露花便り

福山市の庭師のブログです。庭師の仕事や日々の生活の中からやさしさに包まれる出来事や気付きを綴っていきます。

サマータイム

2011-08-17 00:19:11 | 日記
お盆休みも終わり、今日から現場が再開しました!

「サマータイムだから、昼休憩を二時間とって、夕方7時までがんばろう!」

先週から親方が決めた制度です。

そもそも休憩があろうがなかろうが、毎日夜7時半ぐらいまで(暗くなるまで)は現場で作業しています。

「暑い時間には作業効率が悪いから、ゆっくり休憩をとって、体を休ませることが大事。」

あんなに厳しい親方がこんなに優しい制度をはじめたのは・・・



高校野球!甲子園!



休憩で観戦されるのです。
私も熱心な野球ファンですが、親方は相当です。



がんばれ~!高校球児!!
如水館高校のみなさん、応援しています!



甲子園、あと一ヶ月ぐらい続いて欲しい・・・。







瀬戸内のしまへ。

2011-08-16 00:52:00 | 旅行
お盆休みを頂き、せとうちの島へ行ってきました。
尾道から橋を渡り、愛媛へと続く小島を巡る「しまなみ海道」。
橋を渡るごとに海の碧さが濃く、美しくなっていきます。

生口島にある耕三寺。
財を尽した「潮聲閣」(1927年)






床はケヤキの一枚板。


夏建具が美しい。


杭谷一東作「未来心の丘」

イタリア大理石の白さで目が痛い。


瀬戸田産のデコポンジェラート

さっぱりしてるから暑い日は最高!



橋を渡り大三島へ


海が碧い~~~!!
のどかなみかん畑と海の碧さが目にやさしい。




「大山祇神社」
天照大神の兄神、大山積神を祀る全国一万社の神社の総本社。

国宝、重要文化財に指定されている全国の武具、甲冑類のうち8割を収蔵している紫陽殿、国宝館には源義経の鎧などがあり、
こわいぐらい霊気を発してました。



大山祇神社の楠。
樹齢推定2600年。



トトロが住んでいても不思議じゃない



こちらは樹齢3000年。
主木は枯れて、ひこばえらしき枝が代変わりしています。





紫陽殿、国宝館には入れましたが、時間が間に合わなくて本殿と拝殿には参拝できず残念
またゆっくり訪れたい空間でした。





近くの茶屋にあった土壁の建物。

こんな事務所がいいな~。


今回は時間制限があり帰路につきましたが、近くには多々羅温泉やミュージアムもあり、のんびり過ごせそう
海に沈む夕日を眺めて過ごすのもいいなぁ~。
うっとり~


はっ!
明日から現場だった!!
いそいで寝ます
今日もありがとうございました。
おやすみなさい

緑のカーテン成功のコツ

2011-08-15 22:20:30 | お庭の施工例
先日ご紹介した保育園の緑のカーテンのその後をご報告します 

少し遅い植え付けでしたが、一ヶ月でこんなに成長しました~

施工後一ヶ月で↓







一ヵ月後↓






植え付け直後


一ヵ月後↓ 株元まで枯れずに葉がびっしりそだってます♪





大きなゴーヤの実がざらんざらんぶら下がってる~


午後から撮影もかねて伺いましたが、緑のカーテンの室内は本当に涼しい!!
3~5℃ぐらいは違うんじゃないかな?
西日がきついこともあり、施工前は午後から部屋に熱風がたまってる感じでしたが、
一ヵ月後には廊下の辺りまで涼やかな風が吹いていました。


いろんな園に出入りされてる業者さんが、
「緑のカーテンをされてるのはよく目にするけど、本当にカーテンになってるのははじめて見た!」
と、言われたそうですよ。
緑のカーテン成功!




節電や情操教育のため、植えた苗を可愛がって大きくしていたのに、なぜか枯れちゃった
・・という方も多くおられるのではと思います。
失敗して悩んでる方のために、ここで少し成功のコツをお教えします。


つる植物を大きく成長させるため、底の深い鉢(大根用プランターなど)を使用すること。

真夏の水切れを避けるため、赤玉土を混ぜるなど、水持ちの良い用土に改良すること。

リン酸の割合が高い緩効性化成肥料を植え込みの際にたっぷり混ぜ込むこと(プランターの場合は遅効性有機肥料では植物の成長に対して、肥料成分の分解、効き目が間に合わない)。

ウリ科の植物は雨や泥はねで発病する病気が多いため、株元をマルチングして葉裏に水がかからないようにすること(株元以外に水をかけない)。

二年目以降は連作障害がでるので、使用したプランターは丁寧に水洗いして消毒、用土は新しいものを使用すること。



・・・などなど
意外に気にしてなかったことが見つかりましたか?
病気や害虫に侵されるのは仕方ないことかもしれませんが、植物自身が丈夫で健康に育っていれば、病気にもかかりにくく、害虫にも強い体になります。
そのためには、水をやりすぎたり、窒素を効かせすぎたりして大きく(徒長)しないこと。
つまり、しょっちゅう水をやらないと水切れする用土で植えない、プランターでは微生物が少ないので、油粕などで葉肥えを効かせすぎないことが大切です。


一日何回とか決めて水やりするのもよくないです。
植物が本当に欲しがっていないのに水やりを続けていると、根が張らず、甘えただらしない姿になり、水切れに極端に弱い子になりますよ。
雨や気温の変化に合わせて「やらない」ことに意識をもって、水やりしてみてくださいね。
特に夜温に敏感な方は、水やり上手なかただと思います。

成功した方も失敗した方も植物のちからで気温を下げたいという気持ちは同じ。
いつか町中緑でいっぱいになるといいなと思います







古きよき日本。

2011-08-07 01:01:07 | 日記
はぁぁぁ~、毎日暑いねぇ・・・
植物も人間も悲鳴がでそうです。
凄まじい暑さの中で走り回っていますが、木陰の下を通る風は気持ち良いよ~
木陰で休憩最高

今日のは格別!奥さんの手作り梅サワードリンク





夕方打ち水した後はさらに涼しいです。

数十年前は当たり前だったこんな生活の知恵が消えていくのは悲しいですね。
コンクリートやアスファルトに打ち水してもこうはならない。


オシャレ、スタイリッシュ、シンプル、今の住宅事情を形容する言葉の裏にはいろんな企業努力があると思います。
安く早くできれば誰でも家を手に入れることができるし、
言葉のちからで素敵なキャッチコピーを纏えば、「イメージ」という武器が手に入る。


それも大切。
今を生きなきゃならないから。
溢れる情報の中で手がかりを見つけていかないといけないし、
限られた範囲で折り合いをつけたり、妥協しなきゃいけない。



でも一番大切なのは本質。
本質はどこだろうって考える。

私は土地の気候風土や土地の神様だと思う。
人間も樹木も木材も建築様式もその土地に合ってれば、病気や災いを避けられて、
自然に溶け込む過ごしやすい空間になるんだと思う。
庭で言えば、日照、風通し、湿度、夜温、土質、水はけ、潮風などの環境条件。
建築様式も高温多湿や積雪などの環境で生きていくため、土地ならではの工夫がある。


それともう一つ、そこに住まわせてもらう感謝の気持ちが土地の神様を敬い、
土地への愛着となって代々受け継がれていくんだと思う。
それが繋がって、地域を作ってきたんだろな。



先日聞いた話ですが、ある方の地区では、もう何十年も
お盆に子ども会の行事で灯篭流しをされているそうです。

ご先祖を想う気持ちを子どもたちに伝えていきたいという願いから続いてきましたが、
今ではその地区の子どもは5~6人しかいません。
そのうち、マンションに住む子どもの親から、
「知らん土地で誰のご先祖に灯篭流しせんといけんのんか!!自分の先祖にも墓参りできんぐらいなのに!!」
・・・という苦情がきたそうです。



その言葉はある意味、先祖の土地というものに執着があるから出た言葉なのかもしれません。

利便性や個性、デザインも不可欠ですが、たとえマンションやアパート、新興住宅地であっても
その土地の気候風土を知り、土地の神様に感謝して生きてゆきたいですね。

そこに土地の神様の恵みがなく、ご先祖が切り拓いてこなければ、マンションが建ったりするような
発展した環境にはならなかったと考えるからです。


それにね、自分の代から十代遡れば、千二十四人の先祖がいるそうです。
二十代遡れば百万人の先祖がいて、三十代遡れば十億を超えるそうですよ。

そうなるとみんな親戚みたいなもんですよねー




親方の家がある地区は、古い歴史があり、今も地域の繋がりが強いです。
すれ違う軽トラや乗用車はどなたかわかりませんが、みんな笑顔で会釈してくださいます。




古きよき日本の生き方を受け継いで紡いで生きたい。






今日も無事終了。
おつかれさまでした





植栽と石組み

2011-08-05 21:33:49 | 庭仕事
ダイスギ、モミジ、キリシマツツジ、ドウダンツツジ・・既存の板石を据え付けた周りに植栽。

凛とした空間が出来てきました。







午後から石組み。

石組みは真剣勝負です。


親方の石組みはスゴイ!!

絶対真似できませんが、ワっ!とするほどカッコイイです。

今回は特に一個一個が大きい!




こちらのご先祖は記録があるだけでもこの地に600年以上前から続くそうです。
600年前というと、鎌倉時代。

ご先祖さまが大切にされてきた記憶の残る土地や石に想いを馳せました。

大切な現場に携わることができ、改めて身が引き締まる思いです。


暑さやハードな作業にすぐ倒れてしまう情けない私ですが、
奥さんの手作りの梅干ドリンクで熱中症予防できました

畑で収穫されたミニトマトも美味しい

お心遣いに感謝します


石作業は少しずつしか進みませんが、妥協せず進んでいます。

明日は植栽とアプローチ下地作りです。



お盆までに大きい作業を終わらせるよう、がんばります
終わるかな



見晴らしの庭

2011-08-04 23:52:14 | 庭仕事
先週よりスタートしました「見晴らしの庭 O邸」
高台にある立派な日本家屋のO邸。
正面には遠く山が広がり、周囲を見渡せる美しい環境です。
ご先祖が大切にされてきた庭石や樹木を再生しつつ、露花のスピリットを加えて
バリアフリーの庭に生まれ変わります。

昔の庭石は良い石が多いですね。
三メートル近くある切り石や大きくて厚い板石、今では手に入らない石がたくさんありました。
解体と仕分けに時間をかけて丁寧に掘り起こします。



ユンボが入れない先の石も引っ張って出します。



板石はあい場を合わせて加工し、据え付けていきます。








石工の日々。






爽やかでハツラツ!庭譚のユウスケくん。








私?・・が、がんばってますよぉ~
先月から移植や剪定でハードな現場が多く、チャドクガにやられたり、膀胱炎になってみたりと
散々な状態で病院と仲良しこよしですが、なんとか生きてます
あんまり現場では役に立たない私ですが、毎日汗だくで走り回って、気が付くと二万歩は歩いています

おかげさまで日焼け止めも全く効果なく?真っ黒に日焼けしてしまいました。
この年でこんなに日焼けして良いのかしら・・・。
出てるとこだけ色が違う・・

時々、「外の仕事は大変でしょう?辛くない?」「冷房が効くところで仕事すればいいのに」「日焼けして黒くなるからストレスじゃろ?」
などのご心配頂きます。
ありがとうございます。


「辛くない?」辛いです。
「冷房が効くところ」、素敵ですね。
「日焼けがストレス」シミは怖いよね。


でも、室内でじっとしてると死んじゃいます。
現場で泥にまみれて、雨に打たれて、太陽に突き刺されながら植物と会話して、生きとるなーと実感できる。

そんなMな性質なのです。

・・・とか言いながら、ドロドロに汚れてぼろ雑巾みたいになって帰ったあとは、毎日美白ローションでパック




女庭師は大変なのです。
男の人と同じことは出来ませんが、男の人には出来ないことができるカッコイイ女庭師になりたいです。

全国の女庭師のみなさん!
がんばって夏をのりきりましょうね~



明日は植栽!
もたもたしてたら親方にどやされる
マジで怖いです。
がんばるよー