松下啓一 自治・政策・まちづくり

【連絡先】seisakumatsu@gmail.com 又は seisaku_matsu@hotmail.com

★議会議員特別研修(市町村アカデミー)

2016-07-30 | 2.講演会・研修会

 市町村アカデミーでは、議会・議員の研修を頼まれることが多くなった。この日は、50名以上の議員さんの参加があった。合計3日間で、私は後ろの2日間を担当する。政策立案の講義と演習である。

 当初、この研修を引き受けるか、少し迷ったが、参加してよかったと思う。特によかったのは、政策案作りの演習である。最初、市町村アカデミーのUさんが、準備してくれたのは、所定のフォーマットに政策案をつくって発表するというものであった。最近の市町村アカデミーでは、各班ごとに演習室に入って、パワーポイントなどで、発表用資料をつくるのが普通のようだ。

 私の研修は、受講者のメンバー構成や雰囲気を見て、内容ややり方を変えていく。その意味で、担当者泣かせで、申し訳ないと思っている。初日の講義・グループワークで、和気藹藹で、活発な議論が行われる雰囲気があったので、急遽、政策案作りは、ポストイット・模造紙方式に変えた。教室も、演習室に行かず、大教室で机を島にして、わいわいやる方式に変えた。この方式ならば、やりながら気が付いたことをみんなに知らせることができる。何よりもにぎやかなところがよい。

 テーマは、地域資源を活用した定住・交流人口施策である。各自治体ごと事情は違うが、一つのサブテーマを決めて、課題や対策等をまとめることになる。あちこちで、にぎやかな議論が行われて、いい感じだった。特によかったのは、発表である。発表は、説明5分、質疑10分としたが、普通は、質疑については、私が仕切るが、今回は、各グループメンバーが、それぞれで仕切ってくれた。

 特に印象的だったのは、突っ込んだ追求型の質問と合わせて、励まし型の意見、つまり私が知っている事例でこんな例があるのでといった会場から紹介がなされた点である。こうした、みんなで知恵を出していくやり方は、心がけるべきことだと思う。聞いていて、心地がよかった。

 最近、地方自治は二元代表制に限らず、議員内閣制の方式でもいいのではないか、むしろこちらのほうが好ましいという意見もある。私は、議員を選ぶ段階で、政策競争が起こりにくい地方自治の場合は、市民によって選ばれた2つの代表が政策競争をして、より良いものに止揚していく二元代表制のほうが好ましいと考えているが、スピードの時代、そんな悠長なことを言っていられない時代において、議院内閣制の可能性もあるのではないかと考える機会にもなった。この点は、別に詳しく考えてみよう。

 市町村アカデミーでは、受講生による号令がかかるが、今回の号令は、ピシっとした号令で、少し癖になりかけた。何年も、ここでやっているが、初めての体験である。

 今回は、とりわけ担当のuさんたちには、お手数をかけた。松下さんの研修は展開が早くて、うかうかしていられないといっていたが、次々に、「次は、これを用意して、これをつくって」という無茶ぶりにも的確に対応してくれた。感謝申し上げたい。

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