日本にもその勢力を広げようとクランプスが来日する。
しかし、すでにクリスマスは過ぎ、今日はもう大晦日。
しかたなく来年のクリスマスまで日本に潜伏することにし、4月から県内の中学校に通うことにした。
年越しソバを食べながら、クランプスはつぶやく。
「来年は良いことあるといいな」
と。
◯
良いお年を!
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◯
突如姿を現した、謎の巨大メカ。
あまりの驚きにギラファノコギリ・軟骨外野手はただ立ち尽くす。
コクピットの監督は勝ち誇ったように云う。
「こういうときのために密かに開発しておいたのさ!」
そして、
「これでも喰らえ‼︎」
軟骨目がけ、巨大メカの砲撃がはじまる。コクピット下にある2本の砲身が火を噴く。
轟音とともに軟骨の周りにいくつもの火柱があがり、瞬く間にあたり . . . 本文を読む
もし…
もしこうして海に浸りつづけていたら、
この酒とタバコで腐った身体も、
憎しみと妬みで汚れた心も、
生まれたばかりの赤ちゃんのように綺麗になったりしないだろうか⁉︎
ぼくはもう一度生まれ直したい!
ぼくは生きていることを許される人間になりたいんだ……!
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◯
「軟骨! 軟骨!」
自分の名を呼ぶ声に、軟骨外野手は振り返る。
と、
「監督っ‼︎」
精肉店の窓の向こうに、軟骨外野手が所属する〔丁字路メニーマネーズ〕の監督・空瓶2世が立っていた。
「久しぶりだな、軟骨。シーズンオフだからって気抜いてんじゃねぇぞ」
「いや、そんなことは……」とそこで気づいて「監督、今日はゴルフだったんじゃ……?」
空瓶2世監督は、野 . . . 本文を読む
◯
その日…
シーズンオフで暇を持て余していた〔丁字路メニーマネーズ〕のギラファノコギリ・軟骨外野手は、『地元の消防団長』を名乗る人物から送られてくるメールに書かれた指示にしたがって行動していた。
メールは朝からひっきりなしに送られてきていて、昼の時点でゆうに100通を越えている。
これまでにそのメールの指示どおり、彼は、
高級料亭〔つちふまず〕で、メニューには当然ないモンブランを無理に作っ . . . 本文を読む