松下啓一 自治・政策・まちづくり

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★市民ファシリテーター研修(相模大野)

2017-07-23 | 2.講演会・研修会
 区民会議主催の市民ファシリテーター研修があった。

 冒頭お話ししたが、南区には潜在的に、たくさんの資源があるが、それが十分に発揮されていない。発見も不十分だし、その発揮の部分でも、改善し伸ばせるところがある。その力を出す技術のひとつが、、ファシリテーションである。分かりやすく言えば、地域の会議で、一人だけ、長々と話をしていないか、新しい発想を引き出そう、取り入れようという会議をやっているか、など、いくつか思い当たるフシがあるのではないか。今回の区民会議の試みは、その力を引き出し、あと押しする力を市民にもつけてもらおうというものである。

 今回は、市民ファシリテーター事業で有名な静岡県牧之原市から、協働政策部長の加藤さんと職員の方、そして市民ファシリテーターの4名の方が、来てくれた。加藤さんとは、別の仕事で、ご一緒し、そのご縁で、無理をお願いした。場所はサガジョのマーガレットホール、60名くらいの市民の方が参加した。

 ファシリテーターは、一種のブームで、これを仕事とする人が随分と増えた。役所でも民間でも、協働型の発想が重視され、それを実践する技術が必要になったためだと思われる。牧之原市は、市民自身でファシリテーションを学び、地域課題を自分たちの力で解決できる力をつけようという狙いである。

 講義とワークショップがあったが、改めて、気がついたことも含めメモしておこう。

1.この活動の根拠は、自治基本条例であること。第14条の市は、自由な立場でまちづくりについて意見交換できる対話の場を設置するよう努めるものとする。市は、協働のまちづくりを進めるための人材の育成に努めるものとする。という規定が根拠になっている。このしっかりとした根拠ううが自治基本条例をまじめにつくり、きちんと実行していけば、まちは元気になるという一つの証左である。

2.市民ファシリテーターは、自治会から選ばれること。地域や組織から離れ、役所が個人を募集する仕組みだと、下手をすると、地域から乖離してしまう。この選ばれ方がポイントであるが、これがほかの自治体でもできるのか、このあたりのコツを今度は、聞いてみようと思う。

3.今回中心となって、運営してくれたのが、昨年、高校を卒業したばかりの若者であること。ご本人の弁では、内申書にプラスになるという「不純な動機」から、始めたとのことであるが、活き活きと、楽しそうにやっているのが印象的だった。参加の動機は、何でもよく、今の若者は、掛け合いもうまく、頭もよく回るので、市民ファシリテーターで、若者の出番をつくるいうのは、いい方法ではないか。

4.ワークショップをやったが、ワークショップやファシリテーターの技術は、どんどん蓄積していると感じた。あちこちに、仕掛けや小技があり、山場をつくり、時間を管理し、同時に省略する場合も作法などの紹介された。自治体の現場では、あまりに高度な技術は必要ないであろうから、市民も勉強すれば、できるようになるだろう。

 ともかく、面白く、参加者にとっても、満足度の高い研修となった。

 私自身についていえば、研修をする立場が中心で、研修を受けることがほとんどないが、いい勉強ができた。

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