中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

貴州省苗族の「吃鼓蔵」は、13年に一度行われる祭り

2019年10月08日 | 少数民族の祭り

中国貴州の黔東南苗族・トン族自治州に住む苗族の村には、15年乃至は13年に一度執り行われる吃鼓蔵と呼ばれる祭りがあります。2010年凱里学院に語学留学している際に、この祭りについて講義を受けて初めて知ったのですが、その講義をして呉れた先生が曰く、「この祭りは、最も無駄で、お金のかかる祭りである」「何故かと云うと祭りの際に、水牛を何頭も生贄として屠る」からとの事でした。

丁度貴州省に滞在中に、その祭りが行われるという13年に一度乃至は15年の時期に出くわして、幸いにも何度かこの祭りを見学する事が出来た次第です。

新中国が成立してからは、長い間その祭りは禁止されていたようですが、前回の時期には再び復活した様で、幾つかの苗族の村では2012年から2013年頃は盛んに行われた様です。それで私も幾つかの苗族で貴重な経験をした次第です。

 この祭りが執り行われる村に、他の村から色々な贈り物を携え人が客人としてやって来ます。何時間も掛けて歩いてくる人が多い。


昔ながらの苗族の村の様子。倉庫も見えます。

 

お土産を携え祭りに参加する為に遠路遥々と歩いてやってくる人達。 


夜になって漸く村に到着と云う人も多い。一日位の時間を掛けてやってくる人も多い様です。服装も違いますので、別の苗族の村から客として来たと思われます。

 

この村の苗族の正装。


祭りの当日。

 

白鳥衣と呼ばれる特別な民族衣装。苗族独特の衣装で、他では見ることは出来ません。

 

これが祭りの際の正装です。以前凱里市内で開かれる貴州省に住む少数民族の衣装を専門に売る市場で、この衣装が売りに出されていた事がり、値段を聞いたら900元との事でした。買おうか迷ったのですが、買わずに終わりました、今はモット高いと思いますし、滅多に売りに出される事もないと思います。


芦笙も欠かせません。祭りの際の必需品です。


予め用意された、水牛を生贄として屠る装置。ここに生贄として捧げる水牛を縛り付けます。

 

生贄として捧げられた水牛。以前は10頭以上も殺された様です。また、今では水牛ではなく、豚や鶏が、生贄として捧げられる地域も増えている様です。


生贄として屠られた水牛の肉は解体され、客人にお土産として渡されます。

 

私が丁度凱里や貴州に滞在して居た折には、その祭りが行われる13年目の年にあたっていたので幾つかの苗族の村でその「吃鼓蔵」を見学する事が出来ました。

 



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