歌うように語ろう

観劇や観戦(主にフィギュアスケート)等について語るブログです
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シナリオありきの結末と、必死に火消しに回る人々

2012年02月14日 | フィギュアスケート

四大陸選手権を地上波もしくはCSでご覧になったフィギュアファンの皆様、脱力するかやるかたない憤りを感じている方も多いと思います。ちなみに私は全者でした。

しかし、今日あたりから妙な動きや番組があったのでこれは記事にしておこうと思った次第です。

 

まず、今回2位にされてしまった浅田選手ですが、彼女のアンチとジャッジ崇拝派の皆さん以外は皆さん3Aの回転に関しては足りていると判断されたと思います。事実、何度リプレイで見てもクリーンな3Aでした。もしこれが男子の3Aでしたら間違いなく認定されているでしょう。

ここにまず矛盾があります。男子なら認定レベルの3Aでも、女子である浅田選手が飛んだものならURまたはDGされてしまうという現実です。女子に甘く男子に厳しいならまだわかりますが、逆というのは明らかにおかしいと思います。

加えてGOEでもマイナスのオンパレード。中にはー3までつけた方までおられるという……。ISUは動体視力のチェックはしていないのでしょうか?

あ、おくればせですがプロトコルのURLを貼っておきますね。

http://www.isuresults.com/results/fc2012/fc2012_Ladies_FS_Scores.pdf

そして何より、結局は昨シーズンから続いている低難度構成万歳主義はGPシリーズ中は息をひそめていただけで健在だったことが明らかになりました。

以下ワグナー選手(W)と浅田選手(A)の基礎点、技術点(TES)、PCSの比較です。

W  56.10   66.61    61.73

A  58.73   62.95    61.42

勘違いされては困りますので強調しておきますが、ワグナー選手を貶めるもしくは叩く目的で列記しているわけではありません。むしろ私はワグナー選手が毎年NHK杯に来てくれることを楽しみにしてましたし、彼女は好きな選手の一人です。NHK杯では正直順位がおかしいと思っていますので、彼女はもっと評価されていいと思っておりました。そのくらい、彼女は評価が高くなかった選手でした。そして今季の彼女のFSは確かにキャッチーなプログラムだと思います。いかにもわかりやすくてジャッジに受けるのでしょう。(その割にはGPシリーズではいまいちの受けでしたが)

しかしいかに彼女が全米女王になったとはいえ、二度の世界女王にしてオリンピックメダリスト、そして今季は結果を出している浅田選手を上回るPCSが出て、しかもGOEで10点以上でる演技をしたとは思えないのです。

反対に、浅田選手のPCSがワグナー選手より下にされた理由もさっぱりわかりません。(まあ意図はうすうすわかりますが)少なくとも6点台をつけたジャッジはミーティングで吊るし上げにされなければならないレベルだと思います。

このようなチャンピオンシップでの採点は、技術委員会の方々はチェックされないんでしょうか? 非常に疑問です。

 

そしてこのような声が上がり始めると、ネット上ではジャッジ擁護(と浅田選手批評)をする動きが決まって起こります。今日もツイッターなどネット上で必死にジャッジ肯定論を展開する方が活動されておりました。実にご苦労様なことですが、おかしいという声は何も日本国内だけ、ましてや浅田選手のファンだけが上げているわけではないことをもっと理解してもらいたいものだと思います。

ついでに本日(2/14)の「報道ステーション」では平松純子氏を持ち上げる企画が放送されておりましたが、ナレーションの通り平松理事→日本スケート連盟にちゃんと情報が流れているのならば、なぜ日本の選手たちは情報錯そうに混乱させられているのでしょうか?

挙句に国別対抗戦が日本の提案でメリットというのも理解不能です。(チンクワンタ会長談)

皆さんお気づきの通り、海外開催の大会でも日本企業のバナーが多数を占める現状下でてっとり早く日本の主張を通すならば、スポンサー引き上げが一番有効だとさえ思います。

平松氏、そしてISU所属である天野氏などの国際審判は少なくとも日本選手の不利益になることはしないでもらいたいと切に願います。

妙に持ち上げてほしいなどとは日本人は望みません。公平、公正であればいいのです。


四大陸選手権女子FSおよびリザルト

2012年02月12日 | フィギュアスケート

30秒の差は大きいのか、あるいは女子のスタミナも侮れないのか。理由はわかりませんが男子ほどひどい体調不良になる選手が女子FSでは出なかったのがまずほっとしたことでした。

以下FSでの結果から。

1.アシュリー・ワグナー   128.34

2.浅田真央          124.37

3.キャロライン・ジャン    117.44

4.クシン・ジャン        108.52

5.村上佳菜子         105.87

6.アグネス・ザワツキー   104.36

7.シンシア・ファヌフ      96.71

8.アメリー・ラコステ      95.93

9.今井 遥            89.30

 

以下は総合リザルトです。

1.アシュリー・ワグナー     192.41

2.浅田真央            188.62

3.キャロライン・ジャン      176.18

4.村上佳菜子          169.32

5.クシン・ジャン          162.59

6.アグネス・ザワツキー     157.23

9.今井 遥             134.49

 

総じてアメリカ上げの印象は否めませんが、ワグナー選手の演技は良かったと思います。やはりあのオリジナリティーあふれるスパイラルは評価が高いですね。

浅田選手は3lzのお手付きとサルコーが2回転になった以外はまずまずの出来だったと思います。個人的にはPCSが出ししぶられたなという印象です。

キャロラインさんは大分ジャンプの癖を修正してきて、結果が出てきたのが喜ばしく思います。今日もよくまとめてノーミスでしたし、最後のレイバックスピンに加点1.5なのも頷けるいい出来でした。

村上選手は後半にコンボを固めたのが裏目に出てしまったような気がします。地元だったらまだわかるのですが、高地でスタミナが激しく消耗するコロラドでコンボ後半固めは作戦ミスではないかと思いました。せっかく鉄板になっていた3T+3Tまでミスが出てしまいもったいなかったです。次は枠取りもかかるワールドなので、構成は再考してくれるといいなと個人的に心配しています。

FSでは4位のクシンさんは初出場で大健闘だったと思います。浅田選手の直後なので目立ちませんでしたが、でも転倒こそあったもののよくまとめていたと思います。今後が楽しみですね。

今井選手はトウ系ジャンプでのミスが目立ちましたが、まだ怪我から本復していないのでしょうか? だとしたら是非とも早く完治させてほしいと思います。また頑張ってください。

 

今回もいろいろジャッジングにはおかしなところを多々見受けられる始末でしたが、それについてはまた後日に。


四大陸選手権 男子FSおよびリザルト 女子SP

2012年02月11日 | フィギュアスケート

実施された時間が女子の方が先なので、女子SPからいきます。

一見妥当に見えますが、やっぱりもやもやするジャッジングでしたねえ…。

1.浅田真央    64.25

2.アシュリー・ワグナー   64.07

3.村上佳菜子   63.45

4.キャロライン・ジャン  58.47

5.クシン・ジャン    54.07

6.アグネス・ザワツキー   52.87

11.今井 遥    45.19

浅田選手は3AがURだったのはまあ仕方ないとしても、GOEでちょっと引かれすぎなのと、PCSが少し低く感じます(特にSS)スピンステップオールLv4は今季2度目くらいかな?3A以外は本当にいい出来でした。

ワグナー選手は3F+3Tに挑戦した心意気は買いたいですが、GOEでプラスになる出来ではなかったと思うのですけども、うーん、地元だからですかね…。ステップからの3Loなど、他の出来は確かに良かったと思います。

村上選手のステップLv4はちょっと驚きましたが、いい位置につけましたね。明日はスタミナがもつかが課題になるかと思われます。(男子を見ているとそれはどの選手も同じでしょうが)

ジャン選手の3Lo+3Loは認定されていますが、残念ながらGOEでマイナス。おしい出来でしたが挑戦した心意気を大いに買いたいところです。

中国のジャン選手もいい演技でした。

ザワツキー選手のコンボ、3T+3Tの予定だったはずですが、転倒で3Lz+2Tに。ちょっと痛い出だしになりました。

今井選手は……怪我がまだ完治していないというインタビューが来ているそうなので、調整が万全でないのでしょうね。明日は少しでも順位を挽回できるように頑張ってほしいですね。

 

明日の女子FSは第3グループ第一滑走で今井選手、第四グループでキャロライン・ジャン選手→ワグナー選手→ザワツキー選手とアメリカ3連発の後村上選手→浅田選手と続き最終滑走が中国の方のジャン選手です。最終滑走の選手はやりにくいでしょうが、開き直って頑張ってほしいですね。

浅田選手は3-3はともかく3Aはまた投入してきそうな気がします。男子FSの過酷な状況を考えると、女子も最後までクリーンに滑りきるのは大変だろうと思われますが、皆さんのいい演技が見たいですね。

 

一方の男子。まずはFSから。

1・パトリック・チャン    185.99

2.高橋大輔        161.74

3.アダム・リッポン    146.63

4.ロス・マイナー     146.34

5.ケビン・レイノルズ  135.04

6.無良祟人        133.72

10.町田樹        125.67

 

男子は転倒&抜け祭りという非常にありがたくない展開でした……。中には酸素マスクをあてがわれキスクラから消えた方も。ああああ…。

もう何度もコンペをやっている会場なので、ISUやアメリカスケ連としてはノープロブレムなのかもしれませんが、こんなに総崩れ状態になるなら、せめてもうちょっと標高の低いところで開催してもらえないものかとTVのこちら側で気をもんでしまいました。

そして総合結果は以下の通り。

1・パトリック・チャン    273.94

2.高橋大輔        244.33

3.ロス・マイナー     223.23

4.アダム・リッポン    221.55

5.無良祟人        217.16

6.デニス・テン      210.03

7.町田樹         208.04

町田選手もうちょっとでEX県内だったのに残念です。彼のエキシは去年もですが今年もいい出来なので、ぜひアメリカのお客さんにも見ていただきたかったです。彼の分も、高橋選手と無良選手にいいEXを見せていただきましょう。

地味に3位に入っているマイナー選手には、今度は「亜米利加」と書かれたTシャツでエキシを……いや冗談です。

 

明日は早起きしなくてすみそうですので、ゆっくり寝てからじっくり女子の華麗なるFSを堪能させていただきたいと思います。みんな低酸素に負けないで下さいね!


四大陸選手権 男子SP結果と女子SP滑走順

2012年02月10日 | フィギュアスケート

男子SPが終わりました。予想以上に日本勢が大健闘していますね。

1.パトリック・チャン    87.95

2.無良祟人        83.44

3.高橋大輔        82.59

4.町田 樹         82.37

5.デニス・テン       77.73

6.ロス・マイナー     76.89

この中でクワドに挑んだ選手が4人ですが、クリーンに決められたのは無良選手だけでした。(4-3のコンボ)やはり高地は厳しいんでしょうか…。

町田選手はクワドこそ入れませんでしたがノーミスのいい演技でした。あのおとなしそうな彼がガッツポーズをしたのをはじめてみたような気がします。ぜひ明日もガッツポーズが出るような演技をお願いします。

高橋選手はクワド転倒+URだったのでちょっと点数が伸びませんでしたね。事前インタでちょっと息が苦しいようなことを言っていたのが気になりますが、FSでは吹っ切って頑張ってほしいと思います。

個人的には昨季我慢のシーズンだったテン選手がまずまずの演技をしてくれたこともうれしく思いました。

 

一方、女子のSp滑走順が発表になりました。こちらはダイジェストで列記します。

Warmup-Group 4

19.浅田真央

20.アメリー・ラコステ

 

22.アシュリーワグナー

23.村上佳菜子

24.今井 遥

Warmup-Group 5

27.キャロライン・ジャン

28.アグネス・ザワツキー

29.シンシア・ファヌフ

30.Bingwa GENG

 

第四グループに表彰台争いをしそうな選手が固まっているのが興味深いですね。第五にもザワツキー選手やファヌフ選手がいますが、いずれにせよ第四グループ第一滑走の浅田選手の点数の出方が基準になりそうです。

その浅田選手は今のところ3Aをプロウラムに入れる予定だそうですので楽しみですね。一方、村上選手は体調不良を訴えているようなのでちょっと心配です。高地に順応できなかったのか、それとは別問題なのかはよくわかりませんが、なるべく良い状態でSPに臨めるといいですね。

また、この試合でワールド1枠を争うカナダ女子の静かな?戦いも気になります。ナショナルはラコステ選手が制していますが、ここでファヌフ選手が勝つとややこしいことになるのかな……。去年までのように2枠だったら問題なかったんですけど、こればかりは仕方ないですね。

 

明日は女子SPはかろうじてJスポで見られそうですが、その後夕方まで出かけてしまうので、男子(もちろんJスポ)は録画して後からじっくり拝見しようと思います。

男子ですらSPで結構消耗する環境のようなので気がかりですが、選手の皆さんが納得のいくいい演技ができますように。


四大陸男子シングル注目選手滑走順と日本女子勢の様子

2012年02月09日 | フィギュアスケート

いよいよ明日は男子シングルSPです。滑走順が発表になっていますので、注目どころを日本勢中心にご紹介しましょう。

Warmup Group 4

17.アダム・リッポン

18.ロス・マイナー

19.ナン・ソン

20.パトリック・チャン

21.町田 樹

22.リチャード・ドーンブッシュ

Warmup Group 5

23.ケビン・レイノルズ

24.高橋大輔

25.ウー

26.デニス・テン

27.無良祟人

28.アブザル

 

一部選手がフルネームではありません。読みが分からないのは分かる分だけにしてますすみません。

 

一方の女子は、皆さん元気に練習できているようで調子もまずまずの由。特に今大会注目度が高い浅田選手は良い仕上がりになっているようです。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/winter/skate/figure/headlines/20120209-00000004-kyodo_sp-spo.html

ニュース映像で見ましたが、3Aは実戦に投入できる良いものに見受けられます。Spで入れるのか、FSで入れるのか、あるいは両方なのかわかりませんが、楽しみですね。

今井選手も今回は問題なく元気そうですし、村上選手も3T-3Tをきっちり手堅く飛べています。

アメリカ勢などの調子はわかりませんが、ちらっと映ったワグナー選手は元気そうでした。

アメリカ勢は全米からあまり日が空いていないので大変かもしれませんが、時差があまりない分まだ楽かと思いますので、それほど苦戦しないのではないかと思われます。

今回の会場であるコロラドもよくアメリカの選手たちは合宿などで使うそうなので、いい戦いが期待できそうです。

カナダ女子はこの四大陸で1枠しかないワールドの切符の行方が決まるように聞いておりますので、ラコステ選手もファヌフ選手も頑張ってくれることでしょう。

後はジャッジも選手たちの健闘に報いるべく、少しでも正当で公平なジャッジングをしていただきたいものです。

……男子に天野氏、女子にインマン氏という辺りで大いに暗雲垂れ込めてきそうでいやーな感じではありますが。