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壊れつつある日本(2) 自民党裏金事件

2024-02-26 21:42:23 | 時事問題

◆政治資金パーティーとキックバック

 今、自民党の清和会・安倍派と志帥会・二階派の政治資金パーティーでのキックバックとその金を、納税もせずに議員のポケットマネーとしていたことを巡って、野党は政治倫理審査会にかけると息巻いている。しかし、この審査会は偽証罪もない。何の罰則もないのであり、真相解明は無理であろう。「やっている」のパフォーマンスであろう。

 なお、上記の清和会とは正しくは森派であり、元首相の安倍晋三氏が派閥の総帥にいたのは、僅か半年程度とのことである。しかも、安倍元首相は、この裏金を「直ちに止めなさいと」指示し、止めさせていたとのことである。ところが、安倍氏が凶弾に倒れるや、西村経産大臣らが、主導して裏金システムを復活させたと言われている。まさに安部元首相に汚名を着せて、利用しているのであろう。

 ところで、この裏金が発覚したとき、その本質から目を逸らせるためなのであろうか? 派閥の問題に議論がすり替わり、派閥解消が叫ばれはじめた。しかし、自民党は、元々が、派閥の連合で成り立っている政党である。自民党の派閥とは、自民党を構成する「小政党」なのである。弱小の政党が寄り集まっている、その連合体が自民党なのであり、今までは、自民党の内部で実質的に政権交代が行われていたのである。

 マスコミと一部の議員等によって、派閥、すなわち、「悪」の印象操作が行われているが、派閥は一つの「政党」なのである。これを簡単に解消するということは不可能であろう。その証拠に、過去にも派閥解消は行われていた筈であるが、ゾンビの如く、何時の間にか復活している。

 そして、過去の派閥解消の議論の一つとして、企業・団体からの献金により、政策がねじまげられることを防ぐためとして、企業・団体献金を止める代わりに、公費、すなわち、税金から「政党交付金」(政党助成金ともいう)を各政党に交付されるようにした。そして、その金額は、国民一人当たり250円であり、2024年度の総額は315億3600万円である。そのうち、自民党は160億5300万円もの大金が交付されている。それにも拘わらず、最近では、太陽光発電事業者から賄賂を受け取り、太陽光発電事業者の意向に沿うような国会質問をして逮捕された自民党の衆議院議員、秋本真利、カジノを含む統合型リゾート事業を巡る汚職で逮捕された自民党衆議院議員、秋本司などがいて、この輩は、カネ儲けのために国会議員になったのではないかと思われる連中である。

 このように、過去の派閥解消などの議論の中で、汚職と紙一重の企業・団体献金を制限する代わりに「政党交付金」(政党助成金)の制度を作った。ところが、企業・団体献金の制限に対する抜け穴として、「パーティー」を開催して、その会費を受け取っている。何とも汚い方法を考えるものである。これは、法の抜け穴を利用してのカネ儲けである。こんなことが、「法律を作る職」にある国会議員のすることなのであろうか?

 そして、絶対に許してはいけないことは、岸田総理大臣である。岸田首相のパーティーでは、主に中国人と見られる外国人参加者の会費も多く集めているとのことである。いうまでもなく、外国人からの政治献金は禁止されている。そして、「政治パーティー」と言っても、それは、政治資金として扱われている。すなわち、政治献金と同等である。すなわち、政治資金を得ることを目的にパーティーを開いているのである。その証拠には、パーティー開催の利益率は、何と9割超とのことである。参加費の1割も使っていないパーティーなのである。このようにして、この連中は、法の抜け穴を利用して、事実上、外国人からの献金を受けている。これは絶対に許してはいけないことである。

 

◆問題の本質

 政治資金パーティーは、残念なことであるが、現在は合法とされている。そして、パーティー会費を派閥の課したノルマ以上を集めた者にはその残金をキックバックしていたとのことである。これも現在のところ合法とされている。

 では、何が問題なのかというと、キックバックされたカネを、脱税して議員個人の懐に入れたことが問題なのである。すなわち、個人の懐に入れるのであれば、雑所得として申告して、所得税を払えば良いだけの話である。それを「党からの指示だ」として、裏金化していただけである。単に、法律を守れば良いだけの話しである。派閥の存在が「悪として解消」などは、関係ない話しなのである。

 すなわち、この事件は、単なる脱税事件である。脱税額に応じて逮捕あるいは、遅延金などの加算税と共に納税すれば良いだけの単純な話しである。

 ところが、議員等は「懐へ入れたのは」「党からの指示だった」と言い、会計責任者にその罪を擦り付け、挙句、「発覚したのであれは仕方ない」として、今度は、無税扱いの政治資金として、政治資金報告書に記載するとして、納税を逃れているのである。一度、懐へ入れたものが政治資金の筈はないではないか。

 国民には、この「脱税議員」らが作った法律で、1円単位での申告と納税を要求しながら、自らは、特権階級の如く、「ばれたら仕方ない」と、今度は「政治資金報告書に記載する」として、納税をしない。財務大臣も「納税するか否かは議員個人が判断すること」などと、何とも惚けた酷い答弁である。当然に財務省の配下の税務署もこれを認めてしまうのであろう。納税の公平はいずこへ・・・である。

 おかしいとは思わないか? 「党の指示」であると言うなら、指示できるのは党の幹部であろう。しかし、逮捕されるのは、会計責任者、秘書である。自民党は、党の幹部である議員より、秘書の方が指揮する権力を持っているのであろうか? こんな奇怪なことに目を瞑り、議員は何のお咎めもナシである。

 そもそもが、「法律を作る立場」にある議員等が、「これは脱税である」と認識できないのであろうか? 認識できないのであれば、議員の職にいる資格はない。認識していたのであれば、意図的な脱税であり、重加算税を課すべきであり、これも議員の職にあることは不適当であろう。

 このことは、例えば万引きがあったとしよう。そして、万引き犯が捕まったら「代金を支払えば良い」としているのと同等である。すなわち、裏金としてポケットに一度でも入れたら、それは、政治資金とは見做されないのが当然の理解であろう。発覚したら政治資金として処理して問題ナシにしてしまうということは、前述の万引き犯の例え話と同じである。

 加えて、岸田総理のパーティーでは中国人が多数参加していたとの話しがあるが、仮に、合法であるとしても、望ましいことではない筈である。このことが追及されていない。

 野党は、自らも「外国勢力からの献金があるのであろう」としか思えない程に、このことについては触れない。しかし、外国人のパーティー会費は、実質的には政治献金である。このことを明らかにすべきであり、外国人からの実質的な献金を受け取っている岸田総理大臣はただちに議員辞職すべきではないか。

 パーティーが法律の抜け穴として仮に合法であるとしても、外国人を参加させて会費という名称の実質的な献金を受けること・・・これは、バレたら政治資金に出来ることからも合法の筈が無い。これが合法であると強弁するのであれば、日本国の政治は外国勢力の影響下に置かれること容易に繋がってしまう。

 そして、議員特権と言わんばかりの脱法的行為、あるいは、その脱法的行為を財務大臣までが認めてしまうようなことが続けば、一般国民の順法精神が失われ、日本の秩序は乱れ、国家崩壊への道を進んでしまう。そして、脱法的行為の「お目こぼし」をしてもらった議員らは、財務省に尻尾を握られた如くとなり、財務官僚には逆らえなくなるであろう。

◆お笑いを書こう

 前述したようにマスコミでは「裏金事件」がワイドショーで取り上げられている。そこでは、立憲民主党の、あの辻元清美が、エラそうに登場していた。しかし、此奴は、公費で雇用される架空の秘書をでっち上げて、その給与を詐取していたという元詐欺犯罪者である。加えて、外国人(韓国人)からの政治献金を2年間にわたって受けていたことが発覚し、あわてて、政治資金収支報告書を修正して、何の責任も取らずに居直っているのである。こんなのをテレビに出して喋らせるマスコミの見識は如何なのであろうか?

 マスコミは都合によって、報道内容を偏向してしまい、正しい報道をしない。政治家(「せいじや」と読む)は、自らが議員でいるための地方議員らの買収資金であろうと言われている。そのための資金集めに狂奔し、正しい政治のことを考えない。これは、以前、民主党政権で外務大臣をしていた田中真紀子氏が、「父親が病気で寝ているときでも」「議員がカネをせびりに来ていた」との話と合わせると、いかに、議員は「カネ、カネ」であるかがよく判る話である。なお、ここに出で来る父親とは、当時、自民党のドンである田中角栄元首相である。

 そして、野党は党利党略で、与党自民党も党内での権力闘争にこれを利用して、「派閥解消」などと叫んでいる。こんな下らない議論のために、国会では莫大な予算が使われている。裏金議員は納税すれば良いだけの話しなのにである。

 このような、政治の本質と離れた議論をしている場合には、議員歳費を減額すべきである。こんな下らない話しで、莫大な経費がかかる国会を開いている。まことにケシカラン話である。

【了】

 



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