今から約2年前。還暦過ぎての手習いで月に2回習字を習い始めました。書道ではありません。習字です。
年をとってくると自ずと葬式に出る機会が増えて来るものですが、受付で必ず芳名録に記帳しなければなりませんね。これがこっ恥ずかしい。
自分の名前と住所だけなのですが必ずと云ってよい程、前に記帳されている字と比較して「なんで俺の字はこんなに下手なんだろう。」といつも愕然といたします。
何千回、いや何万回も書いているはずの自分の名前さえ満足に書けないとは情けない限りです。
さて、2年経ちました。あいも変わらず下手ですが下手は下手なりに気持ちを込めて書くようになりました。
いつになったら書けるようになるのか分かりませんが、自分の名前くらいは「これは俺のサインだ!」と納得のできるような字が書けるようになりたいものです。
現在、練習している教材は『千字文』
これは四字で一句をなし、合計二百五十句、合計千字で出来ており仏典とともに中国より日本に伝わった最古の書籍と云ってもよいものと聞いています。
作者は周興嗣。宇宙の広大さから物質の極小の世界に至るまで細大漏らさず網羅しており一字の重複もないことから世に千字文と称されています。
周興嗣は梁の武帝の命を受けて、王義之の書を集め、一夜のうちに完成させたのですが、苦心惨憺の結果、一夜のうちに総髪が白髪に変わってしまったと伝えられています。
全編が意味のある詩の形式となっており習字の練習だけにとどまらず中国の歴史を知る上でも貴重な教科書となっています。
楷書の練習が一度終わり、今は行書の練習に入りました。日本人が初めて目にした漢字が現在でもそのまま教科書になる。
良いものは時空を超えて生き残るものなのですね。
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何千回、いや何万回も書いているはずの自分の名前さえ満足に書けないとは情けない限りです。
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いつになったら書けるようになるのか分かりませんが、自分の名前くらいは「これは俺のサインだ!」と納得のできるような字が書けるようになりたいものです。
現在、練習している教材は『千字文』
これは四字で一句をなし、合計二百五十句、合計千字で出来ており仏典とともに中国より日本に伝わった最古の書籍と云ってもよいものと聞いています。
作者は周興嗣。宇宙の広大さから物質の極小の世界に至るまで細大漏らさず網羅しており一字の重複もないことから世に千字文と称されています。
周興嗣は梁の武帝の命を受けて、王義之の書を集め、一夜のうちに完成させたのですが、苦心惨憺の結果、一夜のうちに総髪が白髪に変わってしまったと伝えられています。
全編が意味のある詩の形式となっており習字の練習だけにとどまらず中国の歴史を知る上でも貴重な教科書となっています。
楷書の練習が一度終わり、今は行書の練習に入りました。日本人が初めて目にした漢字が現在でもそのまま教科書になる。
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