マヨの本音

日本の古代史から現代まで、歴史を学びながら現代を読み解く。起こった出来事は偶然なのか、それとも仕組まれたものなのか?

変な本

2009年10月19日 09時30分49秒 | ひとりごと
今日から読むことにしたのは先日ブックオフで買った「近代ヤクザ肯定論 山口組の90年」という本である。著者は宮崎学、なんか聞いたことある名前だな・・・。
とりあえず、日本の裏社会の支配者である山口組の事を知らずに日本は語れない。しかも会話にするのもはばかられる話題であるから、できることなら書物で調べるのが妥当であろう。
私がヤクザに対し、多少なりその存在が有意義ではないかと感じたのは総会屋である。大企業の不正、社会悪を市民が追及しようとしても、権力者によってすべてもみ消されてしまうが、総会屋は大企業の役員達を震え上がらせる力を持っていた。えらそうな大企業の幹部達が恐がっているのを見るのはなかなか愉快ではないか。
バブルの後遺症に悩む日本の銀行は湯水のように貸し出し、結果、多くの企業を破綻させた。自らは公的資金で救われるなかで、担保の不動産を一括して二足三文で大手不動産会社へ売却し、大規模開発を進めようとした。ところがその障害となったのがヤクザである。彼等の不法占拠や地下げは大手不動産、あるいは、いわゆるハゲタカファンドにとって邪魔者であったろう。そしてそのヤクザの研究をするためにベンジャミンが日本へ派遣されたのである。彼が誰のために働いているかを知るべきではないか。
大手不動産業者は支配者の手先、もしくはそのものである。それらの敵がヤクザであるなら、敵の敵は見方である。我々国民の財産を買い叩く悪徳不動産会社の手先が小泉であり、竹中だったのである。彼等は*川会を味方につけ、山口組壊滅を目指したのである。警察の頂上作戦とは山口組をつぶすためだと言うのはもちろん当たり前である。

読んでいる本は、実は「ヤクザ肯定論」で書かれているので、若干問題はあるが、たまにはそちら側の視点で物を見るのも面白いかも・・・ということで・・・・。

さて、山口組の成り立ちだが、一応本によれば神戸の貧民街から立ち上がったものである。特に大手企業の船会社から請け負う仲仕のまとめ役から始まったのだ。
従って、日本の最下層である、在日などの日雇い労働者の中から特に威勢のいい、さらには義侠心あふれるものが彼らの代表として頭角を現してきたのも無理はないのだ。
山口組が大きくなるのはちょうど神戸で米騒動や鈴木商店の焼き討ちが起きたころで、すでに自由経済の日本には格差社会が出来上がりつつあり、いわゆるプロレタリアアートと言う階級が存在していたのである。そして、山口組は労働組合やと連帯し、反体制側として勢力を伸ばしたのだ。
それに対し、関東のヤクザは会社側の用心棒として労働争議に介入したり、当時の政治、即ち民政党と政友党に雇われ、暴力で政治を動かすために組織されていった。山口組はそれらとは一線を画し、興業(浪花節、相撲、演芸・・・)、香具師、派遣業、総会屋に活躍の場を求めたのである。
申し訳ないが、山口組よりの本を読んでいるので、気分が悪くなる人もいるのではないかな、あくまでも本に書いてあることを言ってるだけで、全部を信用しないでください。
ただ、もともとの出発点が最下層の人間を組織するところからスタートしたという事が正しい認識だとすれば、権力のある者にとっては間違いなくいやな組織であり、出来たら排除したいのは人情であろう。

さて、これらは戦前の話であり、戦後のどさくさについてはこれからであります。
続く・・・・