おしらべ日記

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歳をとるのも悪くないと思える人生作り

六之佐能の会◆定家

2015年10月13日 | 
雨上がり

















初めてゆっくり歩いてみたいと思いました。

綺麗な通りだと思ってはいましたが、人が多くて(^_^;)

今日もこの天気でしたが、たくさんの人があるいています。
いつもなら、さっさと駐車場に向かって行ってしまうのだけど、今日はなんだかもう少し歩いてみたいと。

雨上がりの木の影や葉の色、建物が膨らんでみえる感じが、な~んか 良かった。

坂を少し下って、また上って帰りました。

明日 筋肉痛かも(笑)←最近すぐなる
広坂は雨上がりがいいな。






























ほんとは、今日 道場で五十射会。

でも、先生が笛を勤められるし小鼓は曾和正博さん、一調に辰巳満次郎さん、なかなか聞けないし迷わずこちらを選びましたが、

やっぱり行きたーい!
楽しそうだなぁ~五十射会(≧∇≦)

来年はぜったい行く!!
新道場になってもてるけど。










先日の塔影能で辰巳満次郎さんの葛城をみて、うっとりしたばかり。
今日はまたこんな近くで聴けるなんて!
面もつけてないから、バリバリ良く聞こえて、ほえぇぇ!なりました(笑)
家元の声も大好きですが、満次郎さんの声もグッと押してくるのに柔らかく響いてくる。
なんか落ち着く~オトナ~な質感のやわらかさ(なんやソリャ 笑)
素敵ですなぁ~こりゃ追っかけが出来るわけですわ( ̄▽ ̄)

大鼓の亀井のお父様、お久しぶりです。
甲高く乾いた カンカン!響く音、皮を打って鳴ってる音には思えません。
木でも叩いてるみたいに硬い音です。
良い音!
和弓も角見が良く効いてる射の弦音もそう。
先生方の弦音は、カンッ!!とか、キュンッ…とか高い乾いた音。
緩んだ射は、バシャッと濁った音、私 よくそうなるわ(笑)






能は定家

小鼓の先生が現代語訳をコピーしてくださっていたので今回はちょっと予習。
開演までの30分、場面を想像しながら台詞をじっくり読む。
ちょっとした小説を読んでいるようですした。




ワキ「他生の縁も朽ちもせぬ。これぞ一樹の陰の宿り
シテ「一河の流れを汲みてだに
ワキ「心を知れと

雨宿りに偶然居合すのでさへも、同じ河の水を汲むのでさえも
深い意味のあることをしれと。
層と女の会話ですらちょっと色っぽい( ̄▽ ̄)



「今も今とて、降るこの時雨も~
げに定めやな定家の。軒端の夕時雨。ふるきに帰る涙かな。」

今降る時雨も昔ふった時雨も同じものであって。
定家卿が軒下に音づれる夕時雨を眺められた昔の事を思い出すととかく涙が流れる。
と、これだけの気持ちが込められているのも、この現代語訳を読んでなければぴんとこないところでした。


笛のアシライが静かに静かに流れます、女に絡みつく蔦(定家の執心)の それを引きずって歩いているような、そんな目に見えないものの重さを感じる前場。

少し予習しておくだけでもこんなに違うんだなぁ~
これからも読んでから観るようにしよう!





後場はついに式子内親王の姿で霊が現れます。

で 現れた姿は
窶れはてた、まるで幽霊のような、、、いや幽霊だけども

え、、、( ̄Д ̄;

ちょっと引いた。
こけこけの面、ありゃなんの面?
老女まではいかないけど、痩女?以上の頬骨の突出具合うつろな目、泥眼か( ̄▽ ̄;
巻きつく蔦をイメージさせるためか草色の装束で全体暗め。

月のような晴れやかな顔
三日月のような美しい眉

そんな生前の面影 皆無、、、それほどまでに定家の妄執の蔦に苦しめられているってことね。
杉先生の序之舞、小鼓も、大鼓も、そう思うからか、いや そう思わせてくれる演奏で、凄いなぁ~ってずっと思って聞いてました。その情景や人物の心まで表して、こちらの中にすぅっと入ってくる。
だからなのか、杉先生の序之舞などは、高級奏法過ぎ(師匠も生前良く言ってましたが…)て、序 始まったことにも気付かず、知らないうちに地になってた( ̄▽ ̄)←ただたんに良く分かってないだけ。
もう、指のアシライが細やか過ぎて、途切れ無さ過ぎて、初めて聞く序之舞みたいでした(笑)

最後は塚に入ったり出たりを繰り返す。これは蓮華経に救われたのも束の間、舞終わればまた定家の蔦に絡めとられ、苦しみの闇の中に引きずり込まれていったのを表しているのでしょう。。。成仏できない終わり。
不浄のもの(愛)も、愛は愛だと思いますが、満足出来ない想いだけが強すぎる 偏った愛欲は救われない、ってことですかね。
うーん、暗いな。


なので 今回、初めて前場の方が楽しかったって思えた感想でした。

















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