露花便り

福山市の庭師のブログです。庭師の仕事や日々の生活の中からやさしさに包まれる出来事や気付きを綴っていきます。

里山のばらと草花♪

2014-04-29 21:53:31 | 里山の草花
毎年春が遅い沼隈里山工房ですが、ようやく露花にも春がやってきました♪





今年一番に顔を見せたのは「ラ・パリジェンヌ」







病気知らずで葉っぱがツヤツヤ。コンパクトな姿で鉢植えでも育てやすいのも魅力です。



香りを確認した親方も「一年ぶりの春花の匂いじゃな。」と満足顔。






もうすぐ開きそうなのは「コーネリア」


気温や日照、咲き進みによっても花色が変化します。








マダムフィガロも蕾がびっしり





「ヤクシマスミレ」




「フウリンオダマキ」



そして・・・





今年もついてくるのかい? 







雨上がりの澄んだ空気とウグイスなど野鳥のさえずりが響き渡る里山にいると時間を忘れてしまいます。




もうすぐ山の空気がばらの香りに包まれる季節がやってきます









地元の御影石と石工

2014-04-24 01:10:29 | 庭仕事

先日石やさんで選んで帰った石。




4mぐらいありますが、こんなに長い石をぱかんと綺麗に割るのは相当難しいです。






石そのものの質や個性も左右しますが、職人さんが石を割る技術は素晴らしい!










現場に着いた石を親方が大ハツリされます。












大ハツリされたものを細かくノミを入れて落としていきます。








今日一日かけてやっとここまで進みました





時間がかかってなかなか進みませんが、どうしてもこんな手仕事を引き継いでいきたいのです。





まだしばらく石工作業が続きます













板金やさん

2014-04-21 23:08:34 | 庭仕事


キリシマ、マツ、モミジ・・・
植物の表情が変わってきました。












少し雨が残りましたが、板金やさんが取り付けに来てくださいました。





板金屋さんはすごいなあ。

足場が悪いところでもするすると進んで取り付けされます。






そしてすごく丁寧な仕事。



親方は「板金やさんって、折り紙とか得意じゃろおな。ワシはよおせん。」とポツリ。



「ほんとにすごい綺麗ですね。わたしもようせん。」













長谷川さん遠いところありがとうございました。

またよろしくお願いしますね



今日はその後、レンガやさんと竹やさんと石やさんへそれぞれ注文していたものを貰いに行きました。








明日は朝から石やさんです









親方の日常その三

2014-04-21 00:30:33 | ロカゲキ




頭に浮かんだことを次々に話すので話についていくのが大変。

そして何の話題であっても誰の話題であっても「ワシ」の話に変えてしまう。







そうなると必ず・・・








・・・と冷たくツッコまれ元の話に引き戻される。

そしてまたワシの話に→ツッコまれ→を繰り返す。




親方の日常その二

2014-04-20 23:51:33 | ロカゲキ












いつもあんまり聞いていない親方。




家に帰って買い物に出掛けようとすると、親方からの電話。









時間通りに着いたものの請求書も何も持たず来てしまった親方。





すぐに事務所に請求書をとりに突っ走り、待ち合わせのコンビニに持っていくと・・・







親方はニコニコしていた。









親方の日常その一

2014-04-20 22:22:53 | ロカゲキ
ある日の親方。








・・・と言って出掛けた親方。
しばらくして帰ってきたが、ジュースもコーヒーも持っていないので尋ねると・・・















うちの親方は江戸時代からきたような人です。


江戸っ子なので待つのが苦手です。

カタカナ横文字は嫌いですし、メールなんて大嫌いです。



鼻をかむときもティッシュは使いません。


小さいことは忘れても気にしません。



神経質な私はどえぇぇ~~~~・・・といちいちツッコミを入れるのですが、


ほとんど気にしていない様子です。



そんな親方の日常にたまげることがたくさんあったので、忘れないように漫画にして書き綴っています




ときどきご紹介していきますね~







アラカシの移植と虹

2014-04-13 09:50:30 | 庭仕事




計画した植木は予定通りに植え込まれていきます。















既存の樹と計画になかった樹を移植するのに悩みました。





うまくいかずストレスが溜まりかけた頃、空にかかった虹を発見








モヤモヤが吹き飛びました







駐車場に防風林として植えられていた樹はどれも元気なくこせていたのですが、

家族と一緒に成長してきた歴史の証人としてこれからも見守り続けて欲しいという願いを込め、アラカシだけは庭に移植しました。












親方と施主様。






ガラの中に植えられていたアラカシは全く根を張らず、15年間ひたすら耐えて生きてきたという姿でした。


元気になるよう念入りに土壌改良し、移植しました。



アラカシが庭で元気になっていく姿を私達も見守っていきたいと思います









軒内

2014-04-11 02:03:58 | 庭仕事
軒内はとても重要です。


ここ数年、夏になると緑のカーテンやオーニングで

日除け対策しないといけなくなったのは、軒のない住宅が増えたからです。




軒がないので軒内の大切さや意味合いを考える機会が減りました。


私の勝手な希望的予測ですが、おそらく数十年後には昔からの建築方法が見直され、

また軒のある建築に変わっていくと信じています。

敷地や駐車場の問題を解決して、新しい建築が生み出されるのを楽しみにしたいと思います。






そんな考えの私自身、親方の影響がなければ軒内についてここまで考えることもなかったと思います。






軒内の構成、沓脱石や二番石、三番石、袖垣、雨落ちなどについて考えている時間は

とても楽しく、日本人で良かったと心底思います。



特に数寄屋住宅の軒内はゆったりとして上品さが漂う空間です。
軒の張り出しが大きいほど太陽の直射も遮れるし、垂木や板金の細工も美しいです。







夏が過酷な日本で考え出された美と用を兼ねる素晴らしい建築技術ですね。



軒内は、「住まう人と訪れる人」、「建物と庭」を繋ぐ、結びの空間と考えています。

沓脱石や犬走りの素材や仕上げ方で、意味合いも雰囲気も大きく変わってしまいます。




今回頭を悩ませたことの一つは軒内の仕上げ方でした。

犬走りの広さは軒内の広さで決まるのですが、犬走りがゆったりと取れるのに比べ、

既存の玄関ポーチは軒先からかなり控えて施工されていたのです。


つまり軒に合わせると、玄関ポーチより犬走りが飛び出してしまう状態でした。





問題の解決にあたって、何通りか案を巡らせた結果、

それぞれを別々に区切らず犬走りと一体化させ、スッキリまとめることにしました。


施主様御夫妻のお人柄から、お客様をかしこまらせることなく、

優しくさりげなく迎える雰囲気にするべきだという親方の考えでした。


当初砂利を使った洗い出しの予定でしたが、既存の玄関ポーチに使用されている

備前焼タイルとの馴染みが悪かったため、どちらも土の温かさが生きるよう、三和土に変更しました。




・・・といっても面積が広く、踏まれる頻度も高いため、三和土では強度的に難しい…。


おそらく割れや削れができるので、修復等のメンテナンスも必要になります。

そこで、見た目は三和土のやわらかさですが、強度はとても強い新材料を使うことにしました。









いつもは数種類の材料を配合しますが、今回は水の加減だけで良いので調合が簡単です。






このくらいの練りが伸びやすい。








時間との闘い。






サンプルを見て、メーカーから取り寄せた化粧砂利を見た親方は、




「こりゃ〜インドネシアな雰囲気じゃな。」

「ようわからんけど、ふぇいじょあって感じじゃな。」


・・・と言い放ちあっさり却下。








地元岡山高梁川産の備中砂利を使うことになりました。











施主様にも化粧砂利を入れてもらいました。

せっかく綺麗に入れて頂いたのに、タイミングが早すぎてほとんど出なかった

申し訳ないです






抑えの後に表面に遅延剤を散布し、4~5時間後にかき落とします。







練り始めてから30分で急激に硬化し始める材料なので、抑えのタイミングが一瞬で過ぎ去ります。

親方が左官で失敗することは珍しいのですが、タイミングがずれて強度がなくなってしまったので一部やり直しました。



はつって壊し、型枠を作り直し、下地を補修して材料をもう一度取り寄せ、

いざ!っ・・・ていうときに私がぎっくり腰になりました

ヒ~~~~!!


またまた大ピンチかと思いましたが、雨を避けて日曜日の施工になったおかげで

施主様が親方を手伝って下さり、見事完成しました!!




























O先生、本当にありがとうございました!!!





植栽が終わったら雨落ちに取りかかります























春の芽吹き

2014-04-10 23:52:49 | 庭仕事


ここ数週間でじんわり膨らみ始めた植物の芽たち。








ニシキマツ

粗根の移植でしたが、がんばっています。







アオシダレ

もみくちゃになって出た芽が可愛い~
サラリと開くのが楽しみです。






ヒメシャリンバイ

たった一週間で艶がでて赤みを帯びた葉。
色っぽくなった。




キリシマツツジ

みんなで一生懸命咲いている








芽出しまでに移植が間に合うかと焦りましたが、落葉樹と大きな木はほぼ終わりました。









がんばれ がんばれ!  





O邸バリアフリー工事

2014-04-06 22:33:06 | 庭仕事
長らくお待たせしてしまいましたO邸アプローチバリアフリー工事 。


施工前



経年でインターロッキングの下に木の根が回り、所々レンガを浮かして表面がガタガタになっていました。



レンガを外し、根っこと砂を取り、路盤を作り直します。




家の下までシマトネリコの太い根が這っています。


下地コンクリート打ち。
仕上げ材は8ミリなので、下地の精度が求められます。

親方得意の左官仕事。


下地を完全に乾かすため中一日開けます。





仕上げ材は砂利を樹脂で固めるタイプを採用しました。


アップで見るとこんな感じ。

透水性なので表面に水が溜まる心配がなく、勾配のあるアプローチや歩道に最適です。
滑り止め材も入っているので、安全ですね。






完成!



毎日通るスペースはストレスなくスムーズに歩けることが大切です。
植物も一生懸命生きていますが、ご家族が安全に生活できることが最優先です。




今回は下地コンクリートを打つのに生コン車を呼びました。

「やっぱ早いわ!」

「何人も人工が居るより早いし確実じゃな」と親方。

普段はうちのコンクリートミキサー(おっことぬしさま)でガーランガーラン練って、
二人でえっちらおっちら運んでいるので、生コン車がとても働きものに思えます。

何事もなく終了したかに思えた矢先、
生コン車が帰る際、方向転換するためバックにギアが入りました。

車のすぐ後ろにあった生コンたっぷり入りバケツが踏まれてはならんと、
両手に下げ少林寺のように猛スピードでダッシュしたら腰がぐきっ( ̄□||||!!





人生初のギックリ腰になってしまいました



それから丸四日、立つのも座るのも寝返り打つのも地獄のような痛みとの闘いでした。

下地コンクリート以降は現場にも行けず親方一人で施工されました。


施主様、親方、忙しくて本当に大ピンチのときにすみません

幸いにもレントゲンやMRIの結果、骨や椎間板は異常なしということで捻挫だそうです。



安静にしていたらだいぶ楽になってきましたのでこの期にブログ等更新していきたいと思います


腰を痛めたことで辛い思いもしましたが、いろんな方にアドバイスを頂きました。

意外にも多くの方が腰を痛めた経験があると知り驚きました。



みなさんもどうか無理をなさらず腰にはお気をつけてくださいね