白い月

白い月

対峙する

2015-12-02 12:38:03 | 心事ポエム

《もはや正気ではありませんが・・・》

事の全てに寄り添う暮らし

異客を拒まず  

波瀾を受け入れ

何があろうとも得心する

 

ほのぼのと光の窓に咲く霧氷を愛し

消えそうなたましいの行き先を訪ね、見据える先に 

かつて陽光にそよいだ葉群れは

絡み合いながら 音も無く雪の下に蹲る

 

こんな日でさえ オアシスに盛られた薔薇籠が届き 

朱いユリの居場所を押しやったり  作られた季節に魅入ったり

ひとときの熱に浮かれて 呪われた地の荒れ野の物語

ひそひそと交わされているのに 耳をそばだてる

 

緑なす地平は遠のき

眩暈する落日の顔して

沈黙の月が視ている

 

もう忘れてしまいたい葉群れ。 今開く薔薇。     

潜む想い、 花々の死、 人々の死。

かそけき音の中に 解き放とうよ 月の吐息