リリオーの日記

気が付いたことを書きます。

赤ちゃんポスト

2007-04-06 21:35:10 | Weblog

赤ちゃんポスト
月末に運用開始へ
私は許さない。「こうのとりのゆりかご」と名前を変えても。
熊本慈恵病院が計画している「赤ちゃんポストについて、同市の幸山市長は5日、同日付けで設置を許可したと発表。名前を「こうのとりゆりかご」とし。
育てられない子供を産む、それを助ける。良いこと?
良いか悪いかの意見が掲載されていた新聞の「風」の欄も毎日読んでいた。泣く記事もいっぱいあった。捨てられる子供を助けたい。誰でも思うこと。
でも、赤ちゃんポストには私は反対だ。
自分でお腹を痛めた子を育てられない親。どうしてだろう。
偉そうに言えない。私には子供がいない。いないと言うより、出来ない体質だった。当時、若かったし、お水の世界にいたし子供が欲しいと思っていなかったから別に何も思っていなかった。時間が過ぎて友達の子供達を見ているとどうしても欲しい。施設から、もらおうかと考えたことがあった。
その時、小学校時代のことを思い出した。その子の親は商売をしていて裕福だった。毎日、現金の売上があり、黙っていたらわかれへんと言い、一部を黙って取り、私達に見せびらかせていた。そして、その親は解っても怒らなかった。私は「お母ちゃん、あの子、店のお金使っている」と言うと「あの子は本当のお母さんじゃないから」と言った。本当のお母さんじゃない?「里子だから」初めて聞いた言葉。里親、里子、初めて知った言葉だった。今でもそのお母さんの顔を覚えている。子供を産めなかったから--ずっと引け目に思っていたのか。
食べ盛りの子供を残して私の父は死んだ。母は大変だったと思うけれど私達兄姉は何時もお腹いっぱい食べていた。今になって思うことだが、母のお箸を持っている姿が思い出さない。又、祖母が亡くなったとき母は言った。あんたは小さいとき、「お婆ちゃん、骨が好きやねんな」と言うたんやで、その時、お婆ちゃんは「うん、骨が好きやねん」と言うた。誰が骨が好きか。孫においしい白い身の魚を食べさせて、自分は骨をせせる。それが血の通ったつながりなんだ。
食事を与えず19才餓死。今日の新聞であった。親が食べてどうして子供に食べさせないのか。許さないね。解らないね。
母が亡くなって今年、13回忌。学歴は無かったけれど、どれだけ素敵な母だったか。兄弟の中で一番頭の悪かった私。「お母ちゃん、私のこと頭が悪いから嫌いなんや、弟ばかり可愛がって」「あほやな、この5本の指、みんな大事やろう。1本でも怪我したら困る、指は子供と一緒、みんな同じ可愛いんや」と言った言葉は忘れない。
赤ちゃんポスト、こうのとりのゆりかご、名前じゃないで。
自分のお腹から産まれた可愛い子供。自分で育てて。