松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆自治基本条例を考えるヒント(野々市市→)

2014-03-01 | 1.研究活動
 野々市市での記録がまとまりました。私はいつもこんなことを話しています。自治基本条例を考えるヒントです。
 
 条例、あるいは自治の基本と大上段に構え、そこから出発すると、何を議論してよいかわからない。このように、上から、抽象的に考えるのではなく、皆さんが心配していること、気になることは何ですか?ということから考えていく。
 
 例えば地震、津波である。これが、今のみんなの心配事である。自治基本条例も、地震や津波の心配から市民の生活を守れるものでないと「自治基本」条例とはいえない。市民の生活を守れるものでないと、つくる意味がないからである。
 
 地震や津波から、家族や地域の人を守るにはどうしたらいいか。例えば、大切なのは「情報」。本当にみんなが欲し、かつ分かりやす情報の提供などがある。防災計画づくりへの「参加」もある。自治会・町内会を補強するための「地域コミュニティ」、他のまちとの「連携」、あるいは、近所の人を守るための「個人情報の活用」もあるだろう。
 
 こんなふうに考えると、自治基本基本条例の内容が見えてくる。「政策法務」といった条文があるが、本当に必要なのか(基本条例に書くほど必要性が高いか)。何が心配、何を必要といった観点から考えていけば、本当に必要なものが見えてくる。

 既存の自治基本条例を参考にすることもあるだろう。その際、自然に条文の取捨選択するが、その際の基軸も、何が心配、何が必要という思いや動機である。そこから考えれば、容易に取捨選択ができる。このように考えれば、市民による条例づくりは、全然難しくない。

 ずっとやってきて、私が自信を持って言えることは、条例をこのようにしっかりつくったところは、確実にまちがよくなるということである。これは間違いない。
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