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墨攻

2023-02-08 17:44:39 | 地球歴史紀行
墨攻 
 前稿「楽毅」に登場より約100年前、紀元前370年、中国粱城を守るべく、一人の墨家の輩が派遣されました。伝説上の人物、革離です。墨家は、兼愛、平和主義を貫くために、守城法を考案しました。
 いわば専守防衛を徹底したのです。また、民生の技術に優れていました。

 革離はなんと10万の敵に4千人の住民の結束で守り通します。具体的には、どのようにそれを可能にしたのか未だに詳細には分かっていません。
 その後、墨家は突如、中国の歴史から忽然と掻き消えます。どこに去って行ったのでしょうか。

 しかしその思想を体現し、手先が器用な民族が、後になって出現することは誰もが知っています。

Yi Yin


ミーターの大冒険 第九部 エピローグ 第15話 傍受されていたウルトラウェーブ通信

2023-02-08 17:39:05 | エピローグ
197第15話傍受されていたウルトラウェーブ通信
ミーターの大冒険 
第九部
エピローグ 
第197話 

傍受されていたウルトラウェーブ通信

あらすじ

 ファウンデーション暦493年、ミーター、イルミナ(?)、ペイリーはターミナスに着いた。ジスカルド・ハニスとは地球への音信以来連絡が途絶え、ターミナス全土を探したが、見つけられなかった。

 アルカディア農園は無事だった。ハニスとコンパーが上手に政府の力から手練手管で守っていたからである。

 代理人としてジム・ヘンダーという50代の男が農園を維持していた。

 ミーターは、ジムの履歴正体をつまびらかにする。

 後日、二人はターミナスのアルカディア記念博物館に隣接しているサルヴァー・ハーディン博物館にムン・リー・コンパーを変装して訪ねた。ヘルダーを通して申し合わせしていたからである。

 3人(?)は、コンパーからハニスの消息を聞かされる。スミルノに近いダリバウという過疎化が進む弱小惑星にいるらしい。

 彼らは一旦、アルカディア邸に戻って、ダリバウの旅程をヘンダーと打ち合わせる。

 ヘンダーはダリバウに行ったら、レオナルド・アンセルム・オー・ロドリックに逢うように勧める。

 アンセルムは彼らを歓迎した。アンセルムは密かにファウンデーション連合(ターミナスの単独政党ターミナス第一)を苦々しく思っていた。
 そして第2ファウンデーション及び反ミュールとの連繋を模索していたのであった。

197

ミーター 二重、三重スパイ?

アンセルム 「ミイラ取りがミイラに」という言い回しをご存知でしょう。人を探していたものが、やがて探される立場になってしまうという、あれですよ。それが権謀術数が渦巻くターミナスの政治の現状なのです。ハニス君はまさに以前、スパイ学に精通している立場が反体制側の情報を完全にブラノ側に筒抜けされて、彼が行く行き先々に先回りされて完全に裏をとられて、結局窮地に嵌まってしまいました。
 それをいち早く察知してハニスに進言したのが私です。それをハニスに教えました。それからは彼は自分から外部へ通信することをやめることにしたのです。
 政権側は恐怖の情報管理を徹底しています。反体制の人間は察知されると同時にヴェガ星に流刑になっております。そこから一生出られないのです。
 
ミーター ハニスさんの言行を政府のやつらはずっと以前からつぶさにわかっていたというのですね。それでハニスさんはご自身の情報をウルトラウェーブ通信で私に伝えなかったのですね!

アンセルム そうです。それというのは、二重スパイがほかにいるからなのですよ!

ミーター 誰ですか?アンセルムさんはご存知なのですね!

アンセルム それについてはいわく言いがたし、なのですよ、ミーターさん。

ミーター もしや、参ったなあ、コンパー!

アンセルム 私からは申し上げにくいが、お察しの通りです。彼は勿論、第2ファウンデーションのエージェントですが、ターミナス政府の情報を本国に伝えるためにコデルやブラノに接近しました。やつらはコンパーから第2ファウンデーションの情報を得る代わりにコンパーを政府の要員として採用したのです。
 ですから、コデルらは第2ファウンデーションがなにを考えているか、おおよそは掴んでいます。

ミーター そんなことがあり得るのですか?
 第2ファウンデーションはそれを承知でコンパーをターミナスに送り込んでいるのですか?

アンセルム それについては多少、説明が必要です。
 コンパーはコンパーで、ある程度の野心から、第2ファウンデーションの第1発言者からの指令よりも若き次期第1発言者になろうであろうジョンディバルという人物の下で働いているようです。
 そしてまた彼の行動は、そのジェンディバルという人物からも離れてそのほかとの連繋もありそうなのです。

ミーター ムッ!三重というのですね!

アンセルム そうです。もうひとつというのが、反ミュールなのです!

ミーター なんとわあ。複雑過ぎる。
 あのコンパーさんは一体全体なにを考えているんだ?

ペイリー ヤッパリね!怪しいと思ってた通りですよ。イルミナさんが聞いたら悲しがるわね!

ミーター そうでしょうけど。コンパーさんにもなにかこれといった理由があるかもしれない。そう、犯罪者呼ばわりするのは、もう少し待ってもいいんじゃないでしょうか。

ペイリー そうかしら。アンセルムさんのいう通りだとするともう議論の余地なんかないに決まっています!


ミーターの大冒険 第九部 エピローグ 第14話 ダリバウの廃坑

2023-02-08 00:59:39 | エピローグ
196第14話ダリバウの廃坑
ミーターの大冒険 
第九部
エピローグ 
第14話 

ダリバウの廃坑

あらすじ

 ファウンデーション暦493年、ミーター、イルミナ(?)、ペイリーはターミナスに着いた。ジスカルド・ハニスとは地球への音信以来連絡が途絶え、ターミナス全土を探したが、見つけられなかった。

 アルカディア農園は無事だった。ハニスとコンパーが上手に政府の力から手練手管で守っていたからである。

 代理人としてジム・ヘンダーという50代の男が農園を維持していた。

 ミーターは、ジムの履歴正体をつまびらかにする。

 後日、二人はターミナスのアルカディア記念博物館に隣接しているサルヴァー・ハーディン博物館にムン・リー・コンパーを変装して訪ねた。ヘルダーを通して申し合わせしていたからである。

 3人(?)は、コンパーからハニスの消息を聞かされる。スミルノに近いダリバウという過疎化が進む弱小惑星にいるらしい。

 彼らは一旦、アルカディア邸に戻って、ダリバウの旅程をヘンダーと打ち合わせる。

 ヘンダーはダリバウに行ったら、レオナルド・アンセルム・オー・ロドリックに逢うように勧める。

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ミーター あなたが、ヘンダーさんから紹介されたプルーマ星のレオナルド・アンセルム・オー・ロドリックさんですね!私は以前、ヘンダーさんが今管理されているアルカディア農園の従僕をしておりましたミーター・マロウと申します。この度、丁重にここに訪問のお許しを頂き、誠にありがたいことです。

アンセルム ヘンダーから聞いておりました。ようこそ我が別荘に。ミーターさんですね。どう見てもロボットには見えない。一ターミナスの青年に見えます。アルカディア様については我が星プルーマばかりでなく、スミルノやアナクレオンでもよく知られています。
 まあ、ミーターさん、そんなに硬くならずに「きみ」程度の言葉で頼みますよ。アナクレオンの高官だったのは遥か500年前の先祖の時代でしたからねぇ。
 お隣のお若いスレンダーなご婦人がペイリーさんですね。例の500年前のトランターの大宰相の今を生きるご令嬢様ですね!

ペイリー まあ、ご令嬢?
 私は、そんなものではありませんよ。たかだか地球の衛星で育った田舎娘ですから。
 それに、月はこんな空気も緑色も水もある環境は皆無ですから。

ミーター ロドリックさん、ところで、ここダリバウにはスミルノ、アナクレオン、ターミナス星区の金持ちや政府の高官の別荘が数多く存在しているみたいですが、それって、高官たちの政治の駆け引きや密談が密かに行われているって聞いておりますが。
 私の身内のジスカルド・ハニスさんがこちらに潜伏していると聞いて、あなたのところに来させていただいたのですが。

アンセルム それはそれは、残念です。つい3日前に、イフニアに我がスペース・ワゴンでお送りしたところです。

ミーター それは残念です。
 ところで、ハニスさんはここダリバウでどういうことをされましたか?
 そしてその結末は?
 
 ここダリバウは、いわばターミナス政府の意向に沿って、ターミナス政府・行政以上に重要な政治の方向性を決定を左右させる惑星だと聞いております。中には水面下で、ターミナスに批判的敵対勢力のエージェントもいるのですね。

アンセルム さようです。表だっては、ターミナスのハーラ・ブラノに恭順を装ってはいるものの、その内実は、その逆です。ほぼ大半の惑星はあの鉄面女史にこころよくは思っておりません。ターミナスがなにか政略的失敗や破壊的出来事が起これば、そこの連合から離脱したり、あわよくば、ターミナスにとって代わろうと目論でいます。
 それほど今は危機的不安定な時代に成って来ました。
 
 とくに、まだ全銀河の各勢力には、あなたがなし得た「銀河歴史消滅からの回復」という一大エポックを過ぎても、その情報と変化は伝わっていないのが現実です。

 私には特別に情報察知のネットワークがありましたので、いち早く入手し得ておりますが。

ミーター ということは、当然、ブラノのターミナス政権は、その歴史復活の事実を既に手に入れているというのですね?

アンセルム 左様。そう考えて差し支えないでしょう。

ミーター そうですね。それでは彼らの情報源は何処からでしょうね?
 ヘンダーさんからは、あなたは反ターミナスと聞いております。そう、安心して信頼できると。

アンセルム それについてはどうでしょう。
 はっきり言えることは、あなたとペイリーさんが私をお尋ねにここに来られると、知っておりました。

ミーター なんですって!

アンセルム そうなんです。私はこれでも、ベイタ・ダレルの一ファンと自負しております。
 それに、今の時代は新しい動きと旧態依然のものが渾然一体ですからね。

ミーター と申されますと?

アンセルム 二つのことが言えます。旧態依然とは、今でもミュール時代の変更者の影響も残っている、ということ。そして第2ファウンデーションのエージェントの多くはターミナスにはほぼいないが、ターミナス周辺のここには大勢潜伏しています。加えて第3のグループのエージェントもじわじわとその影響を与えはじめている、ということです。
 かくいう私の祖父もミュールの犠牲者で、ミュール後に変更者から元に戻りました。そんな祖父の影響を父は側にいてその代わり具合を覚えていたそうで、私に詳しく教えてくれました。それで、この150年あまりの変化は目を見張るものがありました。

ミーター なるほど。
 そして もうひとつというのは?

アンセルム そうですね、いわばスパイ!それも二重、三重のスパイ!

ペイリー えっと、どんな人たち?