2021年6月30日
これは4月分のつぶやきです。
先日報道番組を見ていると聖火リレーの様子が流れていました。沿道の観客の多さを伝えるもので、かなりの密集状態でした。
沿道の観客の問題は予想されたことで、過密状態が起これば中止もあるとのことだったはず。でも3月25日に始まって1週間後くらいには沿道に密集する人の姿が放映されていたことを記憶しています。
そのとき思ったのはどれだけ密集状態になっても途中で中止にはしないだろうということです。
その結果として、報道を見ている人は「たくさんの人が見に行っている、近くであるときには自分も見に行きたい」とか、「過密状態が起これば中止と言っていたけど、中止にはならないだろうから見に行こう」と思ったかもしれません。
「過密状態なら中止」を本当に考えているのなら、どのような状態が該当するのかの具体的な数値での基準が必要でしょう。また誰がいつ判断するのかが重要です。担当県や市町村で判断するとなれば、自分の地域で中止はしたくない。自分の地域だけは何とか完了したいと思うでしょうから。
結局は耳にたこができるほど聞かされている「厳格な感染対策徹底で安全・安心な大会」と言うだけの対策で、中止にするつもりは全くないのだろうと思わされます。
本当に「厳格な感染対策」を行うのなら、先に書いたように、1平方メートルの範囲に何人とか、80cm×5mの範囲に何人というような数値基準を作り、その状態が一定時間(数十秒か長くても数分)以上続けば即刻中止という運用が必要だと思います。
その場合も、何カ所で調べるか、どの地点で調べるか、範囲内に体のどれくらいの部分が入れば人数に数えるか等の判断をしなければなりません。判断をする人が迷わない、あるいは恣意的な判断ができないような明確な基準も必要です。
そこでドローンとAIを使って判定します。ドローンが沿道を何回か往復しながら人の多い範囲で判定を繰り返します。密集状態と判定が出れば、放送等で警告を発して、それでも密集状態が解消されなければ即中止の決定をします。一回でも本当に中止されることがあれば警告の効果も上がるでしょう。
多数の人が集まっている公道でドローンを飛ばすことの技術的な問題や、ドローンへの妨害電波等の悪意を持った攻撃への対応は必要ですが、これだけの処理であれば短期間でシステムを開発できるのではないでしょうか。
聖火リレーが終わってもマラソンやいくつかの競技で公道が使用されます。正月の箱根駅伝でもかなりの密集状態が見られました。オリンピック・パラリンピック本番ではそれ以上の密集状態も考えられます。そのときの対策も聖火リレー以上に必要でしょう。
東京都内で行う聖火リレーについて、初日の7月9日から16日までの8日間、島しょ部を除いて公道走行を見合わせるとの発表がありました。これまでに10以上の府県でも中止や一部中止になっています。順風満帆とはいえない聖火リレーですが、その中でも希望を与えてくれる前向きな報道も目にしてきました。
多数を占める中止・延期の声の中、東京オリンピック・パラリンピックは開幕に向けて進んでいます。「安全・安心な大会」を実現するためには、口先だけではない「厳格な感染対策徹底」をして欲しいと思います。
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