Harry Potter and the Prisoner of Azkaban(2004)
ねたばれ注意
ハリー・ポッター第3弾、原作者ローリングもストーリー作りに馴れて来たのか、物語に俄然深みが増したこの「アズカバンの囚人」。長い原作を一本の映画にまとめつつ、前作2つを踏まえ、映画としての面白さと、原作ファンの納得を満たすという芸当に成功しているのかどうか? 原作「アズカバンの囚人」を読んでいないので、どのくらい原作と違うかは分かりませんが、ファンタジー映画としては合格点を付けたい出来です。
前作2作が、比較的子役の可愛さがメインな部分(そこが魅力でもあった訳ですが。)があったのに対し、この映画はファンタジーの視覚化に重きを置いているように思います。今までの2作とは、出演者が同じであるにも関わらず、雰囲気が明らかに違います。監督アルフォンゾ・キュアロンの作風なのか、ヨーロッパの薫りのする、彩度を抑えた上品な映像と、より本物らしいアンティーク調ディテールのセットで、ゴシック風作品に仕上がっています。しいていうなら、ジュネ監督のエイリアン4のような作品なのでしょうか。好き嫌いが分かれそうです。ヨーロピアンテイスト大好きの私には大歓迎。
この作品には3人の大ゲスト、ゲイリー・オールドマン、エマ・トンプソン、デヴィッド・シューリスが出演、特にシューリスは、は哀愁漂う得な役。オールドマンは出番は多く無いのですが、ストーリーでは非常に重要な位置にあります。彼はもともと犬っぽいので、シリウス・ブラック適役かも。オールドマンらしさはお化け屋敷のシーン、「早く殺させてくれー」といらいらするところ。その後はどうってことない・・・
アラン・リックマンは激太り。セブルスは黒ずくめなので分かりにくいですが、同じころの映画Something The Load Madeを見ると胴回りパンパンですから。映画予告編ではいきなりクールな授業風景で、期待させてくれましたが、結局少ししか出番がないので残念。窓を魔法で閉めるところ、かっこいいです!!そして相変わらず虐げられています。今回は廊下で地図をルピン先生に取り上げられ、ハリ-には逃げられ、しかもせっかくいい所を見せるハズの肝心な所で気絶させられてしまう。その上人狼に吹っ飛ばされ・・・ファンとしては泣くに泣けない状況。幾ら何でも弱すぎ。思わず「ぼーとしてないで戦え!」と思ってしまった私です。
ストーリーとしては、伏線が貼られた時間移動のエピソードや、ディメンター、グリム・人狼といったエピソードが、面白い。特にグリムに関しては、アストラル体によって構成される実体を持った獣という設定が興味深く、原作から来ているのだとしたら、ローリングは魔術をよく研究しているのでは。しかし一番好きなシーンはなんと言っても、ルピン先生のボガード授業でしょう。アップテンポのJAZZに乗って展開される「恐怖を克服」するための魔術の授業で、セブルス女装は見たく無いような見たいような・・・シューリスの月を見る時の、恐怖を含んだ表情も見どころでしょう。アンティークの(多分本物)ワードローブや、床の魔法陣といった細部も何度見ても素敵。そしてエンディングが凝っています。手書きアンティーク風図面で延々と・・・ゴシック調であったり軽快なクラシック調であったり、暗めのコーラスであったりする音楽とマッチして、何度見ても飽きません。私の趣味と合っているだけなのですが..。
正に愛すべき逸品、と呼びたい第3作。シリーズ中一番のお気に入りです。あとはもっと教授が活躍していてくれたら、マイベストファンタジーの中に入れるのに・・・惜しい。
ねたばれ注意
ハリー・ポッター第3弾、原作者ローリングもストーリー作りに馴れて来たのか、物語に俄然深みが増したこの「アズカバンの囚人」。長い原作を一本の映画にまとめつつ、前作2つを踏まえ、映画としての面白さと、原作ファンの納得を満たすという芸当に成功しているのかどうか? 原作「アズカバンの囚人」を読んでいないので、どのくらい原作と違うかは分かりませんが、ファンタジー映画としては合格点を付けたい出来です。
前作2作が、比較的子役の可愛さがメインな部分(そこが魅力でもあった訳ですが。)があったのに対し、この映画はファンタジーの視覚化に重きを置いているように思います。今までの2作とは、出演者が同じであるにも関わらず、雰囲気が明らかに違います。監督アルフォンゾ・キュアロンの作風なのか、ヨーロッパの薫りのする、彩度を抑えた上品な映像と、より本物らしいアンティーク調ディテールのセットで、ゴシック風作品に仕上がっています。しいていうなら、ジュネ監督のエイリアン4のような作品なのでしょうか。好き嫌いが分かれそうです。ヨーロピアンテイスト大好きの私には大歓迎。
この作品には3人の大ゲスト、ゲイリー・オールドマン、エマ・トンプソン、デヴィッド・シューリスが出演、特にシューリスは、は哀愁漂う得な役。オールドマンは出番は多く無いのですが、ストーリーでは非常に重要な位置にあります。彼はもともと犬っぽいので、シリウス・ブラック適役かも。オールドマンらしさはお化け屋敷のシーン、「早く殺させてくれー」といらいらするところ。その後はどうってことない・・・
アラン・リックマンは激太り。セブルスは黒ずくめなので分かりにくいですが、同じころの映画Something The Load Madeを見ると胴回りパンパンですから。映画予告編ではいきなりクールな授業風景で、期待させてくれましたが、結局少ししか出番がないので残念。窓を魔法で閉めるところ、かっこいいです!!そして相変わらず虐げられています。今回は廊下で地図をルピン先生に取り上げられ、ハリ-には逃げられ、しかもせっかくいい所を見せるハズの肝心な所で気絶させられてしまう。その上人狼に吹っ飛ばされ・・・ファンとしては泣くに泣けない状況。幾ら何でも弱すぎ。思わず「ぼーとしてないで戦え!」と思ってしまった私です。
ストーリーとしては、伏線が貼られた時間移動のエピソードや、ディメンター、グリム・人狼といったエピソードが、面白い。特にグリムに関しては、アストラル体によって構成される実体を持った獣という設定が興味深く、原作から来ているのだとしたら、ローリングは魔術をよく研究しているのでは。しかし一番好きなシーンはなんと言っても、ルピン先生のボガード授業でしょう。アップテンポのJAZZに乗って展開される「恐怖を克服」するための魔術の授業で、セブルス女装は見たく無いような見たいような・・・シューリスの月を見る時の、恐怖を含んだ表情も見どころでしょう。アンティークの(多分本物)ワードローブや、床の魔法陣といった細部も何度見ても素敵。そしてエンディングが凝っています。手書きアンティーク風図面で延々と・・・ゴシック調であったり軽快なクラシック調であったり、暗めのコーラスであったりする音楽とマッチして、何度見ても飽きません。私の趣味と合っているだけなのですが..。
正に愛すべき逸品、と呼びたい第3作。シリーズ中一番のお気に入りです。あとはもっと教授が活躍していてくれたら、マイベストファンタジーの中に入れるのに・・・惜しい。
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