何ひとつ残したいものも
携えて逝きたいものも無いのに
いつも怖気づいているのは何だろう?
移ろう全てのもの達よ
これまでの事 これからの事
わたしの事 あなたの事
地の果て 世の終わり 水、火、風、戰さ、生老病死苦
緑陰に潜む冷気の正体の不審と気懸り
むき出しの裸の腕を気にしながら
消えかかる記憶の中から一つ また一つ
拾い上げては薄絹を纏う
塩水湖に住む小さな魚達も
洞の中に立ちつくす大鷲も
渚に憩うアオサギも
いつも忙しいシマリスも
ゆっくり落ちて行く 真紅の太陽を 気にしている
見守る キリンに留守を託して 屈託のない旅をした筈
アウラニの海から オホーツクの海へ軽く移動したつもりなのに
五月のわたしは疲れている
持ち帰った事の多さに疲れている
携えて逝きたいものも無いのに
いつも怖気づいているのは何だろう?
移ろう全てのもの達よ
これまでの事 これからの事
わたしの事 あなたの事
地の果て 世の終わり 水、火、風、戰さ、生老病死苦
緑陰に潜む冷気の正体の不審と気懸り
むき出しの裸の腕を気にしながら
消えかかる記憶の中から一つ また一つ
拾い上げては薄絹を纏う
塩水湖に住む小さな魚達も
洞の中に立ちつくす大鷲も
渚に憩うアオサギも
いつも忙しいシマリスも
ゆっくり落ちて行く 真紅の太陽を 気にしている
見守る キリンに留守を託して 屈託のない旅をした筈
アウラニの海から オホーツクの海へ軽く移動したつもりなのに
五月のわたしは疲れている
持ち帰った事の多さに疲れている