12月5日午前2時過ぎに中村勘三郎さんが逝去されました。まだ57歳、それほど重篤な状況とは報道されていなかっただけに
衝撃もひとしおです。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
芸の道に「完成」はなく、各々の役者さんたちは日々精進を重ね舞台やTVにと臨んでいらっしゃいます。
先日の森光子さんのご逝去にも非常にさびしい思いがこみ上げましたが、勘三郎さんの来春予定されていた公演を叶うなら見たかった
だけに、残念で仕方ありません。
むしろ還暦を過ぎてより一層、磨きがかかる勘三郎さんの歌舞伎が見たかったです。本当に悔やまれます。
しかし一方で、癌と闘ってきたご主人を思いやり、夫人のコメントには「癌晴ってきた」との文言がありました。
側で見守ってきたからこそ出る言葉でありましょう。
卑近な例で恐縮ですが、私の父も癌で闘病中です。手術も不可能な状態なので、我ら親族はなるべく可能な範囲で顔を出して
たわいもない話をするしかすべはありません。一番苦しんでいるのは本人ですから、ただ我々は祈るのみです。
勘三郎さんは癌というより肺炎からの呼吸不全が原因とは思われますが、まだまだ多くのやりたいことがあったことでしょう。
それでもあえて、いち舞台ファンとしては「癌晴ったで賞」を進呈し、心から生前の文化功労への感謝を伝えたいと思います。
どうか安らかにおやすみください。
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