松下啓一 自治・政策・まちづくり

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★協働研修(NOMA)

2013-08-23 | 2.講演会・研修会
 NOMA(日本経営協会)では、私は3本の講座を担当している。市民協働もその一つである。
 今回は、『協働が変える役所の仕事、自治の未来』をテキストに使って講義をした。私は、テキストで講義するのは苦手であるが、言洩らしがないぶん、思いのほか、うまく行く(ただしネタバレもあって勝手が難しい)。

 私は、協働とは、市民(市民セクター)がその強みを十分に発揮して、公共を担うことであると考えている。一般には、行政と市民セクターが、一緒に汗を流すことと考えられていて、受講生もそんな風に考えているので戸惑ったのではないか。たしかに一緒にやることも大切であるが、それは手段に過ぎない。

 そして、大切なことは、なぜ1990年代の半ばになって協働が言われるようになったのかである。新しい言葉が生まれてくるのには訳がある。私は国民国家の概念である参加と比較しながら、協働の意味を説明した。やや大げさに言えば、協働は、国民国家の概念を乗り越える新しいパラダイムではないかというのが私の漠然とした認識であるが、そこまで話を大げさにしなくても、行政と市民セクターが両輪となって公共を担っていかないと、私たちの未来は持続しないであろう。

 今回、特に良かったのは、一緒にやる協働事業のケーススタディだったろう。グループごとに違った意見や論点が出たので、それを踏まえて、踏み込んだ説明ができた。キャッチボールの大切さを改めて感じた。参加者が19人と少なめだったのもよかったかもしれない(NOMAの立場では、もっと多いほうがよかっただろう)。笑顔で頷きながら聞く人も多く、私も心がけねばと、自戒した次第。

 今回のNOMAの担当は、今年入ったばかりのSさん。シンクタンクから転職してきたとのことであるが、いまだに大学生の雰囲気が残る。ゼミ生と話しているような不思議な気持ちになり、もう少しで、松下ゼミ伝統の「男女交際禁止」を宣言しそうになった。
 
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