残された机にキノコが。見事に建物の備品とマッチして、それでいて自己主張が激しくなく調和して要るあたりが
なんとも素敵。アートは全然詳しくないのですが、素直に違和感なく「いいね!」と思えます。
ガス管らしきのがありますから、かつては炊事場か給湯室だったのでしょうか。
窓枠とかビンとかも、計算されて配置されてるんだろうな、と感じながら。
でも、展示物がどれもすごく雰囲気にマッチしていて、廃墟なんだけど廃墟じゃない感じが素敵。
そのあたりがアートとしての感性と計算なんでしょうか。うまく言えませんけど。
クーラーの残された部屋。
フラッシュを使わない方がいいムードなんですが、記録写真的意味でクーラーを撮影。
木目調なのも時代を感じさせますが、ダイヤル式なんて相当古そうですね。
押し入れの中は夢いっぱい。
窓から近隣のビルを眺める。このビルが出来てから、外の風景はどのように変わり続けてきたんでしょうか。
窓だけは残った訳であります。
昭和初期の建築なので、窓枠もそのときどきの修繕で微妙に異なっています。
三段窓なのは、恐らく戦中戦後で物資が無いときのものかと思います(電車の窓が、戦時設計のものはガラス不足から
三段窓であったので、たぶん同じ時代ではと)
ベランダから撮影。こっちの窓は二段窓。
ベランダにも出られます。九段下ビルのベランダに出られるなんて、そうそう無い機会ですから恐る恐る外へ。
九段下ビルは所有者が複数に跨ってっていたらしく、おのおのの区画で長年の間に増築が
なされています。かなりボロボロになってしまっているところから、比較的新しそうなところまで様々。
ベランダの一角にはタワシたちが集合。ちょっとカワイイ。
書籍「看板建築」の藤森センセイも著書で「だんだんと有能な家政婦さんが雑巾掛けしたようにピカピカののっぺりした町並みになってしまう、便利だがつまらない」という意味のことを申していて、当方もまったく同感であったのであります。