リリオーの日記

気が付いたことを書きます。

わて

2008-03-05 19:37:05 | Weblog

スーパーに連れて行ってと退院後3カ月の身内から電話有り、近くのスーパーに行き、わんさか買い、大きな袋を持って歩いていると、マンションの住人と会った。
「こんにちわ」
「こんちわ、ようさんこうてきてんなあ、わてのんあるか?」
「ある、ある、お肉こうといたわ」
「おおきに」
ジョークをかわしながら別れたが、「わて」今でも使っている人がいるんだ、懐かしいなあ・・・・
「どうしたん」「うん、お母ちゃんのこと思い出して」
熊本県、岩手県のお客様がいらっしゃるが、自分の事を何と言うんだろう?
大阪では「わて」と言う。
でも、子供の頃は「わて」が嫌いだった。母が使っていたのだ。
「わてでっか、わては・・・」と母が話し出すと「お母ちゃん」といやな顔をして白い割烹着の端を引っ張った。「ごめん、ごめん、うち、私、お母ちゃん」と母は、しどろもどろで言い直すのだ。
「お母ちゃん、友達のお母さんで「わて」なんて言うお母さん、いてへん、恥ずかしい、きちっと私と言ってる、お母ちゃんだけや、お母ちゃんは小学校しか出てへんからや」
全然関係ないことを言って困らせてた。ひどいねえ。
何で、「わて」が恥ずかしかったんだろう。子供心に品がないと考えていたんだろうか。母は、子供に恥をかかせたらあかんと気遣いするようになって。
「わて」良いじゃないか、大阪だものと気づいたのは大人になってから。
「お母ちゃん、ごめんな、「わて」って、ええ言葉やな、何であんなに怒ったんやろう」
「ええ、ええ、お父ちゃんにも(主人)言われたことあったわ、わてなんて言うなって」
父親は広島県生まれなので大阪弁がなかなか馴染まなかったらしい。
実はこうこう思い出してと身内に話すと
「あんたのお母ちゃんは、人のええお母ちゃんやった、そやのに、そんなひどいこと言うたんか、アホやな」と怒るでもなく、母を思い出して懐かしみながら言った。
今日は「わて」で母を思い出し嬉しくなった。リリオーもこれから使おうかしら?
「わて、お酒好きでんねん」
笠置シズ子も歌ってました。「わてほんまによういわんわ」
芦屋雁之助も言ってました。「わてが雁之助だす」
ええ響きじゃないですか。