露花便り

福山市の庭師のブログです。庭師の仕事や日々の生活の中からやさしさに包まれる出来事や気付きを綴っていきます。

大津垣の袖垣

2014-07-17 00:21:26 | 竹垣
大津垣の袖垣完成しました!





袖垣は奥をさりげなく隠して空間を仕切るための竹垣です。

様々な種類や作り方がありますが、その美意識と心遣いには日本人ならではの繊細さを感じます。




今回は風通しの良さと数寄屋建築の繊細さを考慮し、大津垣で作りました。

大津垣とは立て子に割り竹や女竹を使い、編み込んで作った竹垣です。





それでは大津垣の作り方をご紹介しますね。



まず柱とむめ板を寸法に合わせてカットし、柱にはホゾを切ります。



ホゾ穴は胴縁の間隔に合わせて切ります。
このとき一番上の笠竹部分を差し引いて割付します。



バーナーで焼いて焼き丸太を作ります。





表面の炭を藁や布で乾拭きして磨きます。




柱を立て込み胴縁とむめ板を差込みます。



胴縁は割り竹で作るほうがもちが良いですが、風通しと繊細さを優先して女竹を使用しました。



立て子は油抜きした晒し竹を使用。

より繊細に見せるため、建仁寺を二つ割り・・・これが大変危険な作業。



竹やのMさんありがとうございました!






上下の間隔が均等になるよう調節しながら、端から交互に編み込んでいきます。






押縁は元口節止めとし、押縁と笠竹に使う半割り竹は節を軽く叩いて抜いておきます。


柱に合わせて斜め切りにした押縁を前後から取り付けて仮止めし、笠竹をのせてシュロ縄で結びます。







大津垣完成!


竹しごと・・・他に変わるもの無し!  やっぱり良い!!





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