松下啓一 自治・政策・まちづくり

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★市民協働研修(NOMA)

2012-08-07 | 2.講演会・研修会
 恒例になっている夏の日本経営協会(NOMA)の研修に参加した。今年の参加者は33名。ありがたいことである。今年は、南相馬市からの参加者もあり、被災地も徐々にではあるが復興し始めているようだ。
 テーマの協働については、いくつかのアプローチがあるが、私はパートナーシップ論から協働を説いている。その内容については、何度か書いているので、ここでは省略するが、行政と市民セクターが両輪となって公共を創っていくということになる。ともに公共を担うから協働である。
 このように考えると,NPOと関係のない部署にも協働があることになる。総務課だって協働がある。そんな話になった。
 初日は、松下ゼミのK.Sかぁが参加した。来年の4月から茅ヶ崎市役所に勤めることになっているので、事前学習として参加した。「ぜんぜん眠くありませんでした」と変な褒められ方をするのは相変わらずである。「先生が偉いのに驚きました」とも言っていたが、この辺りは、まだまだ見る目が甘いということだろう。
 最後には、南三陸町のボランティアセンターの方から、報告があった。ボランティアという善意を町民の幸せにつなげることの難しさを考えた。
 ①たとえば、1週間サイクルの自治体から支援は、教えては帰るの繰り返しで、地元自治体を疲弊させること
 ②復興の場面になっているのに、相変わらず救援物資を配るボランティアがあって、地域の経済活動を阻害していること
 ③被災者は必ずしも、お金がないわけではなく(保険金等)、やみくもの支援は被災者の自立を妨げること
などの指摘は現地ならではある。
 協働は、市民自身の自立をキーワードとする概念であるが、こうした大災害にこそ、適用できて、はじめて自治の基本概念である。自信を深めることができた。
 NOMAは代々木なので、家への帰りルートは、いくつかあるが、ちょっと迷って品川から京浜急行で帰ることにした。品川駅でぼんやりと快速を待っていたら、妙齢のご婦人が、私のほうを見て微笑んでいる。なんと、横浜市の最初の勤め先(金沢区役所)で、ご一緒したDさんだった。当時も美しい人であったが、今も変わらない。私より一つ下であるが、昨年、退職をされて、この日は、美術館へ行った帰りだという。お会いするのは何十年ぶりだろう。Dさんは、横浜市の広報に長いこといて、とてもいい文章を書く人だった。京浜急行の逗子線を取り上げたもので、「金沢八景をでると空気が変わると思う」(正確にはもっといい文章)といった文章は、とても共感でき、今でも逗子線に乗ると思いだす。近況などを話あっていたら、いつもは時間を持て余す快速電車も、あっという間に横須賀についた。いまでは、お友達とランチに行ったり、コーラスを再開したりしているとのことで、平穏に暮らしているようで、なによりである。私も幸せに気分になり、良い一日の締めくくりとなった。
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