我 老境に入れり

日々の出来事をエッセイと写真でつづる

故郷は遠きにありて思うもの

2024-02-14 05:23:52 | 俳句、短歌、及び文芸

            国東半島伊美港から姫島を望む

 

先ごろ兄の葬儀で帰省した、

葬儀が澄んで初七日までの間

時間が有ったので国東半島を訪れた、

それを書こうと思いを巡らせていて

タイトルの言葉が頭に浮かんだ、

誰が発した言葉か思い出せなくて

ネットで調べた、

詩人、小説家の室生犀星らしい、

この詩には

故郷は遠きにありて思うもの

❝そして悲しくうたうもの❞

と言うフレーズが続く、

一般には望郷、

つまり故郷を懐かしむ詩として

親しまれているが

それほど単純なものでもないらしい、

萩原朔太郎を始め様々な研究者(?)が

この詩に言及しているが

一節には

当時東京と金沢の間を

行ったり来たりしていた犀星は

故郷の金沢には必ずしも受け入れられて

いなかったことから

こんな詩が生まれたと言う説、

つまり異郷にあって故郷を

懐かしんでいるのではなく

金沢に居て自分の存在が

疎(うと)んじられているのを感じて

故郷にいることを後悔している詩

であるとの解釈である、

勿論

親戚などとの軋轢有ってのことであろうが、

 

国東(くにさき)のことを書くつもりが

すかり脱線してしまった、

次回に譲ろう。


ヒューマン・フェスタ in こだま

2024-02-12 03:32:09 | 友人、知人及び同級生

              五合庵(良寛さんの住まい)

 

このタイトルが何を意味するのか、

どんな目的があるのか、

私にはイマイチ理解しきれていない、

サブタイトルには「人権フェスティバル」と書いてある、

ともあれ妻の友人グループに誘われて

こんな催しに参加した、

会場は本庄市の はにぽんプラザ

これまた❝はにぽん❞が何を意味するのか

全く分からない、

参加の目的は

この催しに妻の友人グループの一人が

大正琴の演奏で出演すると言うので、

なぜって ?

この友人グループは

私のカラオケの発表会に必ず聞きに来てくれる、

言うなればそれもこれも

高齢者の時間つぶしの一環に過ぎない、

出演するKさんは大正琴の先生で

「琴美月」と言う会の指導者である、

揃いのユニホームに身を固め

馴染の曲を演奏した、

(1)酒よ

(2)君といつまでも

(3)千曲川

(4)海 その愛

(5)北の漁場

司会者の会場の皆さんに

演奏に合わせて歌ってほしいとの呼びかけに

控えめな合唱が起こった、

私にはどの曲も親しみが有り

楽しいひと時だった、

出演は他にも

(2)室内楽(彩の響室内楽団)

(3)フラダンス

(4)トランペット演奏

(5)リコーダーアンサンブル

私には大正琴の演奏以外は

賛辞を贈るほどの出来栄えではなかったが

素人集団のこんな催しも

否定するものではない。


散歩の土産

2024-02-10 06:35:10 | 写真 及び絵画

出かける用事もなく家でゴロゴロしていた、

4時半頃になって暫く白鳥の様子を見ていないので

散歩を兼ねて見に行こうと

小型のカメラをポケットに入れて出かけた、

白鳥のたまり場は散歩ルートの土手からは

200メートルほど離れた位置に見える、

だがこの日は全くその姿はなかった、

ここのたまり場は餌場ではないので

常時みられるという訳ではない、

時間帯によっては白鳥たちは餌を探しに

出かけてしまう、

已む負えず通常の西向きの散歩ルートに歩を進めた、

いい塩梅に空が焼けてきた、

川を横切る橋の上へと急いだ、

そして撮ったのが上の写真、

白鳥は取れなかったけど

代わりにいいお土産が出来た。


「思い出は美しすぎて」

2024-02-09 04:58:47 | 家族及び親戚

こんなタイトルの映画が有った気がする、

確かに美しいものはさらに美しく

辛かった出来事はさらに辛く着色されて

思い出すのが思い出である、

6歳違いの兄との思い出は

何と言っても帰省する度に連れて行ってもらった

カラオケであろう、

民謡教室を主宰する兄は声が良かった、

それはカラオケを歌っても共通する、

私と比べて高音部が楽に出るし

声の伸びの違いは羨ましいほどであった、

それだけに民謡調の声を張る福田こうへいや

細川たかし的な歌を得意にしていた、

ある時例によって兄が私を誘った、

いつもは義弟や兄嫁、

私の妻なども同伴するのだが

その時は二人きりであった、

カラオケの店は隣町の閑静な畑の中にあった、

行きつけの店らしく行くなりマスターが

兄を先生呼ばわりする、

他にも客は5,6人ほどいた、

その中に一週間後に

九州地区のカラオケチャンピオン大会に出場すると言う

若い女性がいた、

兄も顔見知りらしく私に紹介した、

歌の実力は自分でもそこそこ歌えるとは

思っていたが彼女の歌を聞いて

これは敵わないと思った、

声の良さはもちろん、

明快な発声に加えて声に艶が有り

不安定な要素が全くない、

全国区のレベルを思い知らされた、

それが自分の歌う番が来る度に

何となく劣等感に近いものを感じながら

歌わなければならないのが辛かった、

そんな中でも兄は高揚した気分を

楽しむかのように歌っていた、

どれほどの時間歌ったであろうか?

家に帰るなり妹が烈火のごとく怒りをあらわにぶっつけてきた、

それもそのはず

その日は母の供養で遠来の客もまだいて

主人たる兄が抜け出ること等

❝もってのほか❞

の状況だったのである、

それを2,3曲軽く歌ってくる程度に出かけたのだが

思いがけずもカラオケ自慢に行き会ったことから

興に乗ってしまったのである、

それ以来我ら二人のカラオケ通いは

妹の口からは非難の的となって出る、

兄の死はそんな楽しみさえ奪ってしまった。


大人の休日倶楽部

2024-02-07 13:22:40 | 旅行及びドライブ

             房総にある日本寺の大仏様 

已む負えない事情で

実家の九州に帰省することになった、

時間に制約のない旅なら昨年同様に車を利用する、

だが今回はそうはいかない、

可能な限り早くいかねばならない、

新幹線で行くことに決めた、

そうなれば「大人の休日倶楽部」が使える、

使用条件は100キロ以上だ、

しかも65歳以上は

乗車券、特急券は3割引き、

新幹線も3割引き(のぞみを除く)

だが初めてのケースで買い方が分からない、

そこで予め購入しようと

早朝6時最寄りの駅に行った、

券売機を操作しての購入になるが

駅員がやっても買えなかった、

高崎駅のみどりの窓口なら確実に買えるから

そちらで買ってくれと言う、

止む無く家に帰り支度を整えて

高崎駅に向かった、

最初に 大人の休日倶楽部 を使って

チケットを買いたいと言う、

切り取りのできる会員手帳の中に

日付や目的地を記入するページがあるので

それに記入して渡す、

出発する凡その希望時間を言うと

パソコンで瞬時に目的地までの 

便名、乗り継ぎのチケットが出てくる、

九州まで直通の新幹線「のぞみ」は

割引の適用外で

割引を受けるには乗り継ぎになる、

時間的には1時間程おそくなる、

因みに高崎から中津までの詳細、

2月2日

高崎 発:9時49分 新幹線はくたか554号

東京 着:10:36

東京 発:11:03 新幹線ひかり509号

新神戸着:14:11

新神戸発:14:36 新幹線さくら559号

小倉 着:16:42

中津方面は新幹線がない、

乗り換え時間30分ほど待って

特急スーパーソニックに乗る、

中津 着:17:50頃となった、

運賃の合計:18,550円

義弟に中津駅まで迎えに来てもらった、

そのまま通夜の会場へ、

兄が86才の生涯を閉じた。