まるぞう備忘録

無題のドキュメント

火山灰に埋もれた街。2。職場からの徒歩避難。

2023-09-25 09:17:46 | 防災情報。





理想は電車が動いている間に早退避難。

 もしあなたが東京都心部に出社して働いている方だとして、富士山噴火のニュースを受けた場合、可能であればその場で早退届けを出して、できるだけ関東北部に避難することが理想でありましょう。

 ただし多くの人は難しいです。結局定時まで会社にいることになるでしょう。
 もう電車は止まったらしいぞ。というニュースが流れると「今日は早く帰って良いです」と通達があるかもしれません。
 でも電車が止まったあとの今となっては、タイミングを逃した感じです。



防塵マスクと防塵メガネは必須です。

 311の徒歩帰宅と異なる点は、外はもう細かな火山灰が降って来ているということです。マスクと眼鏡なしでは長くはいられないでしょう。

 マスクについては、コロナのおかげで、不織布マスクの予備を持っている人は多いでしょう。
 理想をいえばプロ用の防じんマスクが良いのでしょうが、でもこの不織布マスクでも、二重にして、きちんと両鼻の隙間を塞いで装着できれば、ないよりはずっと良いでしょう。



 問題は眼鏡です。
 こちらも理想は防塵ゴーグルですが、花粉症眼鏡(サイドも保護されている)でもないよりはずっと良いと思います。

 ただコンタクトレンズの方は、火山灰が舞っている期間はコンタクトレンズは厳禁です。通常の眼鏡に掛け直してください。ということは、ゴーグル(花粉症眼鏡)も眼鏡を着用したまま上に掛けられるものが良い。ということになります。

都心にお勤めの首都圏の方は、カバンには
・不織布マスクや防塵マスクの予備
・花粉症眼鏡や防塵ゴーグル
・通常の眼鏡(コンタクトレンズの方)
は、いつも入れておいた方が良いでしょう。

 備えあれば患いなし。
 いつもマスクとゴーグル持ち歩いていたけれど、結局富士山は噴火しなかったよ。という未来が一番です。
 お店でも通販サイトでも、普通の値段で普通に買える時期に備えておくのがコツです。私達は何度もそれを経験で学びました。次こそはきちんと平時に販売されている平和な時期に買っておこう。と。



理想は自宅に戻らずそのまま北へ避難する。

 ここで風向きや富士山の噴火の具合で、火山灰が小降りがしばらく続きそうだとなったタイミングで、徒歩で移動することになります。

 もし可能であれば、この時は自宅に帰るのではなく、常総市、野田市、越谷市、さいたま市、所沢市、青梅市、大月市より北側に避難するのが理想です。
 着の身着のままであっても、泊まるあてがなくても、私なら自宅に帰らず、とにかく北へ北へと歩きます。まだ電車が動いている地域まで。
 大災害で助かった人と助からなかった人の差は「着の身着のままで一刻も早く避難できたかどうか」というのが、数多くの災害を通して私達が学んだことでした。

 人は「正常バイアス」という心の働きがあります。
 富士山噴火なんて大事だけど、でもまた数日で元の生活に戻れるよね。と思いたい。だから着の身着のままで職場から北へ避難するなんてありえないです。

 でも多くの人はこのあといずれ首都圏の自宅を離れざるを得なくなります。そして数年は東京都市圏の自宅に戻れない人たちが大勢発生することになります。
 首都圏からの避難は、噴火から時間が経てば経つほど困難になっていきます。まだ今なら積灰も少ない今なら。



早々に自動車での移動は困難になる。

 ただし扶養する家族がいるなどの状況では、単身で避難することは難しいでしょう。
 その場合は、やはり火山灰の小降りが続くと見込めるタイミングで、自宅まで徒歩で帰宅することとなります。

 その後、できるだけ早いタイミングで北に避難移動することになります。
 まだ降灰が積もっていなければ、移動しやすいし、電車が動いている地域もまだそう遠くはないです。
 降灰期間が長くなるほど、灰が積もって移動しにくくなり、また火山灰が広がり電車が止まる地域(0.5mm以上)が広がって行きます。

 積灰が少なければ自転車での移動も可能かもしれません。ただママチャリで前にも後ろにもお子さんを乗せて走るのはかなり危険です。が、背に腹はかえられない。究極の選択かもしれません。

 自動車の移動は極初期以外は難しいのではないかと思います。
 その理由の一つは視界です。たとえばフロントガラスに積もった火山灰を、ウオッシャー液とワイパーで流そうとする方は大勢いらっしゃるでしょう。しかしそれをするとフロントガラスが火山灰で傷つき、前が見えなくなってしまう。運転ができなくなってしまいます。

 そのように乗り捨てられた車も増えれば、交通渋滞はますますひどくなるでしょう。



まずは2週間を生き抜く。

 徒歩や自転車で首都圏脱出できない。高齢や寝たきりの家族がいらっしゃる場合は、とにかく公的な救助が助け出してくれるまで、自宅で避難をすることになるケースが大半でしょう。

 おそらく2週間の噴火降灰がおさまれば、自衛隊のヘリコプターも出動できますから、広域避難所を拠点に救援が再開されることを期待いたします。



 少なくとも降灰が続く2週間は、電気ガス水道と物流が止まった切り離された外界と切り離された状態で、2000〜3000万人の人たちが、生き延びてゆかなくてはなりません。

 ただ重要なのは2週間過ぎたら、元の生活に戻れるという意味ではありません。
 元の生活に戻るには、どんなに早くても数年はかかるでしょう。2週間を生き延びる意味は、そのあとは自衛隊など公的な組織の救援が開始されるということ。足腰が弱った高齢者や寝たきりの方々でも、首都圏外部への避難の手が差し伸べられるのに、少なくともその期間が必要。ということです。



つづく




おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
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まるぞうさんは東京から引っ越す予定はありますか?

→ 現時点では引っ越しの予定はありませんが、数年程度で東京を離れざるを得ない状況はあるのではないかと思っています。

==========
みちさんへ
・・・
まるぞうさん、いつもブログをありがとうございます。
最近以前にも増して、電気ガス水道が使えるありがたさを常々感謝する気持ちに自然となります。
何か嫌なことがあっても、手を洗って顔を洗う、これだけでスッキリ。水が清潔に使えるのは、それを整備してくれる方たちのお陰だなと気持ちが落ち着きます。

木曜に夫がコロナ感染しましたが、洗い流せる水があることが本当にありがたいですし、症状に合わせた食べ物をガスを使って作ることが出来る。
夜中2時過ぎににペットボトルのお茶がほしいと言われて、近所のコンビニに買いに行きました。
昼に買っておくの忘れた、なんでこんな夜中にと自転車を走らせました。
コンビニに着くと、ちょうど夜中の配送品がトラックから店内に運ばれていて。普段無愛想であまり清潔感のないオーナーが一人せっせと品出しをしていたのを目にしました。

あぁ、この時間に来た意味があったなぁ、オーナーさん夜中1人で頑張ってるんだな、配送の運転手さんも夜中に商品届けてくれるおかげで、普段寝てる時間に頑張ってる人たちのおかげでいつでも買い物に来ることが出来るんだと感謝の気持ちが溢れてきました。

行く途中で、道路にたむろしてる若いヤンキー少女たちがいて、あぁなんか怖いわ…と思いましたが、帰り道では話しが終わったら無事に帰ってねと心の中で思いつつ、見るもの目の前にあるものが当たり前じゃないありがたい中に生かされてると涙がこぼれました。

夫は幸い軽症ですが、味覚嗅覚障害が出てきた、と。亜鉛入りの青汁とサプリをこれから買いに行こうと思います。

このタイミングで富士山噴火のブログを読み、日々の生活にさらに感謝を持ちながら、改めて気を引き締めて備蓄や避難先の確認など備えていきたいと思います。
いつも本当にありがとうございます。

→ 首都圏に住んでいる読者の方々へ。今回のシリーズをそれぞれの心の風景で読んで頂きたいです。そして今まだこの便利な生活が東京で(今お住まいの地域で)出来ていることは本当に幸運なことだと、今の目の前の風景と重ね合わせて頂きたいと思います。
よろしくお願いいたします。

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kametomolun27さん
・・・
このテーマは関東圏にいる者にとっては目をそらしていたい、見ないふりしていたい事です。
だからドキドキしながら読みました。
明日もよろしくお願いします。

→ 脱皮のための痛み。大きい痛みでありますが、覚悟します。

==========
私の怒りよく観察しますと、自分にそっくりな人に怒りを覚えることがままあることに気付きました。これは正直、実に不愉快なものです。うわわぁ~です。あれは私か?冗談じゃないぞ。
でも気付かないと当然のように非難したくなります
いやなやつだ。
が、しかし相手もほぼ自分です。お前に言われる筋合いはない!と怒りを向けられます。してバチバチに罵り合うことになります。
しかし自分に似てない人、同等とは言えない場合。
かん違いの場合は反目し合うことにはなりません。ん?なんだで終わる。投射した此方の怒りが相手の鏡に映らないからだと思います。身に覚えがないとゆう言葉がありますが、覚えがなければ写し合うことは起こらないのだと。ちがうかな?

→ そこにヒントがありますよね。
beforeそれに気づく
afterそれにきづく
というぐらい人生の転換点ではないかと思います。
コメントありがとうございます。

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