株式会社プランシードのブログ

株式会社プランシードの社長と社員によるブログです。
会社のこと、仕事のこと、プライベートのこと、あれこれ書いています。

その55.おおきに、はばかりさん

2012-09-28 08:17:28 | 制作会社社長の憂い漫遊記
今から10年ほど前から、私はその調整能力を買われ
展示会の運営責任者を任されている。
展示会では営業部や技術部が意見を出し合い
総務部が取りまとめを行なうが、
現場主義の営業部や技術部を、管理畑の総務部が
旗振りをして、各部署を納得させ、引っ張っていくのは力仕事である。

その少し前から、我が社はビデオだけでなく、
新商品が出ると社員教育用のテキストを作成している。
新商品のセールポイントを、図解を交えてわかりやすく解説するだけでなく、
新商品を効果的に見せるPOPや、
セールポイントを効果的に見せる実演ツールなどの提案を紙面上でし、
反応の良かったものについては実際にツール作成もする。
本来ならテキストで完了なのだが、
深堀大好きの土建屋的プロダクションなので、扱い品目が横に広がっている。
フリー時代からの深堀大好きだったので
各分野の優秀なスタッフとは懇意にしていたし、
何よりも私の実家は元工務店だったこともあり、
私は中学生の頃から現場に出されていたので大工仕事は範疇だ。
もちろん大工道具も一揃い生前贈与?されている。
(借りっぱで猫ババともいうが…)
そんな時「展示会で機械説明できる実演レディを派遣してほしい」との
オーダーがあった。実はテキストに10分間でできるセールトーク例も
載せていたが、展示会など晴れの舞台で男性セールスタッフが
トークしても盛り上がらないことから、
実演レディの組織化はすでに念頭にあった。

当時、私は業界への恩返しのつもりで、
プロのMC要請講座で不定期ではあったが、
都合のつく範囲で講師を買って出ていた。
そんな状況が効を奏し、
フリーの女性MCを中心に数名が第一期生となった。


(当社のきれいどころにまじり、演出として展示会運営に参加)

まずは実演レディが機械を知ること。
次に動かしながら説明できることを目指し研修をした。
商品展示だけだとタンパクになるので
実演が効果的なことはいうまでもない。
さらに農業機械を女性がラク楽、簡単に操作してみせる。
見たことのない物を見るとワクワクするのが、世の常、人の常だ。
加えてお客さまは農家のおじいちゃんやおばあちゃんが中心になる。
コミュニケーションを売るしくみを加えれば、楽しみながら買い物ができる。
人は明るい所に集まってくる。だからひときは明るさを放つ
実演レディは展示会では必要不可欠なのだ。

と、狙いは明確だが、商品が多岐に渡り、
操作しながら説明できるには勘の良い子でも1年はかかる。
しっかりアフターフォローして、じっくり育てなければならなかったが、
女性だけに寿退社もある。若い子は夢を求めて新たな世界に向かうものもある。
それでも10年ほど経った今では五期生を数えるまでになり、
メンバーも15名ほどに膨らんだ。
二期生に、チビっ娘がいたがトラクタのクラッチペダルに足が届かず、
研修中にあわや激突しかけ涙ながらに「私やめます」と私に訴えた女性がいたが、
2年もすると彼女は看板実演レディに成長し、
今では主婦業との二足のわらじで頑張ってくれている。

最近は地元ディーラーで社内実演レディを作る会社もあるが、
所詮プロとアマは違う。カツゼツも、化粧も、女を武器にするシタタカさも
プロにはかなわない。給料の高い社員に時間のかかる実演レディをさせるのは
間尺に合わないし、勿体無い。
しかし中には、お客さまとのふれあいに役立つという方もいらっしゃるが、
実際は展示会でしゃべるのに手一杯になり、ふれあいができるほど余裕はない。
第一頻繁に営業所に顔を出す常連さまに
「このあいだ展示会でMCしてたね」と言われても売上には大して貢献しない。
とはいえ社内実演レディを作りたいという要請があれば、
私が講師をして養成のお手伝いをすることはヤブサカではない。
プロとして懇切丁寧に、かつ私の持つノウハウは全て提供する。
しかし自家用車を持つのと、必要な時にだけタクシーを使うのとでは、
どちらが安全で結果的に安くつくのかは考えればすぐに答えは出てくる。
社内の事務員さんを実演レディにするくらいなら、
もっと別にお客さまとのふれあいの場を設ける方が費用対効果的にもお得である。
特に展示会では他社客の取り込みに、
事務員さんの顔の広さとチカラが発揮されるべきだ。
例えば…おっと、これ以上はここには書けない。私にお電話ください。


(やはり女性は華です。スタッフから記念撮影を求められることもしばしば。
 クボタグループでも屈指のトップセールス村山 雅裕氏と記念撮影)

そんな流れの中で展示会の設営、実演レディの派遣、
メインステージの演出とセットで受けることも増えている。
また規模の小さな実演試乗会の運営にも声をかけていただくようになり、
そこで得たノウハウを実演レディ養成授業で活かすことができるようになるなど
相乗効果は大きい。
確かに常に新たな実演レディの採用と教育を続けなければならず
大きな手間はかかるが、
我が社の個性的な部門として広がりをみせているのも事実だ。

男女雇用均等法に触れるが、会社設立後16年の間に色々あり、
最近「女性は採用せず男性だけの会社にする」と社長として明言したものの
こと華やかさが求められる展示会では実演レディは女性でなければ成立しない。
私的にはシャレでマツコ・デラックスやミッツ・マングローブもありなのだが…
そんなわけで、今やクボタグループ内では
実演レディ最大要員を持つに至っているが、
副産物としては我が社の忘年会の華やかで、
その陽気なこと♪しかもよ~喰いよる。
「なんちゅうことさらすねん!」と言いたくなるくらい注文するが、
彼女たちもまた我が社の大切な家族である。



あの泣き味噌でチビっ娘の二期生のように結婚しても、
できる範囲で続けてほしい。
実演レディから実演マミーに、さらに実演ババアになっても、
その美貌が見るに耐えられるまでは、
例え周りから「ホドっちゅうもんがあるやろ」と言われようとも、
そこは愛嬌で年齢を詐称し、展示会の華を続けてほしい。
現在当社の実演レディの内、
子持ちは1名、子持ちではないが既婚者は4名いる。
彼女たちを私は応援したい。がんばりや~。

実演レディの合い言葉は笑顔で「おおきに、はばかりさん」
※おおきにはばかりさん=古い大阪弁。ありがとうございます。おかげさまで

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