北側のバリアフリー工事に引き続き、南側の庭のリフォーム工事がスタートしました
ご契約頂いてから早4ヶ月・・・
こちらの都合で長らくお待たせして申し訳ありません
こんなにお待たせしたにも関わらず、いつも変わらず優しくてあたたかいOさま
感謝です!!
既存の水栓の解体撤去と床掘りが終わったところ。
当初既存の水栓(コンクリートブロック壁の構造物)が不便で困る位置と高さに設置されていたため、
解体撤去して使いやすいものを新たに設置することをおすすめしましたが、
不便ながらもまだ使えるということで、残すことを希望されていました。
水栓は建物から1メートルの距離、庭のほぼ真ん中に南向きに設置されていました。
この水栓を残すなら折角のテラスを分断してしまい、ゆったり取れるはずの空間が
半分は通路幅程度しか確保できないことになります。
洗濯物を干したり、テーブルを出してお茶をしたりと、
生活に欠かせない貴重な空間になるはずですが、まだ生まれていない空間の利便性や
ゆったりした空間の豊かさを口や図面、3D等を使っても上手くお伝えすることができずにいました。
そのままご契約、着工となりましたが、昨日実際に床掘りが終わった時点で
そのことの重大さを理解して下さり、急きょ水栓の解体撤去とテラス工事の追加をすることになりました。
今回に限らず、新築と違ってリフォームは難しい点がたくさんあります。
一番難しいことは、今までの生活が変わることを施主様ご自身がご想像がつかない場合があることです。
いわゆる外構工事とは少し考え方が違っていて、庭は大きな流れの中で
意味合いや役割をもった樹や石等で構成されます。
大きな意味合いに沿って、何かをするためのスペース、そこへ行くための通路等、
理由があってはじめてそこに小道がつくのです。
小道の先が行き止まりのブロック塀、歩いて行ってはみたものの
何もないスペースに到着するのなら、小道をつける必要がないのです。
配置される樹や石等の高さや位置関係は複雑で、高度な技術と知識、美意識を求められます。
この配置が骨組みとなり、それによって小道がつき、その場所に合う生育条件の低木や
草花などの植物を植えて肉付けするのです。
骨組みとなる構成が安易で、理由もなく漫然と樹をただ植えただけの庭に
低木や草花をたくさん植えて肉付けすると、
不自然でごちゃごちゃした取り留めのない庭になります。
デザインや花にばかり目が行き届いても肝心の植木はぞんざいな扱いだったり、
自然界のルールを無視して植えているようでは本物の植物好きとは言えませんよね。
分かる方にしか解らない世界ですが、このことをわかってくださる方と
一緒に仕事を出来たなら、それだけで幸せだな~と考えています
日本庭園で説明すると、遠近感を持たせるために家の近くに太い樹を入れたり、
飛び石の間隔をわざと変えて打ったりします。
特にアプローチの取り方や素材は訪ねて来た方への細かい気配りとなり、
家主の好みや価値観、配慮を反映しているため、
なんでもいいというわけにはいかないという考えで作庭しています。
「庭は住む人のこころを映す鏡」と言いますからね
部分部分でちょっとずつバラバラに造るものではないのです。
ところが、リフォームの場合は、目的が先にあることが普通です。
「バリアフリーに直したい」
「手入れの手間を省きたい」
「水勾配を取って排水を良くしたい」
「いらない樹を処分したい」
「目隠しが欲しい」
・・などが代表的ですが、目的のことだけを叶えたく、
それ以外のところにはお金を使う必要はないと考えておられる場合があります。
電化製品のように何か不具合なものだけを取り替えてしまえばいいというものではなく、
「ここをこれに変えるなら、こっちはこうでないとおかしい」というのが庭師としての親方の考え方です。
ところが、長年暮らしてこられた施主様の方が意外なところにも繋がりがあるということに気づきにくく、
慣れ親しんだ環境が変化することをうまくお伝えできない場合が多々あります。
時間はかかりますが「一番最初から良しとしてきたこと」を変えることなく、
最終的にご家族にとってベストなプランで完成するよう努力しています。
リフォームでお庭の悩みを解決するという利便性だけでなく、
「庭で生活する」ということの意味を追求して、お伝えしていければと思っています
ご契約頂いてから早4ヶ月・・・
こちらの都合で長らくお待たせして申し訳ありません
こんなにお待たせしたにも関わらず、いつも変わらず優しくてあたたかいOさま
感謝です!!
既存の水栓の解体撤去と床掘りが終わったところ。
当初既存の水栓(コンクリートブロック壁の構造物)が不便で困る位置と高さに設置されていたため、
解体撤去して使いやすいものを新たに設置することをおすすめしましたが、
不便ながらもまだ使えるということで、残すことを希望されていました。
水栓は建物から1メートルの距離、庭のほぼ真ん中に南向きに設置されていました。
この水栓を残すなら折角のテラスを分断してしまい、ゆったり取れるはずの空間が
半分は通路幅程度しか確保できないことになります。
洗濯物を干したり、テーブルを出してお茶をしたりと、
生活に欠かせない貴重な空間になるはずですが、まだ生まれていない空間の利便性や
ゆったりした空間の豊かさを口や図面、3D等を使っても上手くお伝えすることができずにいました。
そのままご契約、着工となりましたが、昨日実際に床掘りが終わった時点で
そのことの重大さを理解して下さり、急きょ水栓の解体撤去とテラス工事の追加をすることになりました。
今回に限らず、新築と違ってリフォームは難しい点がたくさんあります。
一番難しいことは、今までの生活が変わることを施主様ご自身がご想像がつかない場合があることです。
いわゆる外構工事とは少し考え方が違っていて、庭は大きな流れの中で
意味合いや役割をもった樹や石等で構成されます。
大きな意味合いに沿って、何かをするためのスペース、そこへ行くための通路等、
理由があってはじめてそこに小道がつくのです。
小道の先が行き止まりのブロック塀、歩いて行ってはみたものの
何もないスペースに到着するのなら、小道をつける必要がないのです。
配置される樹や石等の高さや位置関係は複雑で、高度な技術と知識、美意識を求められます。
この配置が骨組みとなり、それによって小道がつき、その場所に合う生育条件の低木や
草花などの植物を植えて肉付けするのです。
骨組みとなる構成が安易で、理由もなく漫然と樹をただ植えただけの庭に
低木や草花をたくさん植えて肉付けすると、
不自然でごちゃごちゃした取り留めのない庭になります。
デザインや花にばかり目が行き届いても肝心の植木はぞんざいな扱いだったり、
自然界のルールを無視して植えているようでは本物の植物好きとは言えませんよね。
分かる方にしか解らない世界ですが、このことをわかってくださる方と
一緒に仕事を出来たなら、それだけで幸せだな~と考えています
日本庭園で説明すると、遠近感を持たせるために家の近くに太い樹を入れたり、
飛び石の間隔をわざと変えて打ったりします。
特にアプローチの取り方や素材は訪ねて来た方への細かい気配りとなり、
家主の好みや価値観、配慮を反映しているため、
なんでもいいというわけにはいかないという考えで作庭しています。
「庭は住む人のこころを映す鏡」と言いますからね
部分部分でちょっとずつバラバラに造るものではないのです。
ところが、リフォームの場合は、目的が先にあることが普通です。
「バリアフリーに直したい」
「手入れの手間を省きたい」
「水勾配を取って排水を良くしたい」
「いらない樹を処分したい」
「目隠しが欲しい」
・・などが代表的ですが、目的のことだけを叶えたく、
それ以外のところにはお金を使う必要はないと考えておられる場合があります。
電化製品のように何か不具合なものだけを取り替えてしまえばいいというものではなく、
「ここをこれに変えるなら、こっちはこうでないとおかしい」というのが庭師としての親方の考え方です。
ところが、長年暮らしてこられた施主様の方が意外なところにも繋がりがあるということに気づきにくく、
慣れ親しんだ環境が変化することをうまくお伝えできない場合が多々あります。
時間はかかりますが「一番最初から良しとしてきたこと」を変えることなく、
最終的にご家族にとってベストなプランで完成するよう努力しています。
リフォームでお庭の悩みを解決するという利便性だけでなく、
「庭で生活する」ということの意味を追求して、お伝えしていければと思っています
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