ORGANIC STONE

私達は地球を構成する生命を持った石に過ぎないのですから。

ダイヤモンド・ダスト・ミュージック:Heima(2007)/Sigur Ros

2008-01-26 10:32:33 | 音楽:オルタナティヴ、プリーズ!
Sigur Ros/Heima(2007)

澄んだみずみずしい音色の間から立ち上る、輝きながら空中を舞う音の粒子が見えるような美しい音楽、それがアイスランドの5人組、シガー・ロスです。結成は94年、今までに5枚のアルバムを出し、2000年にRadioHeadの前座に起用された事から世界的に注目されました。私の購入したのは彼らのライブDVD。アイスランドの美しい映像とライブシーンを納めた映画です。ジャンルとしてはオルタナやポスト・ロック、アンビエント、ポスト・プログレッシヴなどに分類され「天国を音楽にしたら、このような音になるに違いない」とコメントしている人も居るように、響きを幾重にも重ねた音の水彩画のようなサウンドと、ボーイソプラノの様なハイトーンの美しいボーカル、バイオリンとギターのハウリング音や鉄琴、おもちゃの楽器を組み合わせ、シガー・ロス独自の言語で歌う独特の世界はジャンル分けすること自体が無意味なのかもしれません。



ビョーク、ムームと同じレーベルの彼ら、高い美意識と澄んだ音世界は共通するかも。最初は女性だと思っていたシガー・ロスのヴォーカルは、ヴォーカルと言うより遠くから流れてくる楽器音のような不思議な音。このDVDは2枚組で、アイスランド14カ所でアナウンスなしで行われたライブがおさめられています。最初のDVDがライブのシーンや風景やインタビューを挟んだ劇場版、2枚目は同じライブをフルレンスで納めたライブ版。間の風景やメンバーのインタビューなど少しづつ違います。石で出来た石琴を洞窟の中で演奏したり、工場廃墟の中や草原の中、手前に幕を張りその後ろで行われるライブなど、どれも高い美意識を感じます。特に荒涼とした谷で夜演奏されるHoppipollaには鳥肌が立ちます。自然の風景と彼らの音楽の調和は、いわゆる「ヒーリング・ミュージック」や「環境音楽」などのジャンルの音楽が作為的・人為的に思えるほど。もし、音を触媒としてこの世とあの世を繋ぐ事が出来るとしたら、彼らの音楽こそがその触媒。

例えるならコクトー・ツインズの美しい天上の音色と、澄んだキーボードとハイトーンヴォーカルのKEANEを合わせたようなと言っても、なかなかイメージが湧かない方はこちらをおすすめ。ラルフさんのところでこのPVを見てすぐに購入を決意しました。ラルフさんありがとお!!
Sigur Ros - "Glisoli"

Sigur Ros - 'Heima' Film Trailer


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2 コメント

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こんばんはw (ラルフ)
2008-01-25 23:40:53
DVDも購入されたんですね~!
'Heima'のPV、風景が雄大でイメージ湧きますねw
シガーロスもビョークも奥が深すぎて、
まだ入り口辺りでキョロキョロしてるラルフですが、
ムームも2枚買いました。こんな世界があったなんて!
できれば夏の汗臭い時期ではなく、
今、聴きたいアルバムですよね♪
素敵なレビューで感動しました(。・ω・。)ノ
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ありがとうございました~ (ptd)
2008-01-27 10:05:23
ラルフ様

お返事遅れました・・・
福岡へフージァーズ見に行っていました。あはは。

このシガーロス、今の気分にぴったり嵌ってしまったようで、DVDとTakk...を購入。
いやあ、いいですねぇ。聞くとアルファー波でます。
ヴォーカルの方、男の人だったんですね。生まれつき片方の目が見えないそうで、その代わりこの声を与えられたのかなあ、なんて勝手に思ってしまいました。
DVDは本当に素敵です。

>ムームも2枚買いました。
>こんな世界があったなんて!
ムームもよいですね。私もこの辺初心者なので、
いろいろご伝授宜しくお願いいたします!

>素敵なレビューで感動しました(。・ω・。)ノ
ありがとうございますぅ。
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