〔平成26年〕
〈望郷の頂〉北海道 北鎮岳方面/ニペソツ山登山道
北海道の中央部、東大雪の雄▲ニペソツ山を登っている時に出会った1コマである。
苦しい登りに一息つこうと立ち止まり、たまたま振り返った。
その時、被っていたガスが一部分はれだし、残雪の山々が微かに見え出したのである。
見えているうちにと急いで数枚撮った中の1コマである。
一期一会の山旅では、時として予期せぬものが現れるものです。
いろんな出会いが山歩きの最も大きな醍醐味であると考えております。
〔平成27年〕
〈覚醒の森〉福島県 二岐山の山中
登山道中は何でもない風景であるが、画像を見て大変気にいった1コマである。
写真は元来観る人によって好き嫌いがあるものだが、
こうした見過ごしてしまうような1コマを撮れたことが、山歩きをより楽しいものにしてくれると思えるのである。
〔平成28年〕
〈錦繍の渦〉宮城県 栗駒山
九月中旬の北海道大雪山系から南下した紅葉前線、九月下旬の奥羽山脈で最高潮に出会えたようだ。
全く東北の紅葉は素晴らしく、何処へ行っても期待を裏切られることはなかった。
錦繍の山肌が渦巻くような光景に、くぎ付けになったのを記憶している。
〔平成29年〕
〈天空の響〉新潟県 魚沼丘陵
秋の関越紅葉山行で▲稲包山登山口へ向かう途中、新潟県の魚沼丘陵付近から素晴らしい光忙が目についた。
急いで近くに上れる高台を探し、古びたスキー場に通じる狭い管理道を駆け上がった。
そこでは、 高鳴る鼓動と共に コメ処魚沼を照らす「天空の響」が聞こえてきた。
〔平成30年〕
<初冬の装い> 岡山県 恩原湖畔
秋の紅葉山行時、以前に何度となく訪れた岡山県恩原湖畔での早朝風景である。
晩秋の時期、身も凍える明け方にカメラを構え、朝日が射した時にシャッターを切る。
この時期、湖畔周辺は紅葉の盛りであるが、湿原の草木には降りた霜が凍りつき、既に初冬の装いを見せていた。
もう間もなく長く閉ざされる、冬の到来を予感させる1コマである。
なお、ここの場所は〔平成8年〕の年賀状「早春の湖畔」でも使用している。