めざめていても夢はみる

ぼくはいつまでもさまよいつづける、
夜が明けても醒めない夢のなかを…

ある明け方

2017-09-15 13:43:08 | ちょっとしたおはなし
明け方。 ぼくは酒を飲みながら、なにかを考えている。 やがてカーテンが白く光りはじめ、ひんやりとした空気を肌に感じる。 ぼくは、グラスに残った酒を一気に飲むと、キッチンへ行き、また新しく酒をつくった。 ◯ 庭に潜むなにもかも正しい人たちが、息をころして押し入るタイミングを見計らっている。 完 . . . 本文を読む

しょうがない

2017-09-01 20:20:48 | ちょっとしたおはなし
夏の終わりを実感し、さびしい気分になった農家の息子が、砂丘にやってくる。 海に向かって歩いていると、小学生の集団とすれ違う。 その表情を見て、グルメを自称する学級委員オススメの地元の有名ラーメン店に行く途中だな、と農家の息子は直感する。 風が強く、冷たい。 一台の高級車が砂を巻きあげながらやってきて、農家の息子の前で停まる。 降りてきたのは元友人。 元友人は、いきなり農家の息子を批判しはじめ . . . 本文を読む