表千家一期一会

藤田美術館と東洋陶磁美術館


大阪市都島区にある
藤田美術館では
「ザ・コレクション」と題した特別展が
6月11日まで開かれています



藤田美術館は
明治時代に活躍した藤田傳三郎と
長男平太郎・次男徳次郎が蒐集した
コレクションをもとに
昭和29年に開かれた美術館です

常設展示は行っておらず
毎年春季と秋季に企画展が開催されます


私も20年ほど前から
毎年楽しみに訪れて
国宝「曜変天目茶碗」を度々拝見するなど
この上ない眼福にあずかって参りました

しかし
建物の老朽化が進んだことから
リニューアルされることになり
今回の特別展終了後
2020年頃まで休館となるそうです

これまでの
蔵を改装した展示棟は

中に入ると
古い倉庫の独特のにおいがして
夏になると蚊が飛び回り
2階は特に暑かったりもしましたが

それがまた
時代を経た名品を見るには
ちょうど良い風情があって
いいなあと思っていました

新しい快適な展示棟へと
リニューアルされるのは
楽しみな反面
ちょっと寂しいような気もします

しかし
それも時代の流れで
仕方のないことなのかもしれません

今日は
名残惜しい気持ちで

展示されている名品の数々を
一つ一つゆっくりと
拝見させていただきました



その後
中之島の
大阪市立東洋陶磁美術館にも
足をのばしました




ハンガリーの名窯「ヘレンド」の
特別展が開かれていました

ヘレンドというと
ヨーロッパの洗練された高貴な食器
という印象があり
西洋の王侯貴族の世界を垣間見るような
憧れを感じます

しかし
今日の展示を通して
私があらためて感じたのは

むしろ
西洋人が東洋の文化に対して持っていた
強い憧れの心でした


中国風の絵の描かれた皿や
伊万里風の壷などを見ていると

東洋人の私達には
どこか稚拙さが目に映ります

しかしそこには
東洋への憧れを抱いていた
西洋の人々の強い気持ちが表れているのを
感じずにはいられませんでした

そういった作品を見ていると
鏡の向こうからこちらをのぞいているような
なんだか不思議な感覚になりました


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