気まぐれ覚書

プラモデル製作を中心にときどきの覚書

地獄谷野猿公苑

2019年02月17日 | 旅行
 先月の連休、息子の猿の写真撮影に長野県の「地獄谷野猿公苑」まで同行した。雪の降るなか温泉に浸かるニホンザルは観光写真でしか見たことがなく、リアルに見ることが出来るので興味津々だった。名古屋から長野駅まで中央本線で約3時間、長野駅から長野電鉄スノーモンキー号で終着駅の湯田中駅下車し付近のとあるホテルで一泊。翌朝、バスで上林温泉で下車しそこから野猿公苑まで徒歩。午前8時前、昨夜は雪が降らなかったので山道は前日の踏み跡が所々凍っており、アイゼンを装着して正解だった。約40分後に地獄谷温泉に到着し唯一の宿である「後楽館」に荷物を預けて(当日宿泊の予約を入れてある)9時に入苑。
 さすが野猿公苑、すでに猿たちがあちこっちに散らばった状態で餌を食べたり、山の斜面からバラバラに数匹が降りてきたり、威嚇しあったり、子猿が母猿の背中や腹にへばりついていたり、子猿どうしが追い駆けっこしたり、露天温泉の縁で座っていたり(入苑時まだ誰も?入っていなかったが、ほぼまる一日観察していたので追々と入浴してきた)、仲良し同士が蚤の取りあいをしていたり、苑内の手摺を歩いていたり、入園客の足元をするりと通り抜けたり、と勝手気ままに行動している。人に慣れているのか全く物怖じせず完全に無視の態度である。餌付けと人づけ(人間は危険がないことを覚えさせること)により野生の猿を真近くで観察出来る(写真撮影も)絶好の場所である。温泉に浸かって出てきた猿は当然びしょ濡れなので湯冷めしないのかなと不思議に思ったので苑の監視員に聞いたところ、毛に覆われた動物は汗腺が少ないので汗をかかず急激な体温変化が起こらないためなのだそうだ。それにしても見ているこちらがブルブル。また入場者の約8割が外国人(外国人の子供連れファミリーも多かった)であったことも興味深かった。
 息子はここぞと思ったポイントで四時間程立ったまま同じ姿勢で、すごい集中力に驚いた。シャッターチャンスがあったのだろうか。当日は後楽館で泊。1864年創業の「猿とともに生きる人里離れた孤高の温泉宿」で秘湯中の秘湯と言われる。何せ山奥故の施設ということもあり、普段便利な生活に慣れた僕ニャンに活?。宿の露天風呂で猿との混浴写真でナショナルジオグラフィックにデビューかと期待したが、当日も翌日の朝も猿が現れず残念。ということで一人では行くことはないであろう貴重な経験をした。