株式会社プランシードのブログ

株式会社プランシードの社長と社員によるブログです。
会社のこと、仕事のこと、プライベートのこと、あれこれ書いています。

その125.汗を共に流すのが我々の仕事

2014-03-17 08:12:12 | 制作会社社長の憂い漫遊記
わが社の理念の根幹は
「スポンサーの皆さんと共に汗を流す」ところにある。
しかしお客さまから制作費をいただくので、
お客さまからすれば
「お金を払っているのだから君たちが汗を流したまえ」となるし、
「お金を払っているのだからなぜ私達が汗を流さなければならないのか」
となる。至極当然の話である。

私達は企業様のPR活動を生業としている。
しかし私達は仕事始めの段階ではその企業様をほとんど知らない。
勿論、契約した段階で知る努力は最大限するのだが、
その企業を最も知っているのはやはり企業様自身。
だが最も知らないのも企業様自身かもしれない。
岡目八目という言葉がある。
いつも見慣れている風景を再発見していただくために私達はいる。
例えば会社の内外、あるいは企業の思いを私達が撮影し、
それを見て「これがウチの会社なの?」と驚いていただく。
あるいは日常で見過ごしていた風景を改めて感じていただく。
あるいはこれは違うと憤慨していただく。
岡目八目をいかに打破するか…その為だけに私達はいる。
こう言うとまたまた「無責任じゃないの」と言われてしまうが、
岡目八目の打破とは言うが、
これは結構根気とやる気のいる仕事であり、
相当入れ込まないとできない。
それが証拠に、私達はその仕事を終えても、
街角でその企業の社名の入った車を見ると、
必ず目で追っている。それは何十年経っても変わらない。
そのPRが成功しようが、失敗しようが、
忘れたくても忘れられない。
人生の中では一回だけのお付き合いかもしれないが、
記憶に残る一瞬を毎回過ごさせていただいている。

企業PRは愛着を持ってその企業様の姿を見なければならない。
特に企業理念や働き甲斐、生き甲斐といった想いをPRするには
相手を強く思う気持ちが必要であり、
その思いが企業様の姿(普段は見えない、気付かない企業様の一面)を
見させてくれるものだ。

一回のお取引でお付き合いする期間はせいぜい3カ月、
その中でロケやイベントといった実活動は2~7日だから、
深く狭く、浅く広くのお付き合いになる。
しかも企業様は業績が右上がりの時に我々を雇う。
赤字では余程のことがない限り私達を雇うことはない。
余裕がさらなるPRをしたいという欲望を掻き立て、
好回転の維持・拡大を望んでのことだ。
従って儲かっている部分だけを見ていると
カッコイイだけのPRになってしまう。
それではエンドユーザの心を打つことはない。
私達が「企業様の姿を見たい」と
目を凝らして見つめなければならない所以がそこにある。
あくまでもよく見せる努力は不要だ。
ともに同じ位置に立ち企業様を見る。
言うほど簡単ではないが意識して接しなければ見えるものも見えない。
見えてもすぐに見失う。

昨年、某会社のホームページのコンペに参加した。
わが社を含み4社によるコンペだったが、
わが社は何の取引もない、いわば当て馬だったが、最終まで残った。
このコンペでのわが社のテーマはきれいなHPではなく、
変な?HPを目指した。
通常会社を知ってもらうため履歴書のような内容に
デザインを施したきれいなHPを案として出す。
わが社でも当然できるのだが、
スポンサーと面談をした時に感じた企業のエネルギーを伝えるには、
デザインのきれいなHPではなく、
一度閲覧した人を引き付ける強さを持つものが欲しいと直感した。
従って本命の一案だけを提出した。
最終コンペにはスポンサー社内の主だった方々が集まり、
わが社の想いをぶつけさせてもらった。
結局わが社は次点で敗れた。コンペ下手は言うに及ばないが、
敗因は想いを理解していただける方が多数決の結果、
少なかったということだ。つまり伝わらなかっただけのことだ。
想いを伝えるのは難しい。おそらくわが社に決まっていたら…
たら、ればは、言い訳に過ぎないが、
新規取引の難しさを改めて噛み締めた。
しかし直感を磨き、その直感を信じて企業様と共に歩みたい!
と、コンペに敗れてなお強く思う。
「懲りないヤツ」だ。

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