「支える人を支える」まちを創る・福祉従事者がやりがいを持って働き続けることができるまちづくり条例では、質の良い人たちとの仕事ができたと思う。本づくりもその延長線で、気持ちの良い仕事ができた。
穂積亮次さんは、この政策づくりの発端をつくった。チラシにも載っている「人はいずれ福祉のお世話になる。その時、間違いなく手を差し伸べられる体制(安心)があってこそ、人は存分に働き、人生を楽しむことができる」は、穂積さんの言葉である。穂積さんは周知の経歴であるが、もし3年遅く生まれたら、日本全体のために活躍する政治家になっていただろう。
前澤このみさんは、「不思議な許容性」を持つ人である。その秘密は、この本のなかで、ご自分の言葉で語られている。その誠実さから、多くの人に頼られ、その分、みんなのための仕事をたくさんしている。前澤さんも穂積さんと同じくらい、長い付き合いになった。昨日、東海自治体問題研究所会員総会があって、持って行った本を完売したそうだ。こうした行動力もすごい。
長沢宏さんは、この条例づくりを始めるにあたって、初めて知り合った。新城から京都の大学に行き、新城に戻って、福祉の仕事をずっと続けているそうだ。検討委員会のときも、最後まであきらめないで、条例づくりをがんばったように、誠実に着実に努力する。この本の出版でも、風媒社から出せたのは、長沢さんのおかげである。忙しいなか細かな調整も丁寧にやってくれた。
川窪さんとも、古い付き合いである。途中、川窪さんは、こども・福祉分野に移り、直接の縁は切れたが、そこでいい仕事をした。最近、私の関心が福祉領域に広がったので、ようやく理解できるようになった。ご本人は、病気になり、困難を抱えているが、変わらずの頑張り屋である。この本では、途中からの参加であるが、川窪さんは、この事業を立ち上げた当事者なので、二段も三段も深みが出た。
今回、「支える人を支える」という新しい領域を開いたという自負もあるが、何よりも、質の良い人たちと仕事をしたという満足感がありがたいと思う。