東京の田舎から

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世論を何となく納得させてインチキをする政治

2019-06-17 07:26:20 | 時事問題
 何か論理的でないことを決定したいとき、マスコミを利用して“世論”を形成して、それによって「決定してしまう」ということが最近の流行のようである。
 その例として、
  1. 金融庁が、定年後30年生きたとすると、年金の他に2,000万円が必要との答申書を提出したが、麻生財務大臣はこれの受け取りを拒否したとのこと。「2000万円」が独り歩きしため受け取れなくなったのであろう。

 この金融庁の答申書は甚だ怪しいものである。そもそも、年金の金額は、人によって大きく異なる。国民年金だけの人、厚生年金、共済年金等によって、その金額は、大きく異なる。さらに持家の人、退職金の金額、家族の状況などにより、大きく変化する。それを、「平均」とは言え、2,000万円と金額を示していることが変である。
 この金額を示したのは、財務省の下にある金融庁の陰謀があると言われている。
・その陰謀の一つは、消費税増税の正当化に使いたかったとの説がある。すなわち、消費税を増税して、年金生活者に「その2,000万円分を支給しますよ」と言うためであったとの説がある。勿論、言うだけで、本当に支給はしない。
・第二は、「資産形成しろ」とのことで、株式投資、投資信託などに庶民を誘い込むための方便であるとの説がある。これによって、タンス預金その他の零細資金が投資資金として市場に出てくる。零細資金とはいえ、数が多ければそれなりの額になる。
 ここで、筆者は大きな危惧を覚えるのである。
 株式投資は、簡単に儲かるものではない。投資資金を半減させることも珍しくない。このようなものに投資することを政府が勧めて良いものであろうか?
 更に、投資信託は、(騙されやすい人が根拠もなく信じて)信託して“資金を投げ捨てる”に等しいものも多々存在する。しかし、信託会社は安定した収益を上げられる。すなわち、投資信託を持つと、投資した人が儲かろうが損しようが、その取扱い会社は、売買の手数料の他に、「信託報酬」が毎月入ってくる。これは、投資資金の中から差し引かれるのであるから、投資信託を売った側としては安定した収益である。この「美味しい商売のカモの拡大のためである」との説がある。

2、投棄プラスチックの海洋汚染対策として、レジ袋を有料化するとの話
 そもそもレジ袋を有料化することと、投棄プラスチックの減量との因果関係が説明されていない。否、出来ないのであろう。
 プラスチックゴミは、レジ袋以外に大量にある。
 肉や魚の包装の台としてのトレイ、納豆や豆腐の容器に、飲料の容器など、更には、市場などで利用されている箱状のプラスチック、保冷用としての容器など、挙げればきりがない程に大量に利用されている。その中の「たった一つ」のレジ袋を有料化して減量するとは、嘘・騙しとしては出来が悪い。もっとも、騙せなくても「政権党の権力だ!」というところであろう。
 このインチキをごり押しした理由について、筆者は次のように推測する。
 まず、国際的に「日本は真面目に取り組んでいます」とアピールしたい。
 しかし、プラスチック製品の紙製への転換は多くのもので可能であるが、現在のプラスチック製品の製造者等に多大な影響がある。業界団体も強固であろう。政権与党は「こんなところに手を突っ込みたくない」のである。
 結局のところ、レジ袋の有料化・・・それも1枚数円である。高給取りの多くの代議士センセにとっては、カネと認識できない金額であろう。
そして、何となく納得する情報を流して、庶民を泣かすのが、プラスチック業界の利益となる。
そのようなことで、数字の裏付けも何もないままに、インチキ情報を流して決めてしまうのである。

3、老人の自動車運転への規制
    これも統計数字から見れば、老人よりも「~29歳」までの事故率が高い。しかし、マスゴミは、老人の事故ばかりを報じる。若年の事故は報じないという偏向報道をする。テレビしか見ない人は「老人=ボケ」とのイメージと合わさり、簡単に信じてしまう。しかし、自動車保険の保険料は、厳密に計算されている筈であるが、老人の料率は、それほど高くない。不思議なことである。このような事実と異なることを情報操作して、老人の免許を何らかの規制をしようとしている。不思議なことである。
 そして、新しい規制・・・すなわち、自動ブレーキ車限定となれば、老人は車の買い替えが必要になる。これは、自動車業界にとっては美味しい話である。また、自動車教習の義務付けとなれば、教習所は利益が見込まれる。最近の若い人は運転免許の取得をあまりしないとのこと。暫くの間、教習所は「お客サン」が増えることになる。
 何ともうす汚い政策である。
 このような見え見えのインチキ政策をできるのは、自民党に代わる政党が無いからであろう。野党は、言葉尻を捕えて「ギャーギャー」騒ぐだけの「有害無益」な集団である。もっとも、国民は、あの最悪の民主党政権の記憶が未だあるので、こんな野党を「そんなもんだ」と妙な理解で、批判しないで見ている者も多い。
 結果として、「自民党に投票はしたくない」が、かといって、「あの民主党の残党である輩に投票したくない」となる。このように、消去法によって、自民党は票を集めているだけである。従って、民主党を圧勝させたときのように、マスゴミが「空気を作る」ことに成功すれば・・・民主党のイメージが残っている間はできないであろうが・・・自民党政権は崩壊してしまう。そして、現在の韓国が置かれているように、左翼政権を国民が選んだことによって国家崩壊の危機という事態になる可能性もある。被害を受けるのは庶民である。
 どうにも困ったものである。