ぼくの心に鬱積したものを吹き飛ばしてください。
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誰も知らない土地を、誰からも忘れ去られた男がさまよう。 誰も知らない土地にはひと気がなく、 誰からも忘れ去られた男には心がない。 ふいに、 砂ごと風が全身をなでるように吹きぬける。 するとそこにはもう、誰もいない。
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何事もあまり考えすぎてはいけません。
責任感を持って仕事をしてはいけません。
人のことを思いやってはいけません。
真面目に人の話を聞いてはいけません。
有意義な会話をしてはいけません。
もちろん、後悔や反省は禁物です!
万事テキトーに。
そうすれば人生なんて楽勝なのです。
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……そして、 ぼくはもう帰るのをあきらめる。 ……それに、 考えてみれば、本当に帰りたい家、帰るべき家は、もうなくなってしまっているんだ。 通りすがりの男が、いかにも落ち込んでる風で云う。 「おれはクズだ」 聞けば、仕事でミスしてしまったらしい。 しかしぼくは、話の内容よりも、彼の喋り方が気になって仕方がない。 もし彼の発する言葉 . . . 本文を読む
なにかを探すことをあきらめて、ぼくはただたださまよっている。 正しいことをしているつもりでも、くだらない奴らにグダグダにされる。 ぼくはなにがなんだかわからなくなって、思考停止に追いやられる。 もう勝手にしてください。 いい加減にやめてください。
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