大分発のブログ

由布・鶴見やくじゅうをメインにした野鳥や山野草、県内四季折々の風景などアウトドア写真のブログです。 

心身問題

2019-08-28 09:14:48 | 心の哲学・心身問題
 デカルト式の実体二元論とは心身問題に関する形而上学的な立場のひとつで、心的なものと物質的なものはそれぞれ独立した実体であるとし、またその心的な現象を担う主体として「霊魂」のようなものの存在を前提とする説です。

 この実体二元論を採る人の多くは、宗教上の理由や信仰心との関連からこの立場に立っているようです。実体ニ元論に基づけば、肉体が亡びた後も霊魂は生き続けられるという結論が導かれるからです。死後の世界や輪廻転生があると信じる伝統的な宗教信仰者たちにとっては受け入れやすい説です。彼らは次のように考えます。

    
 自分の身の中にひとつの霊があり、それは何かに出会うと、よく好悪を判断し、是非を分別する。痛痒を知り苦楽を知るのもすべてこの霊の力である。しかもこの霊はこの身が死んで滅びるとき、身体を抜け出してまた別の場所で生まれ変わるので、これは永遠の存在なのである・・・と。

 これに対して真っ向から反論するのは道元です。

  

 このような考えは泥や石を黄金の宝と思うより、さらにひどい間抜けなことです。このような間違った教えに耳を傾けてはなりません。

 仏法では身体と心は「一なるもの」であり、二つでないと説きます。生まれて死ぬ、この事実がそのまま涅槃なのだと自覚しなさい。

 生死のほかに涅槃を説くことはありません。ましてや、心は身体を離れて永遠の存在なのだとまちがった理解をして、それが生死を離れた仏の智恵である、などと考えたところで、そう理解し分別する心は、生じたり滅したりして、まるで不変でありません。なんともたよりないことではありませんか。

  道元「弁道話」より

それは「我」ではない。

2019-08-25 20:22:35 | 心の哲学・心身問題
      

 ゴータマ・ブッダは、紀元前5世紀前後の北インドの人物で、仏教の開祖。 

 以下はブッダの思想のもっとも基本的なものである「無我」の教えです。南伝のパーリー経典から幾つか選びました。


 ■ 聞いたことのない教え

 あなたたちよ、わたしの教えを知らなくてもこの<身>のあることを歎き、厭い、解放されたいと願う者は多い。そこに生死老病を見るからである。

 しかし、この<心>と呼ばれるものについてはこれを厭い、これから解放されたいと願う者はいない。

 なぜなら、彼らはそれを「自分」であると信じているからである。しかしながら、この心を「自分」と思うよりも、身体を「自分」と思うほうがまだしもましなのである。

 なぜなら、この身体は50年あるいはもっと長く存続するであろう。しかしこの<心>と呼ばれるものは、日夜に転変し生じては滅するものなのである。

 南伝大藏経13巻 相応部経典12「無聞」


  ■ 砂の城

 あなたたちよ、世間の人々が心といい身体と呼んでいるのは砂で造られた城のようである。それは、まるで子供たちが砂で城をつくって遊んでいるようなものである。

 渇愛のある間は彼らはそれに夢中になっているのだ。しかし、渇愛がなくなれば、彼らは自分の手であるいは足でその砂の城を壊して立ち去るのである。

 相応部 ラーダ相応-2「衆生」

  ■ つながれた犬

 あなたたちよ輪廻はその始まりがわからない。

 無明におおわれ、渇愛に縛られ流転し輪廻する人の過去はしられない。

 まるで彼らは柱に革紐でつながれた犬のようである。
いくら歩いても立っても寝そべってもいつも柱から離れられない。ただ柱のまわりをいつまでもグルグルと回るばかりである。

 私の教えを知らない世俗の人々は、この犬のようである。この肉体を自分だと思い、心や感情の動きや、その思いなどを自分であると考える。

 これが彼らの柱であり、いつもこのまわりをグルグルと回り歩いている。

 相応部 蘊相応100「繋縄」

  ■ 絵の中の世界

「あなたたちはチャラナという絵を見たことがあるか。」そう言ってブッダはビクたちに語りかけた。

 あの絵は、人の心が描き出したものである。あなたたちよ、あの絵より、さらに多彩なものを人の心は描き出す。

 あなたたちよ、絵かきは白い布に絵筆をはしらせ、美しい女の姿やあるいは男の姿を、その顔立ちから身のこなしまで実にたくみに描くものである。

 わたしの教えを知らない世間の人々は、絵かきと同じようにその心の筆で、さまざまなものを描き出しているのだ。そしてそのことに気づいていない。

 相応部蘊相応100「繋縄」


  ■ 重荷

 重荷とはあなたの心であり、あなたの思いであり、あなたの身体である。

 そうとは知らずに背負うのが世間の人である。その世間でも荷物を背負うのは苦といい、荷物をおろすのは楽と言う。

 あなたは重荷を捨てるがよい。重荷を取ってはならない。

 渇愛を根絶したならば人は無欲にして涅槃に入る。

相応部 蘊相応重荷品「重荷」





タデ原のヒゴタイ

2019-08-13 21:04:42 | 季節の花と山野草
くじゅうタデ原湿原8月、ツクシフウロ


コオニユリ


ヒゴタイとサワギキョウ


この季節定番のタデ原のヒゴタイ




タデ原に咲くサワギキョウとハンカイソウ、コウライトモエソウ、コバギボウシ


ほかにはチダケサシ、ミズトンボ、シモツケソウ、シムラニンジン


少し移動してママコナ、ノギラン、セリ科の花


ホソバオグルマ



2019.8.12









湿原に咲くサギソウほか

2019-08-13 13:07:02 | 季節の花と山野草

湿原に咲くサギソウ




小さな小さなホザキミミカキグサと黄色のミミカキグサとモウセンゴケの花。


クサレダマとサワギキョウ、アギスミレとアギナシとナガボノシロワレモコウ。



ヒメシロネとコバギボウシとオギラン


場所を変えてホソバオグルマとナンバンキセル





アケボノソウとミズトンボ



2019.8.12