退職記念旅行に行った。
退職前によく言われた。「記念旅行に、世界一周クルーズなどに行くのですか？」。連れ合いは、ともかく、落ち着きのない私は、長期間、船などに乗ってはいられないだろう。そのうち、持っていったパソコンなど打ちだしたら、何のことはない。
こんな時でなければ行かれないからと、湯河原の一人一泊１０万円の宿に行こうかという案も出たが、アンが出てしまった饅頭は、おいしくない。それでも、連れ合いは、かなり行く気であったが、結局、中庸を行く我が家らしくないということになって、これもなくなった。
結局、我が家らしい値段の熱海の宿に行った。熱海は市役所の忘年会で何回行っただろう。仕事を終えて、踊り子号で行くが、熱海につくまでに、もうへべれけになってしまう。料理もほとんど食べず、部屋で握ってもらった、おにぎりを食べた。旅館のほうは、ぼろもうけで、そんな商売を続けてきた旅館は、団体旅行の激減と過剰施設で軒並み潰れた。
熱海に限らず、どこもホテルは、低価格路線と高級路線の二極分化で、我が家のような中庸を行く家には、選びにくくなってきた。高級路線は、部屋つき露天風呂であるが、二人とも、そんな狭い風呂には入らず、結局、大風呂に行くので、何かもったいない気がする。
この日は、熱海の錦ヶ浦のローズガーデンに初めて行った。その脇は、何度も通ったことがあるが、入るのは初めてだった。バラはまだ早かったが、青空と新緑とマーガレットなどの花々で、気持ちの良い一日を過ごした。
連れ合いには、本当に助けられた。二人にとって、記念の旅行になった。
