3日間一睡もしていない男が、トイレットペーパーを買いにパリへ行く。
駅を出ると、シューマイ売りの少年に声をかけられる。
少年は、男を小網屋の前まで連れて行くと歌い出す。
踏切近くの頭取さんち
4人の息子が仲違い
雨がしとしとそぼ降るある日
それぞれ バラバラ 旅に出る
長男 車で近場の温泉
次男 小舟で父島へ
三男 電車で北陸に
四男 崖から地獄ゆき
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大国間での宇宙開発競争が、もっとも激しかったころの話−−。
ある宇宙飛行士が3年と9日の任務を終えて、地球に帰還する。
その帰り足、彼は行きつけのラーメン屋に寄る。
店主は彼の来店を喜び、彼お気に入りのネギにんにくチャーハンの大盛りとギョーザ2皿をサービスしてくれる。
宇宙飛行士は宇宙でのことを話す。得意げに、英雄気取りで。
店主や店員、その場に居合わせた客たちは彼の話に聞き入る。いちいち . . . 本文を読む
◯◯星にあるバー〈みちくさ〉は、地球の宇宙飛行士が任務中に必ず立ち寄る、いわば行きつけの店で、
10年ほど前から、地球のどの国の人間が来てもいいようにと、地球上のさまざまな国の代表的な料理がメニューに取り入れられはじめ、いまでは100品目以上も地球料理があり、
そして、それらは地元住民にも人気があるという。
常連客の一人、近所でクリーニング店を経営するAさん(42歳)も地球の料理をよく注文す . . . 本文を読む
「今日は、生まれてはじめてひとりで外食するんだ。
バーニャカウダ、お腹いっぱい食べるぞー!」
少年は、平沢官衙遺跡の横にある、観光客向けの食堂に入っていく。
席につきメニューを見て、少年は心変わりしてしまう。
やっぱり、バーニャカウダよりブルスケッタにしよう、と……。
終
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