松下啓一 自治・政策・まちづくり

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▽松下ゼミ改め今井ゼミになる(相模大野)

2015-06-25 | ゼミや大学のようすなど

 卒論の研究会が再始動した。

 就活やシンポジュームなどのイベントがひと段落したで、4年生の卒論共同研究がはじまった。松下ゼミでは、卒論は、共同研究にすることが多い(ただし、昨年は、人数が多いこともあって、若者を共通テーマにして、それぞれで書いた)。今年の共通テーマは、「自治基本条例のその後」。昨年の全国調査結果を踏まえた分析である。

 共同研究には、全国で自治基本条例づくりを一緒にやっている今井邦人さんに参加してもらっている。今井さんには、魚河岸シャツさがじょバージョンづくりなどでも、学生たちを指導してもらっているので、サガジョでは、すっかりおなじみで、顔見知りの学生も多い。4年生は、もちろん、最初の調査から一緒にやっている。

 学生たちが感心したのが、今井さんの教え方のうまさ。例えば、報告書に載せるグラフでも、棒グラフにするか、円グラフにするかといった選択があるが、どんな選択をするのか、学生自身が、考えるところから始める教え方は見事である(私なら、結論を急いでしまう)。日頃、地域で、市民と一緒に自治基本条例をつくっているという実績が身についていて、こうした教え方になって現れるのだろう。

 したがって、学生たちの評価は如実で、「先生より今井さんの教え方が、全然分かりやすい」、中には、「松下ゼミ改め今井ゼミだ」という声もあった。私も、「たしかに」と頷かざるを得なかった。

 ゼミで、学生たちと接していると、人はそれぞれ、さまざまで、一人ひとり個性があることがよくわかる。そして、人はどんどんと変わっていく。変わるのは、ちょっとしたきっかけであるが、おそらく、変わろうという気持ちがあり、そのチャンスがあるから変わるのだろう。

 私たちは、ついつい一面的な見方や自分の心象風景で、ものを語るが、それが結局、私たち自身を追い詰めていくことは、過去の歴史が証明している。多様な人間関係における協働作業を通してこそ、柔軟で、しなやかなものの見方が生まれてくるが、ゼミというのは、学生たちに、こうした多様性を体験する機会を提供する場ということになるのだろう。

 ワークショップの成功・不成功は、終わった後、立ち去りがたく、会場に残る人がどれだけいるかで決まるが、ゼミでも同じことがいえるだろう。この日も、次の授業時間に食い込んでしまって、待っている学生から、「先生、遅い」と、怒られてしまった。

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