められ無かったとの事。また、園児に対して正体不明の薬を飲ませた事実も無かったと結論付けた様です。園児が、幼稚園にいる時間帯に、園児に薬を服用させるには厳格な規則があり、処方箋が無い限り薬を勝手に園児に服用させる事は無いので、その様な事実も認められないとの事。
私の微信の朋友圏の中では、今回北京で起きた事件について、色々と発言している人が多いです。また、28日に発表された警察の調査結果について疑問の声を上げる人も少なからず居ます。今回の事件は、園児の父兄が、訴え出て明るみになった様ですが、そもそも父兄の側に猥褻行為があったとか、正体不明の白い薬を飲まされた等と虚偽の訴えをする理由が無いと思うがと疑問を投げかける人もいます。
猥褻行為があったとの情報を流した人は、警察の取り調べに対して、「事実ではなかった。今は深く反省している」と述べたとの事ですが、中国のメディアも一時報道した様な「園児が裸にされ、爺爺医者に検査された」と云う様な事実も無かったと結論付けた様です。(注:中国語のメディアでは「爺爺医者」と表現)
紅黄藍幼稚園は、中国のメディアの報道に拠れば、中国全土の300近い都市で幼稚園約500校を運営しているとの事です。園児は30万人もいるとの事で、普通班と国際班があり、普通班の授業料は一月3000元から4000元、国際班は一月の授業料が5000元との事。今年9月にはニューヨークの証券取引所に株式を公開したとの事で、中国でも質の高い教育をする幼稚園として父兄には大変人気があった様で、場所拠っては一年前から申請しないと入園出来ない程競争率が激しかった様です。
北京では11月18日にも火災が起きて大きなニュースになった事もあり、今回の事件も最初は別にして、中国国内では途中から余り報道されなくなり、幕引きがハカラレようとしている様です。一時報道された内容も削除され、今では見る事が出来なくなっています。尚、幼稚園は一時休園していたものの再開したとの事。
今回の報道に関して、中国国内のメディアと海外のメディアでは、報道について大きな隔たりがあり、私の知り合いの中国人の中にも今回の事件の幕引きには疑問を投げかけている人も居ます。
因みに、貴州省内にある貴州大学、貴州民族大学では、日本人日本語教師を募集していますが、給料は、月額4000元から4500元です。今年の大学生の初任給の平均は恐らく5000元から6000元程度と思われますので、一部の中国人にとって一か月の園費が4000元から5000元はかなり高いと思われます。無論、月額5000元が高くないと感じる父兄も沢山居る事になります。
また、ネット上には、規制をググり抜けるべく「三原色事件」との隠語も出現して今回の件に関して沢山の記事で溢れていますが、三原色とは良く考えたものです。