![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/be/6f14d671450598e83fdd9e8712a7f94f.jpg)
persepolis(2007)
フランス在住の亡命イラン人マルジャン・サトラビの自伝グラフィックノベルを映画化したアニメーション。テヘランの好奇心旺盛でリベラルな少女の半生を、モノトーンに近い簡略化した線のイラストと今風の映像効果で語るこの映画は、一見の価値あり。
テヘランの知識階層家庭の少女マルジ(声:キアラ・マストロヤンニ)は、両親(声:カトリーヌ・ドヌーブ、ショーン・ペン)と暮らすブルース・リーとアイアン・メイデンの好きな活発な生意気娘。しかしイラン革命が起こり、イラン・イラク戦争が勃発すると、世の中は良くなるどころかどんどん悪くなっていきます。大好きなおじさんは投獄され、イスラム主義の戒律も厳しくなり、爆撃も激しくなるテヘランからウィーンへ留学させられた彼女はそこで西洋社会になじもうとするのですが、結局は浮浪者同然の生活を経験、逃げる様にしてテヘランに戻ります。しかしテヘランでも自分が異邦人であると感じる彼女は鬱病に・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/da/04a81e5916bb796254744446dfcddb2a.jpg)
自分で描いたPunk Is Not Deadジャケットを風紀委員に見つかって・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/ce/341ea6c41e47554a473d3c99f301d927.jpg)
ウィーン高校時代はパンクな連中と出歩き。
ストーリーを読むと暗い辛い話の様ですが、ユーモラスな中に歴史のうねりに翻弄されながらも「自分らしく生きる」ことを模索する彼女の意志が伝わってくる映画。登場人物のアヌーシュおじさん(声:イギー・ポップ)やおばあちゃん(声:ジーナ・ローランズ)が彼女に語る言葉はどれも格言の様で、この映画のもう一つの核でもあります。間違った事は許せない熱血少女だった彼女は、それ故に辛い体験もするし、異国での自分のアイデンティティに苦しむことも。しかし、禁じられたアイアン・メイデンのカセットを闇市に買いに行ったり、鬱で死ぬ一歩手前まで行ってもサバイバーの「アイ・オブ・ザ・タイガー」大音響でよみがえったりと、かなり同年代には笑えるロック色の強いアニメです。キアラ・マストロヤンニの歌う「アイ・オブ・ザ・タイガー」は下手ですが・・・
戦争や革命、爆撃といった場面も、アニメーションだからこそ冷静に見せる事が出来る。紙芝居風モーションなどスタイリッシュな映像効果と重くなりがちなテーマを明るいユーモアに包んだ、アニメーションの枠に捕らわれず評価していただきたい作品です。ジブリ系のヒューマン・アニメが苦手な方にもおすすめ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/b7/c5fdf373d6e3c823ea53ee7e1db35c51.jpg)
本人。似てる・・・
フランス在住の亡命イラン人マルジャン・サトラビの自伝グラフィックノベルを映画化したアニメーション。テヘランの好奇心旺盛でリベラルな少女の半生を、モノトーンに近い簡略化した線のイラストと今風の映像効果で語るこの映画は、一見の価値あり。
テヘランの知識階層家庭の少女マルジ(声:キアラ・マストロヤンニ)は、両親(声:カトリーヌ・ドヌーブ、ショーン・ペン)と暮らすブルース・リーとアイアン・メイデンの好きな活発な生意気娘。しかしイラン革命が起こり、イラン・イラク戦争が勃発すると、世の中は良くなるどころかどんどん悪くなっていきます。大好きなおじさんは投獄され、イスラム主義の戒律も厳しくなり、爆撃も激しくなるテヘランからウィーンへ留学させられた彼女はそこで西洋社会になじもうとするのですが、結局は浮浪者同然の生活を経験、逃げる様にしてテヘランに戻ります。しかしテヘランでも自分が異邦人であると感じる彼女は鬱病に・・・
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自分で描いたPunk Is Not Deadジャケットを風紀委員に見つかって・・・
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ウィーン高校時代はパンクな連中と出歩き。
ストーリーを読むと暗い辛い話の様ですが、ユーモラスな中に歴史のうねりに翻弄されながらも「自分らしく生きる」ことを模索する彼女の意志が伝わってくる映画。登場人物のアヌーシュおじさん(声:イギー・ポップ)やおばあちゃん(声:ジーナ・ローランズ)が彼女に語る言葉はどれも格言の様で、この映画のもう一つの核でもあります。間違った事は許せない熱血少女だった彼女は、それ故に辛い体験もするし、異国での自分のアイデンティティに苦しむことも。しかし、禁じられたアイアン・メイデンのカセットを闇市に買いに行ったり、鬱で死ぬ一歩手前まで行ってもサバイバーの「アイ・オブ・ザ・タイガー」大音響でよみがえったりと、かなり同年代には笑えるロック色の強いアニメです。キアラ・マストロヤンニの歌う「アイ・オブ・ザ・タイガー」は下手ですが・・・
戦争や革命、爆撃といった場面も、アニメーションだからこそ冷静に見せる事が出来る。紙芝居風モーションなどスタイリッシュな映像効果と重くなりがちなテーマを明るいユーモアに包んだ、アニメーションの枠に捕らわれず評価していただきたい作品です。ジブリ系のヒューマン・アニメが苦手な方にもおすすめ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/b7/c5fdf373d6e3c823ea53ee7e1db35c51.jpg)
本人。似てる・・・
この作品、気になっていたんですよ。
面白そうだなって思ってたんで、やっぱりそうなのかぁと。
さすがおフランスだけのことはありますねぇ。
同じそのフランスのアニメーションで『ベルヴィル・ランデブー』という映画ご存知ですかぁ?
むちゃくちゃシニカルで面白いです。
音楽に造詣の深いptd様には、気に入っていただけるんぢゃないかと思うんですが。。。。。
ひよ
お返事遅くなってすみません。
この映画はアニメというより、たまたま表現方法がアニメだった、という感じ。(同じか・・・)
日本のアニメとは全く違うアプローチが新鮮ですね。
内容も濃いです。
『ベルヴィル・ランデブー』
なんか記憶に引っかかります。
ひよさまお勧めですか。
それは見なくちゃね~~~!
ではでは
『ペルセポリス』は気になっていたものの、見に行く気はそんなになかったのです。
でも、この記事の
>ジブリ系のヒューマン・アニメが苦手な方にもおすすめ。
の一文を読んで「見に行かなくては!」と感じ、上映最終日に映画館へいってきました。
(ジブリは苦手です)
映画はとても好きでした。
音楽もジョークも面白かったですし、何よりもヒューマンドラマな部分が好きでした。
色んな人に見て欲しい映画だと思いました。
良い作品に出会わせてくれて、ありがとうございました。
では、また。
>>ジブリ系のヒューマン・アニメが苦手な方にもおすすめ。
>の一文を読んで「見に行かなくては!」と感じ、
>上映最終日に映画館へいってきました。
>(ジブリは苦手です)
上映最終日に滑り込み!ですね。
私もアンチ・ジブリではないのですけどね、
まっくろくろすけだって可愛いと思うのですけどね、
あの壮大な、自分探しとは!自然との共存とは!というテーマが苦手です。
>映画はとても好きでした。
私は彼女と同年代ということもあってかなり楽しめました(笑)。
見た人は大抵、思ったより良かったと言っていました。
アニメとはいえ、ストーリーは事実なんですよね。
おばあちゃんとの別れのシーンでは思わず涙。
本当、多くの人に見てもらいたい映画ですよね。
ではでは。