松下啓一 自治・政策・まちづくり

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★大いに語る(岩国市)

2017-09-26 | 2.講演会・研修会

 今週は、岩国に3日間いた。

 いわくに市民活動支援センターのYさんのお誘いで、岩国を訪ねてみた。岩国は初めてであるが、わが三浦半島ともご縁がある。岩国は、自衛隊とともに海兵隊の飛行部隊が駐留していたが、今度は、我が三浦半島の横須賀に拠点があるアメリカ第7艦隊の航空母艦、ロナルド・レーガンの艦載機が、厚木から移駐する。そんなご縁もあって、地域と市民協働の話をしようと、岩国に行くことになった。

 岩国市は、山口県の最東部にあり、距離的には、山口県庁に行くよりも、広島市に行くほうが近い。そういえば、まちで会う人が、私が聞くわけでもないのに、広島カープの話をしていた。岩国は、合併で、市域は 873.85 km²もある。横浜の2倍の広さになる。3日もいたので、随分と市域を回ったが、瀬戸内海から島根県の県境まで、確かに広い。

 話し合いの参加者は、40名ほどの少数で、全体に年配の人が多かったが、前向きで、和気藹々と、楽しい会議になった。私も、みんなが前向きに話ができるように、心がけるが、私だけの力では、すべてできるものではなく、参加者の主体的な行動があってできることである。参加者の一人ひとりが、まちの未来を考え、少しでも元気で、「よしやろう」という気になることができたなら、私としても、行った甲斐があるということ言うことである。

 この日は、錦帯橋の目の前の旅館に泊まり、夜と朝、十分に、錦帯橋を堪能した。周囲から見る錦帯橋も優雅で美しいが、下から見る錦帯橋は見事である。浴衣と下駄で、十分に楽しむことができた。

 翌日は、島根県との県境にある錦町の滝を訪ねた。竜頭から竜尾の滝まで、連続した5つの滝があり、見事だった。この辺りは、岩国市とはいっても、山村で、私たちには魅力的なところであるが、むらの維持は、きっと大変だろう。

 2日目は、周東地区にある農家民宿に泊まった。かじ屋さんという名で、1日1組の宿泊客のみの農家民宿である。自家製パンと新鮮な野菜、海外旅行好きの御夫婦がつくるイタリアンが魅力の民宿である。部屋数がたくさんあるが、私たち一組だけなので、民宿ではあるが気兼ねなく、ゆったりと過ごすことができた。

 ご主人と奥さんは、もともと役場勤めと学校の先生だったということであったが、定年を期に、これを始めたそうだ。農家民宿を始めた動機の一つが、長い間暮らしてきた家が、空き家になってしまうのも困るので、それで民宿にしようと思い立ったとのことである。空き家の利活用にひとつである。立派な家なので、確かにもったいない。

 お二人とも話好きで、着いて話をし、夕食を食べながらそのあとも、あるいは朝食を食べながら、そのあとも、4人で、よく話をした。先祖代々の土地も守り、農業を続けることの苦労、退職後の過ごし方、地域を守ることの苦労、それぞれが訪ねた魅力的な場所の話などを語り合い、話は尽きなかった。楽しい時を過ごすことができた。

 今回、特にうれしいこともあった。実は、前日のワークショップをやった際に、話の最初の紹介で、岩国には3日間いて、明日は、周東地区に泊まると話をした。私たちが、かじ屋さんにつくと、ワークショップの参加者で、周東町に住むKさんが、最近売り出しの純米大吟醸酒「獺祭」(だっさい)を宿に届けてくれていた。「獺祭」は、日本酒市場が右肩下がりになっているこの時代に、急成長しているお酒である。大吟醸酒になると、原料の米を50%以上も削り取るが、「獺祭 磨き二割三分」といわれるように、77%削り、23%を使う酒である。「酔うための酒ではなくて、味わうための酒」ということで、海外にまで知られるようになった。今度、家族が集まったときに、開けて、楽しむことにしよう。

 もちろん、お酒もうれしいが、何よりもうれしいのは、一緒にまちのことを考えた、その参加者が、わざわざ、宿を訪ねてきてくれることである。あちこちでお会いした岩国の人たちの心遣いに感謝し、改めてがんばろうという気になり、元気が出た、岩国だった。

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