株式会社プランシードのブログ

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その104.工匠長

2013-08-21 07:17:07 | 制作会社社長の憂い漫遊記
三朝温泉に建つ旅館「万翠楼」に泊まった。
 万翠楼HPより

お風呂場のロビーはかっての建物をリニューアルしているが、
最初に建てられた時の
職人さん達の名前が刻まれた名盤が残されている。
棟梁の肩書きは「工匠長」となっている。
工の匠(たくみ)の長(おさ)との意味から
親方(棟梁、現場責任者)の肩書きなのだろう。
実に重みがあり、響きのいい肩書きだ。
同義語の「宮大工」は、神社をはじめとする
木造建築物を扱う、特別の技術を持つ棟梁を思い浮かべるが
「工匠長」は町場でコツコツ地道に人が住む家を作る
親方の姿が思い浮かぶ。
「工匠長」にはどこか街の職人さんの匂いがあり
庶民的な感じがする。

 
     私が大切にする空區だんじりは
     宮大工さんと氏子が改修を繰り返して
     1年に1度だけの祭りで弾ける

私は響きだけでいうなら宮大工よりも工匠長の方が好きだ。
私の目指す職業は「監督」だが、
宮大工ではなく、まさに「工匠長」=現場責任者だと言える。
現場責任者とは「場」をつくる人、
つまり人が集まり、言葉を交わす「場」をつくっていく人を指す。
そんな「場づくり」をしていくことが、
リーダーに求められる大事な役割だ。

しかし、メールなどITの出現で、隣席の部下にまでメールで済ます。
声をかけられる距離なのにメールとは…
生のコミュニケーションに勝るものはない。
人を育てるのは、育成プログラムや制度ではない。
「人は人によって育てられる」もっと言えば、
「人によってしか育てることはできない」のだ。
私は社長であると同時に、作り手でもあるので、
もう暫く現役を続行しなければならない。
社内の若手の台頭著しく、
継続作については任せることも増えているが、
新規開拓は社長最大の責務である。


8月20日に完成した新作の録音風景より

新規開拓での作品作りはいずれも骨の折れる仕事だが、
それはそれで楽しませてもらっている。
そして部下と現場でともにモノづくりをする。
伝承できるほどの技術はないが、持っているものは伝えようと思う。
彼らの反面教師になってもよい。
「出る杭を打つ!」
しかし出る杭が倒れるのを見て
「本人がいずれ気づくだろう」という先輩にはなりたくない。
嫌われても「出る杭は打つ!打つべし!打つべし!!」


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