還り見れば酔生夢死か?

80歳代の聾人でネットの話題を書いています。足が悪いので家で得ることが出来るネット情報と私自身の唯我独尊の偏向文です。

昨日は・・・終戦記念日

2008-08-16 07:46:24 | 太極拳

何時もの予定通り「花の国プール」に行く。随分と混んでいた。

お盆休みに入った所為か?

親子連れ、お孫さん連れ、の方々で溢れている感じだ。

子供プール、小学生用浅い12Mプール、共に凄い混雑だった。

大人用の我々が何時も使用するプールも何時もの倍の方はいらっしゃったのでは?
歩くコースも人が多い。

それでも夏休みの8月中は専用使用コースがないから上級コースは少し混んでいる程度だ。

初級コースはやはり多く感じた。

我輩が「右回りの歩くコース」を歩いていると、後ろから肩を突かれた。

振り返り見ると「左周りコース」を歩いているカミさんだ。

カミさんの傍に顔見知りの男性の方がニコニコして見える。

トッサに名前が浮かばない。

然し、この方には私が太極拳を習い始めたときに随分とお世話になったものだ。

もう20年近い前のことである。

「お元気そうで・・・」と言葉をかけられた。

「久し振りですね~」

「今でも太極拳をやっていますか?」

「ええ・・お陰さまで続けています」

「でも、今は耳が聞こえなく、なんとなくやっている感じです」

「そうですか、私は体の調子が悪く時々にしか教室に行っていません」

「あァ、私は膝が悪く歩くのも辛いのです・・・それでこうして歩いています」

「お身体が悪いって何処か病気でもされたのですか?」

「いや~膝を悪くしましてね~」

「じゃ~私と同じですよ~、私も膝が痛くて歩けないのですよ、それで、こうして一週間に一度ここに来て歩いています」

「今日はお孫さんか?何方か?お客さんとご一緒ですか?」

「埼玉から来た孫と一緒ですよ」

「お孫さんと一緒ですか、いいですね~」

ホントに懐かしく話ながら「歩くコース」を歩くがコース内を二人並んで歩くことは禁じられている。

歩くコースは「右回り」と「左回り」にコースが分かれていて片道のみ25M共にコースがちがう場合は並んで歩ける。コースの端で左右に分かれた。

ホントに懐かしい方にあったものだ。

1992年ころに初めて太極拳教室に入ったころは全く太極拳と言うものが判らなく、教室でみんなと一緒にやっても、アッチを見、コッチを見、手振り身振りを真似したものだ。

そのころ丁寧に、この方に教わった。不意に思い出した、この方は“Aさん”だ!
当時、我輩はこのAさんを教室の助手の方と思っていた。

そのくらい動きの細かいところまで指摘を受けて、さらに非常に親切に教えて頂いた。

あれは1994年の12月なかころだったか?ある日教室で先生に呼ばれ

「今月の25日(はっきりとは憶えていない)に川崎の体育館に表演服を持って行くように・・・」そして「受付で所属を聞かれるから、はっきりと神奈川県太極拳連盟と言ってください」

えッ神奈川県太極拳連盟?そんなところは知らないな~と思ったが?

先生の言いつけである。「はい分かりました」とは答えたものの・・

「川崎にですか?」

「場所は知りませんが?」そこに、このAさんが居られて

「僕が案内しますよ。一緒に行きましょう」と言うわけでその日が何の練習か?知らないでAさんと一緒に朝早く会場に行った。寒い日だった。

会場に着くと入り口に「神奈川県武術太極拳選手権試合会場」と大きな看板がある。

「ふ~ん。今日は講習と一緒に大会も有るのだ・・」と何となく納得して会場に入った。
すると一緒に行かれたAさんが私に

「○○さん受付にいって手続きをして下さい」といわれる。

手続き?

一瞬なにのことか分からなかったが、自分なりに講習会の受付だなと納得させた。

「神奈川県太極拳連盟の○○です」と受付の方に告げると

「11時半の出場です。コートは第3コートです」

「えッ?」またもや驚かされた。

「Aさん、今 受付でを済ましましたが、なんだか11時半の出場で第3コートと言っていましたが何のことですか?」

「○○さん 何も聞いていなかったの?」

「ええ 何も聞いていませんが・・・」

「きょうは太極拳の講習会と思って来ました」

「そうですか・・・何も知らないで・・・」

「今日は(太極拳の)県大会で教室の新しい生徒では貴方一人が出るのです」

「私一人が出るのですか?」

「そうですよ」

「他に先生方は殆どでられますよ」

「まァ そのくらい落ち着いていればいいですよ」

実際は落ち着いているのではない。

全く何も知らないで来ただけなのだ。落ち着くもなにもあったものでない。

褒められたのか?頓馬な私に驚かれたのか?

「それでは私は観覧席のほうに行きますので頑張ってくださいね」そういってAさんは私から離れて行かれた。

さてどうするかな?と廊下に佇んでいると、そこに講習会で顔見知りの先生にあった。

「貴方も出場されるのですか?頑張ってください」とここでも励まされたが一向にピンとこない。

何しろ太極拳を習い始めて2年ちょっとだったのだ。

兎に角 着替えなくてはと傍の知らない女性の方に

「着替えをしたいのですが?」と尋ねた。

「男子更衣室は向こうにあります」と教えられ更衣室で着替え廊下に出る。

少し向こうに「選手練習室」と案内書きが見えた。

その部屋に入ると大勢の方が真剣に練習をされていた。

ふと見ると同じ同好会で指導をされている先生方の一人を見つけて傍に行き、改めてきょうのことを確かめた。

その先生は私の質問にビックリされ笑いだされたものである。

「○○さんも随分と呑気ですね~でも、もうここに来ては仕方ないですよ。覚悟を決めて頑張って・・」

その先生は、また続けて練習を始められた。見ると私と同じ24式だ。

少し離れてその先生の真似をしながら24式を一通りやってみた。

コレが、我輩が始めて県大会に出た惚けた出来事だったのである。

試合は一つのコートで三人一緒に表演した。

表演が終わると一人づつ採点が示される。

このことが我輩が太極拳にのめりこむきっかけとなったのだ。

一ヶ月後

「貴方は“1995年度ねんりんピック”出場の神奈川県チームの代表選手に選ばれました。ご都合がよければ同封の申し込み書にサインをして返送してください」

との連絡郵便が来た。

我輩は“ねんりんピック”と言う言葉も知らなかった。

然し、なんだか神奈川県の太極拳の代表選手と言う言葉に参った。

カミさんに告げるとカミさんも“ねんりんピック”とは何かは何も知らなかった。

でも

「あんた、なんだか知らないが県の代表選手と書いてあるよ!出なさいよ!」とハッパをかけられた。

すぐさまに教室の先生に電話をする。

その許可の下にねんりんピックの出場の承諾書にサインをして返送した。

翌年の3月から半年簡は想像も出来ない程の猛練習が始まったのだ。

1995年の10月中旬、羽田から島根県に飛ぶ。

そして思いもかけぬ優勝をした。

生まれてはじめての金メダルを頂いた。

Aさんと話して、遥か昔のことを昨日の如く思いだした。

そういえば昨日は終戦記念だった。

そちらのことはスッカリ忘れている。




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6 コメント

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Unknown (ゆら)
2008-08-16 12:54:41
osamuさま、こんにちは。。
↓の太極拳をされているお写真拝見して、びっくりしました。
osamuさま、お身体がしなやかで、柔軟性がおありになり素晴らしいですね。
とてもお年を感じませんよ~
眼鏡をはずされているので、一瞬「えっつ!この方がosamuさま~~」と疑ってしまいました。

膝のリハビリのための水中ウォーキングはかかせませんね。
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osamuさんへ (ベン)
2008-08-17 03:35:30
ゆらさんから嬉しいコメント↑を頂きましたね。
此れで又、益々頑張られますね。 今度その金メダルの写真を公表して見せて下さい。ずっと以前にも見せて頂いたものが有りましたが、その中に含まれていましたか? でも優勝されて初めての金メダルですから
大いに誇りに思って大事にして下さい。終戦記念日には何を思い出されますか? 昨夜もフィリッピンのレイテ島での悲惨な激戦の様子を見て何と無残な無駄な死に方をされたのかと今更に戦争の醜さに憤りを感じます。上官の命令に背く事の出来ない絶対服従すべき厳しい軍の規律は何処の国でも同じ事だと思いますが...。私は朝鮮戦争中にハワイで米軍に志願しましたが、朝鮮に派遣された時には運良く終戦後でしたが、それでも38度線の境界線のキャンプで毎日銃声の音を耳にしながら過ごしました。そして或る夜、夜警の勤務中にキャンプ内に忍び寄る朝鮮人に生まれて初めて人を狙って発砲した体験が有ります。幸い深夜の出来事で暗闇で狙い撃ちは不可能でしたので相手の人を負傷させただけで済んだと思いますが、逃げ去られたのでその人の生命は未確認でした。此れは戦争では有りませんが、戦場のキャンプでは充分起こり得る避ける事の出来ない悲しい出来事の一つでした。
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ゆらさん へ (osamu)
2008-08-17 05:38:53
お早うございます。よくいらっしゃいました。
醜いアヒルの姿を披露しまして申し訳ありません。

自分自身の写真は余り撮ったことがなかったので、その太った自分の姿には驚きました。

26年前にリタイアした時は立ち居の座屈では手先が床まで30cmはありました。太極拳を始めて何年か経ち気が付けば、このようになっていました。

膝の痛みは私の場合、年齢と肥満から来るそうです。
痩せる(体重を落とす)ように言われています。

これは私の今後の最大の課題です。お越し頂き有難うございました。
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べんさんへ (osamu)
2008-08-17 05:48:08
>上官の命令に背く事の出来ない絶対服従すべき厳しい軍の規律は何処の国でも同じ事だと思いますが...。

実際に銃を持ち射撃した戦争の経験は私には有りませんが、べんさんは、その経験をそれからの人生に生かされたことと拝察しています。

今の日本はどこか?無法地帯のようです。なんとか日本人の矜持を取り返して欲しいと思っています。

べんさんの「サムネイル」は今や満点です!私も少しやってみないと直ぐに忘れます。



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太極拳 (沼じじ)
2008-08-17 08:21:24
おはようございます。
趣味でやられている太極拳でなく、突然に県代表選手から金メダルまでの練習、過酷なこと想像できます。
ですから今も趣味を超えた練習が膝に無理がかかるのではと思っています。
趣味の太極拳ならば高齢者にも最適なんでしょうね。
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沼じじさんへ (osamu)
2008-08-17 17:13:30
そうですね。趣味の範囲なら歳をとっても、適度ないい運動と思います。一旦選手となると別でしょうか?

然し、今は選手ではないのでユックリとやっています。膝を庇いながら・・・。

公園などで一人無我の境地?にもなれます。(苦笑)唯我独尊 のんびりとやれば深い呼吸が伴い、いい運動になるようです。
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