On the 泥舟

あなたは泥の船に乗った事がありますか？

かつて沈み行く船に乗るように、最後の最後まで、自分が離れる事ができずに、沈み行くものに連れ添う行動をした事があります。

ピンチって誰にも分かるでしょう？ですから、「ヤバイ」と勘づく人は、早々にケツをまくるのです。我先に、船から飛び出すのです。おおむね頭のいい人です。

残るのは責任者と、あまり頭の良くない人です。それがね、利害関係なしに、最後の最後まで、沈没まで、一緒なんですよ。ずっと。

ああ、頭なんか良くない方が、よっぽどいいやって思いました。いい奴は、頭が悪い奴ですよ。

欲深すぎると、そこからなくなっちゃうかもよ

お店をやっている人が言っていました。「みんな、自分の期待をお店に求め過ぎてるんですよ」。

体にいいもの、高級である事、なのに安いこと、最高のサービスである事、清潔で健康である事、笑顔、丁寧、豊穣・・・

お客さんと同じ「人」がバックヤードで作り、同じ「人」が給仕するお店に、同じ「人」がやってきますが、ポケットの小銭分で「あらゆる豪奢なサービス提供」を権利然として要求してきます。

いやぁ末恐ろしい。長続きできたら心臓に毛がぼうぼうの人ですね。おおむね心が折れる事でしょう。もっと人間同士の顔で過ごせるとこに避難しますって。お客さん、欲深すぎます。