千葉県北総地区の市会議員さんの研修会で話をした。
成田市、印西市などの市議会の議員さんの勉強会である。ここで「つくろう議員提案の政策条例」というテーマで、講演を行った。参加者は160名とのことである。成田市の立派なホテルで開かれた。
最近、議会から、このテーマでの講演依頼が目立つようになってきた。それだけ、議員提案による条例づくりがテーマになってきたということだろう(それとも、いい先生にはあらかた頼んだので、やむなく私にお鉢が回って来たのかもしれない)。
ただ、実際の条例提案そのものは、さほど多くなく、市議会レベルでは、150本くらいの条例が提案されている程度である(自治体数では80市くらい)。790ある市の1割程度にとどまっているということで、参加した議員さんの多くは条例提案未体験なのだろう。
こうした現状の中で、何を話すのかは悩ましいところである。珍しい条例を紹介するという手もあるが、講演としては面白いかもしれないが、政策的な意味は乏しいので、とても話す気になれない。本来は、憲法論や法律論を話したいが、講演という方法で、気楽に聞いている人が手に取るように分かりやすく話だけの力量は、私にはない。
そこで、議会がつくるべき条例とは何かという点を基本に話をすることにしている。行政との違いを踏まえて、議員ならではの条例とは何かを紹介するものである。議員の行動や心構えに関する条例、行政の限界性を乗り越える条例などである。議員の条例づくりで、今後重要なのは、行政との調整、市民参加である。そこが、議員提案の条例づくりの弱点だからである。ただ、ややハードルが高いということもあり、全体には控え目な話にしている。
このように書くと、難しい話をしているように思われるかもしれないが、3分の1は体験談、のんきな話である。26年間も仕事をしていると、エピソードは満載だからである。その場の展開と雰囲気でどんどん脱線するが、この日は、条例の属地性から、リサイクル条例の取り組みまで話が広がった。
今回は、印西や成田の議長さんや副議長さん、事務局のみなさんなど、多くの方に気を使っていただき、またお世話になった。感謝申し上げたい。